1960年、17歳の時、デビューシングル「潮来笠」が、いきなり、爆発的なヒットを記録すると、1962年には、吉永小百合さんとのデュエット曲「いつでも夢を」が100万枚を超える大ヒットを記録し、同年末の「第4回日本レコード大賞」も受賞した、橋幸夫(はし ゆきお)さんですが、橋さんの快進撃はまだまだ続きます。

「橋幸夫が若い頃は吉永小百合とのデュエット「いつでも夢を」が大ヒット!」からの続き

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「雨の中の二人」「汐風の中の二人」(二人シリーズ)が大ヒット

吉永小百合さんとのデュエット曲「いつでも夢を」の大ヒットで「第4回日本レコード大賞」を受賞し、トップスターとして頂点を極めた橋さんは、

その後も、

1964年8月「恋をするなら」
     9月「ゼッケンNO.1スタートだ」
     11月「チェッ・チェッ・チェッ -涙にさよならを-」
1965年8月「あの娘と僕(スイム・スイム・スイム)」

など、リズム歌謡曲を発売すると、コンスタントにヒットを記録し、

1966年には、

「雨の中の二人」(1月)
「夢みる港」(吉永小百合さんとのデュエット)(4月)
汐風の中の二人」(6月)
「恋と涙の太陽(アメリアッチ)」(6月)

が、立て続けにヒットを記録。


「雨の中の二人」


汐風の中の二人

特に、「雨の中の二人」と「汐風の中の二人」(二人シリーズ)は、これまで師匠であった吉田正先生から提供されていたリズム歌謡とは一線を画す形で、

宮川哲夫さんと利根一郎さんのコンビから提供された、切ない男女の別れを歌い上げるムード歌謡的曲調で、大ヒットを記録します。

「霧氷(むひょう)」で2度目の「日本レコード大賞」を受賞

そして、同じく宮川さん&利根さんのコンビで制作され、同年10月に発売した「霧氷(むひょう)」は、大ヒットとなったうえ、再び、「第8回日本レコード大賞」を受賞。

当時は、「最優秀賞新人賞」と「最優秀歌唱賞」はまだなく、主要な賞は「新人賞」と「大賞」のみだったのですが、「日本レコード大賞」を2度受賞したのは、橋さんが初めてで、なおかつ、橋さんは、「新人賞」と「大賞」の2冠という快挙も遂げられたのでした。


「霧氷」

(さらには、同じく宮川さん&利根さんのコンビで提供された、「夜は恋する」(1967)、「恋はせつなく」(1968)も大ヒットを記録するのですが、この頃あたりから、宮川さんの体調がすぐれなくなって入退院を繰り返すようになり、1974年に他界されています。)


夜は恋する


恋はせつなく

舟木一夫、西郷輝彦とともに「御三家」と呼ばれていた

そんな橋さんは、当時、人気を博していた舟木一夫さん、西郷輝彦さんとともに、「有力・有名・人気」な3者を称する表現である、「御三家」と呼ばれるようになります。

というのも、橋さんによると、橋さんが1960年にデビューした後、舟木一夫さんが1963年にデビューと、二人だけの時は何もなかったそうですが、西郷輝彦さんが1964年にデビューすると、雑誌「平凡」が「3人で対談をやりたい」と企画したそうで、

それが、「御三家」というタイトルになり、以来、橋さんたち3人は、「御三家」と呼ばれるようになったのだそうです。

また、以来、橋さんのマネージャーは、橋さんが一番先輩ということで、「御三家」の名前は、必ず、「橋、舟木、西郷」の順番で表記させるほか、3人の写真は必ず橋さんが真ん中に写るように徹底したそうで、その後も、「御三家」に関するものは全てチェックし、雑誌のゲラを見ては、

橋の写真を大きく

橋の原稿を長く

と、写真の大きさやコラムの行数に至るまで、1センチ大きく、1行多くと、こだわったのだそうです。


(左から)橋さん、西郷輝彦さん、舟木一夫さん。確かに橋さんだけデカイです(笑)

「御三家」でライバル意識を持っていた

そんな「御三家」は、3人一緒に活動するのは、年末やお正月のテレビの特番や雑誌のグラビアだけで、普段は、それぞれ個別で活動して、人気を競っていたそうで、

橋さんは、

それだけにライバル意識も強かった。歌手同士だけでなく、レコード会社としても若手の看板歌手の争い。競争は激しかったのです。

当時、現場で会っても、我々はほとんど会話はなかったですね。仕事の時の楽屋あいさつだけはきちんとしてましたけど。まあ、今となってはいい思い出。若かったし、お互いに意識過剰な面もあったでしょうね。

と、強いライバル意識があったことを明かされています。

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2000年には「G3K(御三家)」ツアーを開催

そんな橋さんも、長い年月を経て、2000年には、舟木さん、西郷さんとともに「G3K(御三家)」ツアーを開催されており、

橋さんは、

ファンの方には喜んでいただけたと思います。今でも「御三家」といえば、この3人として認識していただいています。すごくいいキャッチフレーズだったと思います。

と、語っておられます。

「橋幸夫のデビューからの出演ドラマ映画を画像で!」に続く

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