「柳ヶ瀬ブルース」「新潟ブルース」「釧路の夜」「大阪の夜」「みれん町」「おんなの朝」「お金をちょうだい」「さそり座の女」と、次々とヒットを飛ばし、トントン拍子だった、美川憲一(みかわ けんいち)さんですが、1972年の「さそり座の女」のヒット以降、ヒットしなくなると、1977年と1984年の二度に渡り、大麻取締法違反で逮捕されてしまいます。

「美川憲一のデビューからのディスコグラフィ(シングル&アルバム)!デュエットも!」からの続き

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美川憲一は大麻取締法違反容疑で2度逮捕されていた(1度目は不起訴)

美川さんは、1977年8月、友人が「大麻取締法違反容疑」で逮捕されたことから、自分も長崎県佐世保署に出頭し、同年10月、同じく「大麻取締法違反容疑」で逮捕されているのですが、証拠がなかったことや、初犯だったことから、起訴猶予処分(不起訴)となり、

お騒がせして申しわけありません。二度とマリファナは吸いません

と、記者会見で語っています。

(ちなみに、”友人”というのは、ジョー山中さんと思われますが、山中さんは、徹底的に黙秘を貫き、「大麻は俺がひとりで使った」と、同時期に逮捕された、美川さんと内田裕也さんを守ろうとしています)

しかし、美川さんは、1984年6月には、再び、「大麻取締法違反容疑」で立川署から事情聴取されます。

すると、美川さんは、友人から3gの大麻をもらったことは認めたものの、大麻とは知らなかった旨を述べ、(書類送検されるも)起訴猶予となっていたのですが・・・

その2ヶ月後の1984年8月23日の夕方、大麻所持で現行犯逮捕。

(美川さんは、ポシェットの中の大麻タバコ2本と自宅の大麻4gを押収されています)

さらに、8月27日には、それまでの尿検査で覚醒剤も使用していことが判明したのでした。

そして、その後、美川さんは、懲役1年6ヶ月、執行猶予3年の判決が下され、70日間の勾留後、釈放されたのでした。

美川憲一が大麻に手を出した理由とは?

実は、美川さんは、1965年にデビューすると、最初こそ全く売れなかったものの、翌1966年の「柳ヶ瀬ブルース」が大ヒットすると、その後も立て続けに、「新潟ブルース」「釧路の夜」「大阪の夜」「みれん町」「おんなの朝」「お金をちょうだい」「さそり座の女」とヒットを飛ばしていたのですが、

1972年の「さそり座の女」のヒット以降は、ヒット曲を出すことが出来ず、1975年11月頃、「NHKのど自慢」の出演で地方へ行っていた際、事務所のスタッフに「紅白終わったから」と、7年連続で出場していたNHK紅白歌合戦に落選したことを告げられていたそうで、

美川さんは、顔色一つ変えず、「あ、そう」と答えたそうですが、(いつか紅白出演はなくなると腹をくくっていたものの)内心はとてもショックを受けていたのだそうです。

(当時は、紅白を落選すると、「人気がなくなって、落ちていく下り坂の人」という風に見られていました)

そんな美川さんは、自分が許せず、自暴自棄になり、新宿や六本木など、遊び場に出入りするようになっていたそうですが、そこでは、危険な出会いもあったそうで、どんなものかと興味本位で大麻をもらってしまったのだそうです。

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美川憲一が大麻から立ち直ることができた2つの理由

ちなみに、美川さんは、

私も失敗して、地獄見てるから。じゅうたんを見ても虫が走って……そのくらいになってたから。私は人生ダメになるか死ぬしかないかなってギリギリまでいった

と、大麻の恐ろしさについて、語っているのですが、

美川さんが立ち直ることができたのは、2つの大きな出来事のお陰だといいます。

まず1つは、歌手の淡谷のり子さんが、東京地裁に美川さんの減刑を求める嘆願書を書いてくれたことだったそうで、

美川さんは、

あなたは歌で希望と勇気を人に与えてきました。そういうお仕事してきたんですよって。これからしっかり立ち直って、歌い続けてくださいねって。

淡谷先生の言葉がすごく心に染みて。ああ、なんてことしたんだろうと後悔したわ。でも人間て、きれい事だけじゃ生きていられないじゃない。この失敗を糧にして、前へ進もうと決めたの

と、語っています。

そして、もう1つは、実母と養母、2人の母親の存在だったそうで、2人の母親は、連れ立って、東京拘置所に収監された美川さんに面会に来てくれると、

あらあんた意外と元気じゃない。金庫にお金あるけど使っていい?

と、笑いながら言ってくれたそうで、

美川さんは、その明るさに救われたそうですが、

後から聞いた話によると、2人は外に出た途端、抱き合って泣いていたそうで、

美川さんは、

背負うものがあったから、頑張りましたよ。地獄を見たから這い上がれた

と、語っています。

「美川憲一の「おだまり!」は低迷時代うるさい客に言った言葉だった!」に続く

お読みいただきありがとうございました

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