春のシーズン終了後の新人戦では、準決勝の慶大戦に登板して完投勝利し、法政大の優勝に貢献した、江川卓(えがわ すぐる)さんは、大学1年生の秋のリーグ初戦の立教大学戦でも、2安打完封(11回10奪三振)という完璧な投球で神宮デビューを果たすと、続く、早稲田との1回戦と立教との3回戦でも完投勝利を収めます。

法政大学時代の江川卓

「江川卓は法政大学下級生時代にイジメに遭っていた!」からの続き

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大学1年生の秋季リーグ初戦の立教戦では完封勝利(11回2安打10奪三振)していた

秋季リーグ戦での本格的デビューに向けて着々と準備を進めていった江川さんは、1974年、大学1年生の秋季リーグ初戦の立教戦に先発すると、立教打線を全く寄せ付けないピッチングで無失点に抑え続け、

0対0のまま試合は延長線に突入すると、延長11回表には法政が金光選手のタイムリーなどで1点を挙げて、江川さんもその裏を無失点に抑え、11回、2安打、10奪三振、完封という完璧な内容で、神宮デビューを華々しく飾っています。(1対0で法政が勝利)

東京六大学野球リーグでは慎重にコーナーに投げ分ける投球をしていた

ちなみに、この立教戦での江川さんの投球は、高校時代のように、ひたすら三振を奪い打者を圧倒する投球ではなく、慎重にコーナーに投げ分け、アウトを重ねていくような投球だったそうで、

江川さんは、

高校時代のような一発勝負のトーナメントではなく、六大学は勝ち点制のリーグ戦であり、もしかしたら3回戦にまでもつれ込む可能性も有るので、先の事も見据えて、なるべく沢山の試合に登板出来るように、ある程度は計算しながら投げていた

と、語っています。

(※東京六大学野球リーグは、東京を所在地とした、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、法政大学、東京大学、立教大学の6大学の硬式野球部で構成された神宮球場で行われる大学野球リーグで、6校総当たりで、同じ対戦をどちらかのチームが2勝するまで行い、同じ対戦で2勝したチームは「勝ち点1」を獲得し、勝ち点の数で順位を決定するそうです)

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早稲田との1回戦と立教との3回戦でも完投勝利していた

そんな江川さんは、その後も、早稲田との1回戦では完投(2対1で法政が勝利)、早稲田との2回戦では、先発の中林千年投手の後をリリーフして3イニングを無失点(4対2で法政が勝利)に抑えると、

雨で順延となっていた立教大との3回戦にも再び先発して完投(5対2で法政が勝利)と、大学に入ってからも抜群の投球を見せつけています。

「江川卓は法政大を7シーズンぶりの優勝に導いていた!」に続く

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