1975年、「キャロル」解散後はソロに転身し、その後、日本を代表するロック・ミュージシャンの地位を確立された、矢沢永吉(やざわ えいきち)さんですが、1998年、詐欺被害に遭い、なんと、35億円もの借金を抱えていたといいます。

「矢沢永吉のキャロル解散原因はジョニー大倉の逆恨みだった?」からの続き

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豪ゴールドコースト高層ビル建設プロジェクトに着手するも・・・

矢沢さんは、1987年、

音楽を通じていろんなことにチャレンジできる場所を作ろう

と、仲間内で盛り上がったのをきっかけに、

オーストラリアの高級保養地・ゴールドコーストの当時の一等地だった、サーファーズパラダイス地区の一角に、レコーディングスタジオや音楽スクールなどが入った24階建ての高層ビルを建設するプロジェクトを立ち上げると、

以前から知り合いだった日本人男性のH・K氏(当時49歳)とともに、現地法人「カムストック・コーポレーション」を設立。

矢沢さんは、敷地1万平方メートルを20億円で、同内ビルを約11億円で購入されると、さらに、プロジェクトの資金として、約4億円を提供したそうで、その後は、建物を取り壊し、跡地に新ビルを建設する計画だったのですが・・・

前述のH・K氏に騙され、35億円もの借金だけを負わされたというのです。

オーストラリア犯罪史上2番目に大きい被害

実は、このH・K氏、日本の酒造メーカーの現地法人をやっていたほか、不動産や金融関係の経験が豊富な年長者ということで、矢沢さんに請われる形で、実質、このプロジェクトの業務を全て任せられていたそうですが、

矢沢さんの事務所の当時の担当マネージャーによると、

現地から定期的に送られてくる報告書に不審な点があったため、現地調査にいったんです。すると、H氏たちが数年前、現地法人が購入した土地や建物を無断で担保にして銀行融資を受け、それが返済できずに差し押さえられて、第三者に売却されていることが判明したんです。

と、物件をH・Kさんに騙し取られていたことが発覚したのでした。

(この詐欺・横領等で矢沢さんが受けた被害総額は、土地・建物だけでなく、10年以上にわたって投資してきた35億円以上だったそうで、矢沢さんは、そのすべての借金を抱えてしまったのでした。)

そして、この事実を知った矢沢さんは、1998年3月、オーストラリア証券監視委員会(ASC)に被害総額35億円の詐欺・横領事件として告訴。

現地の最高責任者である人物・H・Kさんの背任・横領と断定し、正式に文書で、

この人物に関しましては僕が心から信頼していましただけに、大変な憤りと悔しさを感じております。(中略)とくにかく、今の僕の気持ちは、1日も早い事件の全容解明を望んでおります。

と、コメントを発表されたのでした。

(オーストラリア犯罪史上、2番目に大きい被害金額だったそうです)

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借金35億完済したうえ15億のビルを建設

当然、信頼していた部下に裏切られた矢沢さんのショックと怒りは非常に大きく、当初は、酒浸りとなっていたそうで、

矢沢さんは、

被害総額が35億円だから、ギブアップですよね。普通もう立ち上がれないじゃないですか。

(友人と思っていた人物の裏切りに)髪の毛が抜けながら、過去吸の手前ぐらいまで、精神的にそりゃ、なるじゃないですか。はめたヤツが許せない。

自分に対しても悔しかったし

と、身がよじれる様な憤りを感じたことを明かされているのですが、

最終的には、借金完済を決意すると、それまで以上に、ライブ活動はもちろんのこと、CMや映画などにも出演されるほか、お茶の間の露出も増やしていくなど、精力的に仕事をこなし、なんと、たったの6年で35億円もの借金を完済。

(返済は一度も遅れたことがなく、銀行の担当者には「返済の優等生」と言われたとか)

さらには、都内に15億円のスタジオを兼ねたビルを建設されたというのです。

なんとも、凄すぎる矢沢さんですが、

そんな矢沢さんは、リストラされたサラリーマンに向けて、

僕は皆さんにも言いたいね。リストラされたって、借金を背負ったってそれは役だと思え。苦しいけど死んだら終わりだから、本気でその役を生き切れ。つまり視点を変えれば、気持ちが切り変わるってことなんだ。

と、おっしゃっていました。

説得力、半端ありません!!

「矢沢永吉の現在の嫁は?前妻との離婚理由は?慰謝料は?」に続く

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