1975年、5枚目のシングル「年下の男の子」が大ヒットを記録すると、その後も立て続けにヒットを連発し、またたく間にトップアイドルの座に駆け上った、伊藤蘭(いとう らん)さんら「キャンディーズ」ですが、実は、デビュー前の1973年から「ザ・ドリフターズ」「8時だョ!全員集合」にレギュラー出演するほか、1976年からは、伊東四朗さんと小松政夫さんの「みごろ!たべごろ!笑いごろ!」でコントを披露し、お茶の間の人気を博していました。

「伊藤蘭は若い頃「キャンディーズ」で「年下の男の子」が大ヒットしていた!」からの続き

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「8時だョ!全員集合」ではコントを披露していた

「8時だョ!全員集合」では、コント、聖歌隊、体操コーナーなど、いろいろなシーンに積極的に参加していた「キャンディーズ」ですが、

「ザ・ドリフターズ」高木ブーさんによると、いかりや長介さんが先生役、高木さんと「キャンディーズ」が女子生徒役を演じた「学校コント」では、「ここで全員ズッコケる」というシーンで、場の空気をすぐに理解してズッコケるなど、「キャンディーズ」は、特に、体を使うコントの呑み込みがとても早かったそうで、

コントを作り込む番組だったから、なんでもやればいいというものではない。ある程度、プロの仕事が要求されるんです。キャンディーズの3人も、もちろん最初からお笑いができた訳ではなかったはず。

こういうことやってみたらとか、こんなふうに動いてとか、長さんがいろいろ教えていました。毎週生放送で、会場も内容も違うものでしたから、大変だったと思いますよ。

それを、とても喜んでやってくれていましたね。歌手なので、ステージでお客さんの前に立つことに慣れていたのもよかったかもしれませんね。

3人は、ドリフターズと同じで、みんなそれぞれ個性が違う。そこもよかったですね。

と、語っておられます。


「8時だョ!全員集合」より。加藤茶さん、藤村美樹さん、伊藤蘭さん、田中好子さん。

「みごろ!たべごろ!笑いごろ!!」では伊東四朗&小松政夫と共演

また、「みごろ!たべごろ!笑いごろ!!」では、伊東四朗さんがおっかさん役、「キャンディーズ」は、伊藤さんと田中好子さんが半ズボンに坊主頭のカツラをかぶった男の子役、藤村美樹さんがスカートをはいた女の子役を演じられているのですが、

リズム感が最も必要なコントにおいて、「キャンディーズ」はリズム感がとても良かったほか、台本以上のことをやっていたそうで、

伊東四朗さんは、

当時の若いアイドルや歌手は、コントはやらないって人も少なくなかったです。だけど彼女たちは、いっぺんに溶け込んできてくれました。正直言ってあそこまでやってくれるとは思いませんでした。

一世を風靡したアイドルだった彼女たちが、どっぷりとコントをやってくれた。それがお茶の間にも届いたんでしょうね。僕と小松っちゃんも、ずいぶん助けられました。僕たち2人だけだったら、全然違うものになっていたでしょう。

私と小松、番組スタッフで、バスを借りて箱根へ1泊旅行をしたことがありました。スタッフが持参したギター1本で、3人が座敷で「年下の男の子」を歌ってくれました。彼女たちも浴衣姿で。とてもぜいたくな時間でしたね。

と、絶賛されています。


「みごろ!たべごろ!笑いごろ!!」より。(左から)伊藤さん、田中好子さん、小松政夫さん、伊東四朗さん、藤村美樹さん。

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「歌手」という意識があったからコントもやれた

そんな「キャンディーズ」ですが、当のメンバーだった伊藤さんによると、

今でこそアイドルというカテゴライズはありますが、あの当時は、なかったんですね。「私たちはアイドルです」という認識では活動していなかったと思います。

3人の意識としては、歌手でした。歌があるから、バラエティもやっていい。でも、真ん中は歌で、歌に戻るんだという意識でした

と、あくまで「歌」という軸があったからバラエティも出来たとのことでした。

「伊藤蘭は「キャンディーズ」で突然解散宣言をしていた!」に続く

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