劇団「自由劇場」の元メンバーだった佐藤B作さんの「東京ヴォードビルショー」を観て衝撃を受け、ベンガルさん、綾田俊樹さんとナンセンスな笑いを追求しはじめた、柄本明(えもと あきら)さんは、やがて、劇団「自由劇場」を退団し、自ら、劇団「東京乾電池」を立ち上げます。
「柄本明は昔ベンガルや綾田俊樹とナンセンスな笑いを追求していた!」からの続き
劇団「東京乾電池」でブレイク
劇団「自由劇場」の元メンバーだった佐藤B作さんの「東京ヴォードビルショー」を観て、良い意味で「くだらない」お芝居に衝撃を受けた柄本さんは、
やがて、劇団「自由劇場」で知り合い、仲良くなった、ベンガルさん、綾田俊樹さんと、「決闘!割りばし仮面VSスプーンマン」など、ナンセンスなお笑いを追求するようになり、
1976年、28歳の時には、ついに、劇団「自由劇場」を退団し、ベンガルさん、綾田俊樹さんと共に、笑いを中心にした劇団「東京乾電池」を結成されます。
すると、劇団「東京乾電池」は瞬く間にブレイク。結成2年で、「東京乾電池」のお芝居の人気は不動のものとなり、1980年には、バラエティ番組「笑ってる場合ですよ!」に出演し、国民的な人気を博します。(ただ、柄本さんは出演されていません)
「東京乾電池」の舞台より。高田純次さん(左)と柄本さん(右)。
「カンゾー先生」で「日本アカデミー賞最優秀主演男優賞」受賞
また、柄本さんは、その特異な容貌とインパクトの強い演技を持ち味に、映像の世界にも進出するようになり、以降、数々の映画やテレビドラマで独特の存在感を放つと、
1998年には、映画「カンゾー先生」(今村昌平監督)で主役の「カンゾー先生」こと赤城風雨役を演じ、「日本アカデミー賞最優秀主演男優賞」を受賞されたのでした。
映画「カンゾー先生」より。柄本さんと麻生久美子さん。
映画「カンゾー先生」は三國連太郎の代役だった
ちなみに、柄本さんは、2019年、「ダウンタウンなう」に出演された際、
最初は(主演が)三國連太郎さんで、僕は他の役だったんですが、三國さんが足を悪くしちゃって・・・
と、主役の「カンゾー先生」役は、三國連太郎さんの代役だったことを明かされているのですが、
(撮影開始から1週間ほどで三國さんが降板したため、急遽、柄本さんが代役を務めることになったのだそうです)
共演者の坂上忍さんは、
僕の情報だと、今村昌平監督と三國さんがモメたって聞いたんですけど・・・
と、三國さんの本当の降板理由に言及。
(今村昌平監督は、三國さんのことをセリフ覚えが悪いと言っていたそうです)
すると、柄本さんは、
まぁ、意見が合わなかったんでしょうね。あのね、(2人は)100テイクやったんですよ。他の人間はいたたまれない
と、今村監督と三國さんの間で不和があったことを認められています。