1999年、ダイエーホークスの監督として初のリーグ優勝を果たすと、中日との日本シリーズも制して日本一に輝いた、王貞治(おう さだはる)さんは、2000年もリーグ優勝を果たしているのですが、日本シリーズでは長嶋茂雄監督率いる巨人との対戦となり、夢のON対決が実現しています。
「王貞治の監督時代の小久保裕紀との信頼関係が凄い!」からの続き
2000年の日本シリーズはON対決だった
王さん率いるダイエーは、2000年もリーグ優勝(連覇)を果たしているのですが、日本シリーズでは、長嶋茂雄監督率いる巨人との対戦となり、
(巨人のV9時代を支えた王さんと長嶋さんの決戦は、「ON監督ミレニアム対決」「夢のON対決」などと、大きく注目されました)
王さんは、決戦を前に、
ONにはONにしかわからない世界がある。やるからには勝つ。勝たなくては意味がない
と、語っています。
長嶋巨人との第1戦は松井秀喜のホームランで先制されるも・・・
そして、迎えた10月21日、敵地・東京ドームでの第1戦では、初回、先発の若田部健一投手が、巨人の先頭打者の仁志敏久選手に二塁打を打たれると、4番の松井秀喜選手にバックスクリーン右へ先制2ランホームラン打たれ、いきなり、0対2とリードを許し、
2回表には、城島健司選手のソロホームランで追い上げるも(1対2)、その裏には、2死1、2塁から、仁志選手にタイムリー二塁打を浴び再び2点差に広げられます(1対3)。
代打のメルビン・ニエベスのソロホームランで逆転勝ち
それでも、ダイエーは、その後、先発の若田部投手、渡辺正投手、田之上慶三郎投手で0点に抑え、味方の反撃を待つと、
7回表には、先頭打者の大道典良選手がヒットで出塁し、松中信彦選手がライトスタンドへ叩き込む2ランホームランで同点(3対3)。
9回表には、代打のメルビン・ニエベス選手が槙原寛己投手からソロホームランを放ち、勝ち越すと、その後も、大道選手の二塁打と秋山幸二選手のタイムリーで追加点をあげ(5対3)、9回裏は、守護神のペドラザが0点に抑え、見事、逆転勝ちを収めたのでした。
第2戦も長嶋巨人に先制されるも・・・
そして、翌10月22日、同じく東京ドームで開催された第2戦でも、ダイエーは、2回裏、先発・永井智浩投手が3連続四球で無死満塁とし、二岡智宏選手のセカンドゴロ併殺打の間に、三塁走者の松井秀喜選手に生還されて、先制を許し、2死3塁の場面でも、村田真選手にセンター前にタイムリーヒットを打たれ、0対2とされると、
3回裏にも、松井選手、清原和博選手の連続二塁打で追加点を許し、0対3とリードを広げられます。
長嶋巨人に連勝
しかし、またしても、ダイエーは、5回表、巨人の先発メイ投手の1塁への暴投をきっかけに反撃を開始すると、打者一巡、7安打の猛攻で一挙に6点をあげ逆転(6対3)、7回表には、城島健司選手の2試合連続となる2ランホームランで8対3と突き放し、見事、連勝したのでした。
とはいえ、この年、ダイエーは、投手陣の柱だった工藤公康投手が巨人に移籍して抜け、若田部投手、永井投手らの先発も含めて全員9勝止まりだったそうで、
尾花高夫コーチのやりくりでリーグ優勝は果たしたものの、戦力的な薄さは否めない状態での勝利だったのだそうです。
(当時は「二ケタ勝利投手なき優勝」と話題になりました)
「王貞治が2000年のON対決で負けたのは変則日程も大きな原因だった!」に続く