(※1)2004年、阪神タイガースの一軍監督に就任すると、2年目の2005年には、球史に残る継投パターン「JFK」を編み出し、金本知憲選手、矢野輝弘選手、赤星憲広選手、今岡誠選手ら打撃陣の活躍と相まって、リーグ優勝を果たした、岡田彰布(おかだ あきのぶ)さんですが、実は、この年の9月6日には、中日戦で審判の判定を巡って激怒し、選手を全員引き上げさせ、没収試合寸前になっていました。
「岡田彰布は2005年「JFK」で阪神をリーグ優勝に導いていた!」からの続き
監督就任2年目の2005年は6月に首位となるも中日に激しく追い上げられていた
岡田さんは、阪神タイガース監督就任2年目の2005年、6月9日に首位に立つと、首位を陥落することなく、そのままリーグ優勝しているのですが、実は、8月には、中日ドラゴンズに猛烈に追い上げられ、実質、マッチレース状態で、8月31日には、0.5ゲーム差にまで迫られていました。
そんな中、9月6日、3ゲーム差で中日とナゴヤドームで対戦すると、エース井川慶投手を先発に立てるも敗戦し、2ゲーム差と迫られていました。
代走・中村豊が三走に続き一気にホームインしセーフと思われたがアウトの判定だった
そして、続く2連戦の2日目の9月7日、阪神は、4回、金本知憲選手が川上憲伸投手から先制弾を放ち、1対0とリードするも、7回、下柳剛投手の後を受けた藤川球児投手が谷繁元信選手に同点打を浴び1対1と追いつかれます。
それでも、8回には、鳥谷敬選手の適時二塁打で、2対1とリードしていたのですが、9回表、中村豊選手が二塁走者の代走に出て、関本賢太郎選手の右前適時打で三走に続き、一気に本塁に突入すると、(中村選手は「セーフだと思った」そうですが)判定はアウト。(3対1)
(岡田さんは、この時、ベンチで顔をこわばらせていました)
判定に抗議するも止めに入った平田ヘッドコーチが退場処分になったことに激怒し、選手全員を引き上げさせていた
しかし、3対1で迎えた9回裏、守護神・久保田智之投手が無死二、三塁のピンチを招き、谷繁選手の二ゴロで、三走のアレックス選手が本塁へ突っ込むと、微妙なタイミングながら今度はセーフとなったことから、矢野輝弘(現・矢野燿大)捕手が激しく抗議。
ここで、岡田監督もベンチから飛び出し鬼の形相で審判に詰め寄るのですが、平田ヘッドコーチが、岡田監督を退場させる訳にはいかないと間に入り、退場処分になってしまいます。
(当時はリクエスト制度がなく、いくら抗議しても判定は覆らないのですが、阪神側の人間としては、誰もが納得できない判定に、岡田さんは抗議に出たのでした)
すると、岡田さんの怒りは頂点に達し、なんと、守備についていた阪神の選手全員に「ベンチに戻ってこい」と指示して、選手全員を引き上げさせ、球場は騒然となったのでした。
「岡田彰布は久保田智之に「打たれろメチャクチャやったれ」と言っていた!」に続く
岡田監督の退場を避けるべく審判との間に立つ平田ヘッドコーチ。
(※1^)