「IFBB ミスター・ユニバース」では、一度は破れたフランク・ゼーンさんを倒し、見事チャンピオンに輝くも、「ミスター・オリンピア」では、「黒い魔神」の異名を持つセルジオ・オリバさんに破れ、さらなるトレーニングに励んでいた、アーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)さんは、翌年には、見事、オリバさんを破り、以降、1975年に引退するまでの6年間、6年連続で「ミスター・オリンピア」のチャンピオンに君臨します。
「シュワルツェネッガーは「黒い魔神」セルジオ・オリバに破れていた!」からの続き
憧れの師レッグ・パークを破る
「ミスター・オリンピア」で破れた、「黒の魔神」の異名を持つセルジオ・オリバさんを倒すため、さらなるトレーニングに打ち込んでいたシュワルツェネッガーさんは、1970年に入ると、まずは、「NABBA ミスター・ユニバース(プロ)」に参加することになったのですが、
この「NABBA ミスター・ユニバース(プロ)」には、シュワルツェネッガーさんが憧れる唯一のビルダーで、一緒にトレーニングを積み、様々なアドバイスを授けてくれた恩人でもある、レッグ・パークさんも出場することに。
これには、自分が出場することにより、過去7年おきに3回も優勝しているレッグさんの輝かしい記録をストップさせてしまうと、シュワルツェネッガーさんは出場するべきかどうか思い悩んだそうですが、
それでも、ステージの上では、誰もが敵であり、ボディビルダーである以上、いかなる師弟関係にあっても、闘わなければならない宿命にあると考え、出場を決意すると、
シュワルツェネッガーさんは、1970年、「NABBA ミスター・ユニバース(プロ)」で、かつてない激戦を勝ち抜き、チャンピオンに輝きます。
(ちなみに、レッグさんは、2位だったそうです)
「黒の魔神」セルジオ・オリバを破って「ミスター・ワールド」に輝く
そして、その1週間後の「ミスター・ワールド」には、前年、「ミスター・オリンピア」(ボディビルディングの世界最高峰大会)で破れた、セルジオ・オリバさんが出場することを聞いたシュワルツェネッガーさんは、
私はレッグ・パークも破ったのだし、自分自身、誰にも負けないと感じていた
と、熱く燃え、その勢いにのって、「ミスター・ワールド」に臨むと、
(シュワルツェネッガーさんの敵はセルジオ・オリバさんたった1人だけだったのですが、それはオリバさんも同じだったそうで、控え室では、既に、お互い強烈に意識し合って、戦いの火花を散らし、他のビルダーのことは全くく眼中になかったそうです)
見事、セルジオ・オリバさんを破ってチャンピオンに輝き、「世界一の男になる」という、かねてからの夢を達成したのでした。
(ちなみに、審査結果は、アナウンサーが3位から発表したそうですが、「第2位・・・セルジオ・オリバ!!」と発表した瞬間、オリバさんが思わず「そんなバカな!」と叫んだのをシュワルツェネッガーさんは聞こえたそうで、「ついに勝った!オレが勝った!最後の1人、オリバに勝った!」と大喜びしたそうです)
「ミスター・オリンピア」で6年連続優勝し、歴代で最も偉大なボディビルダーに選ばれる
また、シュワルツェネッガーさんは、その2週間後に開催された「ミスター・オリンピア」(ボディビルディングの世界最高峰大会)でも、激戦の末、再びオリバさんを破って「ミスター・オリンピア」となると、
以降、1975年に引退するまでの6年間、6年連続でチャンピオンに輝き、「ミスター・オリンピア」として、世界に君臨したのでした。
(1975年のボディビルディングの雑誌では、歴代で最も偉大なボディビルダーに選ばれています)
「シュワルツェネッガーを支えた親友で最高のトレーニングパートナーとは?」に続く
セルジオ・オリバさん(左)とシュワルツェネッガーさん(右)。