俳優から歌手に転身し、1969年、29歳の時、「雨よふれ」でレコードデビューすると、「出発の歌~失われた時を求めて~」(1971年)、「だれかが風の中で」(1972年)がヒットし、たちまちスターダムに駆け上った、上條恒彦(かみじょう つねひこ)さんは、1973年からは再び俳優活動を再開されています。今回は、そんな上條さんの出演作品を画像を交えてご紹介します。
「上條恒彦が若い頃は「だれかが風の中で」がヒット!」からの続き
出演作品(映画)
それではここで、上條さんの俳優としてのデビューからの主な出演作品をご紹介しましょう。
映画では、
1974年「男はつらいよ 寅次郎子守唄」
1975年「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」
1977年「獄門島」
「新宿馬鹿物語」
1978年「燃える秋」
「分校日記 イーハトーブの赤い屋根」
「男はつらいよ 寅次郎子守唄」より。
「獄門島」より。(左から)上條さん、坂口良子さん、石坂浩二さん。
1985年「テラ戦士ΨBOY」
1989年「千利休 本覺坊遺文」
1992年「病は気から 病院へ行こう2」
1993年「帰って来た木枯し紋次郎」
「千利休 本覺坊遺文」より。加藤剛さん(左)と上條さん(右)。
1997年「愛する」
2002年「走れ!ケッタマシン~ウェディング狂騒曲」
2015年「悼む人」
「かぐらめ」
2017年「明日へ 戦争は罪悪である」
「明日へ 戦争は罪悪である」より。中原丈雄さん(左)と上條さん(右)。
出演作品(テレビドラマ)
テレビドラマでは、
1972年「木枯し紋次郎 第1シリーズ」第18話
1973年「追跡」第15話
1974年「おんな家族」
1975年「西瓜が食べたい」
1976年「寺島町奇譚」
「木枯し紋次郎 第1シリーズ」より。
1978年「ぼくの姉さん」
1979~2011年「3年B組金八先生」第1~2,4~7シリーズほか
1980年「1年B組新八先生」
1981年「本日も晴天なり」
1982年「オレ達全員奈津子の子」
「3年B組金八先生」より。(左から)上條さん、名取裕子さん、茅島成美さん、吉行和子さん、早崎文司さん。
1983年 NHK大河ドラマ「徳川家康」
1983~1984年「宇宙刑事シャリバン」
1985年「野球狂の詩」
1986年「あしたへジャンプ」
1987年「サーカス村裏通り」
「宇宙刑事シャリバン」より。
1988年 NHK大河ドラマ「武田信玄」
1989年「氷点」
1990年「終戦四十五年ドラマスペシャル 戦艦大和」
1991年「ナースステーション」
1993年「これから 海辺の旅人たち」
「武田信玄」より。
1994~1995年 NHK連続テレビ小説「春よ、来い」
1996年 NHK大河ドラマ「秀吉」
1998年「唱歌誕生 ふるさとを創った男-高野辰之物語」
1999年「坊さんが、ゆく」
2000年 NHK大河ドラマ「葵 徳川三代」
2002年「夏の約束」
2003年「東京ラブ・シネマ」第2話
2007年「今週、妻が浮気します」第1話
2009年「派遣のオスカル~『少女漫画』に愛をこめて」
2010年「ゲゲゲの女房」
「派遣のオスカル~『少女漫画』に愛をこめて」より。
2013年「命~天国のママへ~」
2014年 NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」
2015年「一路」
2017年「やすらぎの郷」
2019年「やすらぎの刻〜道」
「やすらぎの郷」より。(左から)名高達男さん、上條さん、藤竜也さん、石坂浩二さん。
出演作品(舞台・ミュージカル)
舞台・ミュージカルでは、
1975年「PIPPIN」
1977~2005年「ラ・マンチャの男」
1979年「ロック・ミュージカル ハムレット」
1982~2005年「屋根の上のバイオリン弾き」
1990~2007年「阿国 (ミュージカル)」
「ラ・マンチャの男」より。
1991~1992年「スパニッシュミュージカル『バルセロナ物語』」
1993~2007年「マイ・フェア・レディ」
1996年「ABCミュージカル『狸 TANUKI』」
1998~2000年「フラメンコ・ミュージカル『ロス・タラントス バルセロナ物語』」
2001年「クリスマス・ボックス」
2002年「世界の中心で、愛をさけぶ」
2003年「十二夜」
2004年「キャバレー」
2006年「メタル マクベス」
2007年「ウーマン・イン・ホワイト」
2008年「羽衣伝説」
2011年「ZORRO THE MUSICAL」
2014年「しあわせのタネ」
2016年「マハゴニー市の興亡」
ほか、数多くの作品に出演されています。
出演作品(声優)
また、声優としても、
1975年 洋画「フロント・ページ」※ウォルター・マッソー 役
1985年 アニメ「ケンタウロスの伝説」※ボス 役
1986年 洋画「王になろうとした男」※ダニエル・ドレイボット 役
1988年 洋画「コマンド5」※ニック・コワルスキー(ジョン・マツザク) 役
1989年 海外アニメ「リトル・マーメイド」※セバスチャン 役
「リトル・マーメイド」より。セバスチャン。
1991年 海外アニメ「ファーザー・クリスマス」※ファザー・クリスマス(サンタクロース) 役
1992年 アニメ「紅の豚」※マンマユート・ボス 役
1997年 アニメ「もののけ姫」※ゴンザ 役
1998年 アニメ「ドラえもん のび太の南海大冒険」※Mr.キャッシュ 役
2001年 アニメ「千と千尋の神隠し」※父役 役
「千と千尋の神隠し」より。主人公・千尋のお父さん。
などで、吹き替えを担当されています。
ミュージカル「ラ・マンチャの男」
ところで、上條さんは、もともと、
高校を卒業する時に兄貴やおふくろを説得するのに「新劇の俳優になるんだ」と啖呵(たんか)を切って、自分も俳優を一生の仕事にしようと思っていました。
舞芸(舞台芸術学院)に入る前に働いていた時も、その望みを秘めて頑張ってきました。そうやって長年温めてきた夢を、腹減ったぐらいのことで諦めていいのかという忸怩(じくじ)たるものはありました。
で、その時に「役者の道を見限るんなら、もう絶対に役者にはならない。歌で頑張るぞ」と誓いを立てました。それからはピアノを練習したり、楽譜を読めるように勉強しました。
と、相当な覚悟で俳優から歌手に転身されていたようで、
僕はもともと歌うたいで、ミュージカルをやりたいとは思ったこともなかったんです。
と、語っておられるのですが、
「ラ・マンチャの男」に出演したのをきっかけに考えが変わったようで、
でも、はじめに東宝の「ピピン」という舞台に出て、その次にこの作品に出たことで友達ができて、役者の世界っていいなあって思ったんです。作品がどうこうというより、役者仲間というものに惹かれたんですね
歌の世界では、歌手同士で侃々諤々(かんかんがくがく)ということがあまりないんですよ。でも役者の世界は作品について、みんなで語り合うじゃないですか。そのなかで生まれていく人間関係が素敵でね
初出演の1977年からもう、42年(2019年)になりますからね。その間、いろいろ教わった作品ですから、僕の人生にとって重要な作品ですね
と、ケロッとおっしゃっており、よっぽど、「ラ・マンチャの男」が楽しかったようですね♪
「上條恒彦の最初の妻は?現在の妻は16歳年下で元付き人!」に続く
「ラ・マンチャの男」より。上條さん(左)と松本白鸚さん(右)。