「明治大学替え玉事件」で父親のなべおさみさんと共に猛バッシングを受け、しばらく熱海に潜伏していた、なべやかんさんですが、やがて、本気で自分自身に向き合うようになると、手を差し伸べてくれる人が現れます。

「なべやかんの「替え玉受験(明治大学)」とは?願書のみで合格していた!」からの続き

Sponsored Link

喜劇俳優・由利徹の付き人になる

父親・おさみさんの収入が一気にゼロになり、天国から地獄へと突き落とされた、なべさんですが、

事件後、お父さんから、

「大学だけが人生じゃない」と言ってあげられなかったことを後悔してる

と聞き、この時初めて自分自身に向き合ったそうで、

その後、お父さんの紹介で、喜劇俳優・由利徹さんの付き人として芸能界に入るのですが・・・

替え玉受験の影響から、親の七光りによる芸能界入りには批判も多く、厳しいスタートに。やがて、なべさんは、由利さんの元を離れます。

ビートたけしに「たけし軍団」に入れてもらう

そして、大バッシングの中、周りからは、「死んじゃうんじゃないか」となべさんは心配されていたそうですが・・・

そんな中、ビートたけしさんに、

うちの軍団は死ぬより辛いよ。辛すぎて死ぬことも忘れちゃうから

と、「たけし軍団」に引き入れてもらうことに。

当然、たけしさんもバッシングを受けたそうですが、実は、父親のなべおさみさんとたけしさんは以前からの知り合いで、マスコミから猛バッシングを受け、友人だと思っていた芸能人たちが、マスコミのインタビューなどで「なべ」と呼び捨てでコメントしていた中、たけしさんだけは、以前と変わらず「なべさんは・・・」と「さん」づけで呼び続けるなど、事件当時も、たけしさんだけが、お父さんをかばう発言をしていたのでした。

「たけし軍団」は死ぬより辛かった?

さて、こうしてなべさんは、月収5万円の「たけし軍団」での生活がスタートするのですが、実際、「たけし軍団」での活動はきつく、

たけしさんの番組「スーパージョッキー」では、

  • バンジージャンプを何度もやって身長が伸びるかを検証
  • 江戸時代の火あぶりの拷問に挑戦
  • 5つしか出る穴がない水中モグラ叩きに6人で挑戦

などをさせられ、たけしさんの言ったとおり、死ぬよりも辛かったそうです(笑)

パワーリフティング(ベンチプレス)で全日本選手権を3度制覇

そんななべさんは、

このままでは死んじゃう

と、体を鍛えるため、スポーツクラブに入ったのですが、

そこで、パワーリフティングの関東大会の優勝者と出会い、パワーリフティングというものを知ったそうで、試しに出場してみたところ、なんと、初出場で優勝。

その後も、なべさんは、1998年、「アジアベンチプレス大会」優勝、1998年、1999年の「世界パワーリフティング選手権」ベンチプレス種目で準優勝、「全日本パワーリフティング選手権」で1998年から3回連続準優勝、2001年、2002年、2004年は優勝と、いきなり、隠れた才能を発揮されたのでした。

(ベンチプレスの個人記録としては、1999年、52kgの階級でありながら、142.5キロの記録をお持ちだそうです)

「4スタンスの理論」とは

そんななべさんは、「4スタンスの理論」を習得・実践したことが、パワーリフティングで実績を残すことができた理由であると語っておられるのですが、

この「4スタンスの理論」とは、

ヒトの身体の使い方には4種類あり、それぞれが自分のタイプに適った身体の使い方を持っている

つまり、人は、先天的に持っている身体の使い方があり、立ったり、歩いたり、座ったり、しゃがんだり、掴んだり、といった単純な動作にも、タイプによって身体の形や動かす各部位の順序が異なる、という考え方なのだそうです。

ちなみに、どのように自分のタイプを見極めるかというと、立っている時、バランスをとる足裏の基点箇所の違いで、

  • A1(つま先内側重心)
  • A2(つま先外側重心)
  • B1(かかと内側重心)
  • B2(かかと外側重心)

に分けられるとのことで、

雑誌などで教えているスクワットは、かかと重心の人向けとつま先重心の人向けが混ざっている、もしくは、その片方の方法しか書かれていないこともあり、ジムのインストラクターを見ていても、「この人にこれはできないよね」と感じることがあるのだそうです。

そのため、スポーツをする人が、知らないうちに、自分のタイプに合わないレッスンを受けていることもあるのだそうです。

(ちなみに、なべさんは、「B1」(かかと内側重心)タイプなのだそうです。)

Sponsored Link

運動神経には観察力が必要

また、なべさんによると、身体の使い方について、教える人の表現の仕方が間違っているケースも多々あるそうで、

なべさんは、

もっとも4スタンス理論以前の問題もあります。例えば(ゴルフに)“腰を回す”という表現がありますが、これは無理。腰だけを回そうとしてもうまく回せません。

雑巾をねじるとき、手をぴったりくっつけて(雑巾の)真ん中を持ってもうまくねじれないですよね。しかし、(雑巾の)両端を持ってねじるとうまくねじれる。腰を回すことも、これと同じ。狭い空間で回そうとしてもうまく回せない。

そこで、“腰を回す”のではなく“体を回す”と表現します。その際、股関節を使うとよりうまくいく、といった具合に教えるといいんです。表現の仕方次第で、体ってうまく動かせるようになります。あとは観察力ですかね

と、おっしゃっています。

さらに、観察力と運動神経が良いことは関係があるそうで、逆上がりができない子どもは、たいてい、身体と鉄棒の距離が遠いため、まず、それを発見し、そして次に、それに反応できるかが重要なのだそうです。

なべさんが、小柄ながらも身体の最大限のパフォーマンスが発揮できるのは、生まれ持った資質はもちろんのこと、このようにな理論をしっかり勉強されているからのようです♪

「なべやかんは50歳でプロレスのチャンピオンに輝いていた!」に続く

Sponsored Link