1988年に、三谷幸喜さん主宰の「東京サンシャインボーイズ」に入団し、同年「青池さんちの犯罪」に出演されると、ちょっと情けない役を多く演じ、同劇団に欠かせない存在となられた、小林隆(こばやし たかし)さん。「東京サンシャインボーイズ」が解散した1994年以降も、三谷さんが絶大な信頼を寄せる俳優のひとりとして、三谷作品に数多く起用されています。
プロフィール!
小林さんは、1959年8月20日生まれ、
埼玉県川越市のご出身です。
身長174センチ、
体重62キロ
胸囲88センチ、
胴回81センチ、
靴のサイズは25センチ、
血液型はO型、
出身大学は、
明治大学文学部英文学科卒業、
特技は、ヨット、
だそうです♪
三谷幸喜との出会い
小林さんが、どのような経緯で、
いつ頃、俳優になられたのかは分かりませんでしたが、
1987年頃、劇団「東京サンシャインボーイズ」の主宰者である、
三谷幸喜さんとお仕事を一緒にされたそうで、
それをきっかけに、三谷さんから電話がかかってきたそうです。
ちょうどこの頃、三谷さんは、
「東京サンシャインボーイズ」を一度解散し、
もう一度新しいメンバーでやろうと思われていた矢先だったそうで、
三谷さんは、小林さんとの出会いについて、
こばさんとは、別の仕事で一緒になったことがあって、
彼にも是非、僕の劇団に参加してほしいと思ったんだけど、
連絡先がわからなかったんですよ。どこかに、彼の電話番号が書いてある、
関係者名簿のコピーがあるはずなんだけど、どうしても見つからない。「もうこれは縁がなかったんだな」と思った瞬間、一陣の風が舞って、
棚の上の方に積んであった書類の中から、一枚の紙が、
僕の目の前にヒラヒラと落ちてきたんです。見たらそのコピーだったんですよ!これ本当なんです。
で、すぐに電話しました。あの時はびっくりしました。もしあのとき、風が吹かなかったら、こばさんは、
今頃もっとお金持ちになっていたかもしれないと思うと、
ちょっと申し訳ない。
とユーモアを交えながら、明かされています。
劇団「東京サンシャインボーイズ」で活躍
こうして、1988年に、
劇団「東京サンシャインボーイズ」に入団された小林さんは、
同年、舞台「青池さんちの犯罪」に出演されると、
以降は、三谷作品に参加。
主に、情けない役柄をコミカルに演じ、
三谷作品にはなくてはならない存在となられたのでした。
(最前列左から)佐藤B作さん、宮地雅子さん、伊藤俊人さん、
(2列目左から)近藤芳正さん、阿南健治さん、相島一之さん、西村雅彦さん、
(3列目左から)西田薫さん、梶原善さん、小原雅人さん、
(4列目左から)甲本雅裕さん、野仲イサオさん、小林さん。
「古畑任三郎」「新選組!」など三谷作品に出演
1994年には、「東京サンシャインボーイズ」は、
「東京サンシャインボーイズの罠」公演を最後に解散するのですが、
その後も、小林さんは、三谷作品に多く起用され、
1994年には、「古畑任三郎」シリーズの向島音吉役で出演。
古畑任三郎(田村正和さん)の中学時代からの知り合いで、
古畑を「最高の刑事」と呼んで尊敬している巡査部長を、
個性豊かに演じ、注目を集められます。
「古畑任三郎」より。(左から)小林さん、西村雅彦さん、
石井正則さん、>田村正和さん。
また、2004年には、NHK大河ドラマ「新選組!」で、
新撰組メンバーたちのお父さん的存在である井上源三郎役を、
熱演されているのですが、
ドラマ同様、小林さんは、
若い出演者たちからの人望が厚く、頼りにされていたそうで、
小林さんのお人柄が反映した役柄だったようですね。
「新選組!」より。井上源三郎に扮する小林さん。
「おやじの背中」に代役で主演
そして、2014年には、
オムニバスドラマ「おやじの背中」の最終話で、
小林さんが主演に抜擢されています。
このドラマは、10人の異なる脚本家が、
父と息子(父と娘)というテーマで脚本を手がけている作品で、
最終話となる第10話の脚本は、三谷さんが担当されており、
市村正親さんが主演を務められる予定だったのですが、
市村さんは、早期胃がんが判明したことで、療養のため降板。
その代役に小林さんが抜擢されたのでした。
小林さんが、突然の大抜擢に、
三谷さんの作品は今までもテレビに限らず、
舞台、映画、たくさん出演させていただいていますが、テレビドラマでこれだけたくさん出させてもらい、
しかも「おやじの背中」のおやじ役ということで、
かつて経験したことのないほどの、
非常なるプレッシャーと非常なる緊張感を感じております。しかし、本当に、笑えて泣けるいい作品を書いてくださったので、
プレッシャーを力に代えて、命を懸けて取り組みたいと思っています。
と、その意気込みを語られると、
三谷さんも、
僕が考える、理想の1時間ドラマができたと思っています。
1時間の中に、笑いと涙が詰まっている。あと、ちょっとしたハラハラも。日曜の夜に相応しい作品になったんじゃないでしょうか。
それに、なんといっても、田村正和さん、役所広司さんから始まって、
西田敏行さん、渡辺謙さん、他にも名優ぞろいで、
最後に小林隆ですからね。最終回にきて、なんとチャレンジングな企画なんだと。
もう本当に、TBSさんには感謝しております。
と、明かされており、小林さんが、
見事、期待に応えられたれたことが分かりますね。
「おやじの背中」より。小林さんと小日向文世さん。
「真田丸」では片桐且元役
また、2016年、NHK大河ドラマ「真田丸」では、
豊臣秀吉の死後、徳川家康との交渉役を務め、
豊臣家との板挟みに苦しむ片桐且元役を好演。
片桐且元は、本来、実直で、
優れた人物であったと言われているのですが、
そこは三谷さん。
且元の実直なところを、小林さんに見出し、
さらに、小林さんの持ち味である、
「情けなさ」を最大限に引き出したことで、
視聴者に愛される、且元像を作り上げているのですが、
小林さんは、またもや、
三谷さんの期待に見事応えられたのでした。
「真田丸」より。堺雅人さんと小林さん。
さて、いかがでしたでしょうか?
三谷さんから大きな信頼を寄せられ、
近年、三谷作品で重要な役柄に、
数多く起用されている小林さんですが、
小林さんは、そのことについて、
今回(真田丸では)、ちょっと買いかぶりすぎじゃないかと思うぐらい、
難しいシーンを書いてくれるんです。「小林ならできる」と思ってくれているのかなとも思うし、
その期待には応えなきゃなって思います。
と、語っておられました。
演技力もさながら、そんな小林さんの謙虚なお人柄が、
三谷さんに重宝されている理由なのかもしれませんね。
そんな小林さんからは、今後も目が離せません!!