10代からファッションデザイナーとしての活動を始めると、その後、お父さんの黒澤明監督に勧められ、映画の衣裳デザインも手掛けるようになったという、黒澤和子(くろさわ かずこ)さん。

今回は、黒澤和子さんの、若い頃から現在までの経歴や衣装デザイン作品(映画、テレビドラマ)を時系列でご紹介します。

黒澤和子

「黒澤和子の生い立ちは?幼少期は?高校中退でスタイリストの学校へ入っていた!」からの続き

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黒澤和子は18歳の時に「サン・デザイン研究所」に入学していた

黒澤和子さんは、1972年、18歳の時に、スタイリストを目指して「サン・デザイン研究所」に入学し、その後、卒業すると、

スタイリストの仕事をしながらも、さらに、ファッションデザイナーとしての知識を深めるため、「伊東衣服研究所デザイン科」で学んだそうです。

黒澤和子は22歳~29歳の時に結婚・出産・離婚

そして、「伊東衣服研究所デザイン科」卒業後、1976年、22歳の時には、「クチュリエール専門学校」に留学する準備をしていたそうですが、直前に、インダストリアルデザイナーの加藤晴之さんと結婚したことで断念。

翌年の1977年には、息子さんを出産すると、その後、ご主人の都合でイタリアに渡り、1978年には、2人目の息子さんを出産するのですが、

1979年には帰国すると、1983年、29歳の時には、加藤晴之さんと離婚しています。

黒澤和子は31歳の時「黒澤プロダクション」の秘書を務めていた

その後、黒澤和子さんは、同年(1983年)、スタイリストとして活動する傍ら、デザイン会社を設立したそうですが、

1985年、31歳の時に、お母さんが亡くなると、会社を閉鎖し、「黒澤プロダクション」で、お父さんの黒澤明さんの秘書を務めることになったそうです。

黒澤和子は34歳の時から黒澤組で衣裳デザインを務めていた

そんな中、1988年、34歳の時には、お父さんから、突然、

明日から黒澤組に入れ

と、言われたことから、「黒澤組」(衣裳部)に加入にすると、

1990年の映画「夢」では、衣裳担当として参加し、

続く、

  • 1991年(37歳)には、「八月の狂詩曲」
  • 1993年(39歳)には、「まあだだよ」

では、衣裳デザイナーをしたそうです。

(衣裳部が衣裳を保管したり、クリーニングやメンテナンスをするのに対し、衣裳デザイナーは、監督と意思疎通をはかりながら衣裳の選定も行うそうです)

黒澤和子
「夢」撮影中の黒澤明監督と黒澤和子さん。

黒澤和子は46歳の時に父・黒澤明脚本の「雨あがる」で復帰していた

その後、黒澤和子さんは、黒澤明監督の遺作となった「まあだだよ」を最後に、しばらくは表立った活動はしていなかったのですが、

2000年、46歳の時、時代劇「雨あがる」(黒澤明監督脚本・小泉堯史監督)で復帰すると、2007年頃まで、主に時代劇の衣裳デザインを務めたそうです。

ちなみに、黒澤和子さんは、その理由について、

父の影響で映画の世界に魅せられ、時代考証や日本民族衣裳の勉強に励み、時代劇の仕事が急増。

と、自身のブログに綴っているのですが、

2007年以降は、時代劇、現代劇問わず、様々な監督の作品で衣裳デザイナーとして活動しています。

黒澤和子が56歳の時には「アウトレイジ」でも衣装デザインを務めていた

そんな黒澤和子さんは、2010年、56歳の時には、北野武監督作品「アウトレイジ」で、初のバイオレンス作品の衣裳デザインを手がけ、

(2012年「アウトレイジ ビヨンド」でも)

「アウトレイジビヨンド」
「アウトレイジ ビヨンド」

自身のブログに、

私の、初めてバイオレンス作品衣裳です。カラッと男っぽい現場、楽しかったです。

と、綴っているのですが、

さすがは、もともとファッションショーのスタイリストで、モードの世界に身を置いていた黒澤和子さんなので、ワイルドなスーツの着こなしを見事にスタイリングされています。

黒澤和子が63歳の時には大野智主演の映画「忍びの国」でも衣装デザインを務めていた

また、黒澤和子さんは、2017年、63歳の時には、大野智さん主演の映画「忍びの国」でも、衣装デザインを担当しています。

黒澤和子と大野智
黒澤和子さんと大野智さん。

ちなみに、黒澤和子さんは、大野智さんとは、2017年7月号の「芸術新潮」で10ページに渡って対談記事が掲載されているのですが、

黒澤和子さんによると、現代人がイメージする忍者の装束は、実は江戸時代以降に後付けされたもので、この映画の舞台である戦国時代には、忍者はまだそのような姿はしておらず、普段は野良着で、一般の農民に紛れてスパイ活動をしていたといいます。

とはいえ、映画上では、観客に忍者と分かってもらうために、野良着の上着を脱ぐと忍者の装束になるというふうに、工夫して衣装を作ったそうで、

同映画の中で、伊賀一の忍び・無門(むもん)役を演じた大野智さんは、

今回の無門の衣装は、ライブや舞台での和風の衣装のように、派手でわかりやすいものとは違い、非常にシンプル。なのに、細部はすごく凝っていて、感動しました。

と、語っています。

また、大野智さんは、派手な色よりも抑え目の色の方が好きだそうで、個人的にも無門の衣装をとても気に入っていたとのことでした。

「忍びの国」の大野智
「忍びの国」より。無門に扮する大野智さん。

黒澤和子の衣裳デザイン作品(映画)

それでは、最後に、黒澤和子さんのその他の衣裳デザイン担当作品もご紹介しましょう。

映画では、

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黒澤和子の衣裳デザイン作品(テレビドラマ)

テレビドラマでは、

2014年には、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」
2016年には、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」※衣装監修
2018年には、NHK大河ドラマ「西郷どん」
2020年には、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」
2021年には、NHK大河ドラマ「青天を衝け」

など、数多くの作品で衣裳デザインを手掛けています。

「黒澤和子の元夫は加藤晴之!子供は息子3人!未婚で出産していた!」に続く

お読みいただきありがとうございました

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