夫・大伴昭さんに「認知症」の症状が出始めると、やがては、妻である自分の存在すら認識できず、通いのお手伝いさんと勘違いされることがある中、介護を続けてきたという、芳村真理(よしむら まり)さんですが、ついには、大伴さんが徘徊して外でトラブルを起こすようになり、一人で世話することに限界を感じ始めたといいます。

「芳村真理の夫・大伴昭は「遺伝性認知症」になっていた!」からの続き

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夫・大伴昭の徘徊が始まる

夫・大伴昭さんが、夕暮れ時になると、芳村さんを通いのお手伝いさんと思い込むようになったことから、そのたびに、夕食を食卓の上に置いて家を出ていき、外で3~4時間ほど時間をつぶして家に戻るという毎日を送っていたという芳村さんですが、

ある日の早朝5時半頃、警察から「ちょっと、ご主人が・・・」と電話があり、ベッドを見たら、隣で寝ているはずの大伴さんがおらず、驚いたことがあったといいます。

(この時は、大伴さんは、裏の家の敷地に入りつつも、庭を眺めていただけで、大事には至らなかったそうです)

夫・大伴昭はあちこちでトラブルを起こしていた

以来、大伴さんの徘徊が始まり、芳村さんが仕事で家を空けている時、警察から、「交差点で、ご主人が工事現場の人と揉めています」などという電話がしばしばかかってくるようになったそうで、

レストランに書類を山ほど抱えて入り、店の人たちみんなに「これを読んでおくように!」と言って配りだしたり、バスに乗ったものの、料金の払い方がわからず、運転手に迷惑をかけたりと、

警察から連絡があるたびに、芳村さんは真っ青になって、(すでに顔なじみになっていた)交番に謝りに行くようになったのだそうです。

一人で世話をすることに限界を感じ始める

そんなことを繰り返す中、芳村さんは、これは病気のせいで決して夫が悪いわけではないと、頭では分かっていながらも、度重なるトラブルの連続で、大伴さんと長時間一緒にいることに、だんだん疲れ始め、

また、芳村さんが留守の間に、もし大伴さんが一人で家を出て迷子になったり、誰かとケンカにでもなったらどうしようと不安になり、一人で世話をすることに限界を感じ始めたそうで、ついに、プロの手を借りようと、介護施設のデイサービスに通ってもらうことにしたそうです。

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夫・大伴昭を介護施設のデイサービスに通わせる

ただ、大伴さんは、見知らぬ他人に世話をされるのが嫌で、ましてや、おじいちゃん扱いされるなんて、もってのほかだったことから、芳村さんは心配だったそうですが、

そのデイサービスでは、お化粧をした若くてキレイな女性スタッフが、大伴さんの部下役を演じてくれ、

大伴社長、いらっしゃい!

と、明るく出迎えてくれたそうで、

大伴さんも、会社に出勤しているような感覚になったのか、

よう、君、元気かい?

と、ご機嫌になって、自分から靴を脱いで、施設の中に入っていったそうで、芳村さんはホッとしたのだそうです。

「芳村真理は夫・大伴昭の延命治療はせず自然死を選んでいた!」に続く

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