1987年12月、松尾貴史(当時・キッチュ)さんがパーソナリティーを務めるラジオ番組「ラジオファンキーズ」にゲスト出演した際、電話出演していた漫画家・ひさうちみちおさんの作品を巡り、生放送にもかかわらず、松尾さんと激しい口論になった、上岡龍太郎(かみおか りゅうたろう)さんですが、この口論はこの後も延々と続きます。

「上岡龍太郎と松尾貴史の口論(ラジオ生放送中)が凄すぎる!」からの続き

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上岡がひさうちみちおの作品を購入し改めて評価するということで一旦は収まるも・・・

上岡さんが、電話出演していた漫画家・ひさうちみちおさんの絵を下手と言ったことから、友達の絵を下手と言われた松尾貴史(当時・キッチュ)さんが、それをわざわざオンエアで言うことなのかと抗議すると、

上岡さんが、折れるどころか、なんで正統な評価がムカつくのかが理解できない、君の気に入る気に入らんを放送で言わなあかんのかと言ったことから、生放送にもかかわらず、泥沼の様相を呈した二人の口論ですが、

ついには、松尾さんが、

ここらへんでもう謝ってしまおうかな

と、苦笑い。

しかし、激高した上岡さんは、それでは許さず、何に対して謝るかが問題だとつっかかります。

そこで、松尾さんは折れ、友達のことを言われてムカッときたと表現したことが間違いだったと謝罪するのですが、

これに対しても、上岡さんは、

ムカッとくるっていうのがわからんねん

と、話を戻したことから、松尾さんも再び反論。

ここで、上岡さんが、ひさうちさんの作品を買い、もう一度ひさうちさんの絵をちゃんと見て、今度、改めてその評価をするということを提案したことから、松尾さんもこれに納得したのでした。

(この後、上岡さんは、出版されたばかりだという、ひさうちさんの新刊の単行本を宣伝します)

上岡が中島らものことも批判したことで松尾の怒りが再燃

その後は、ひさうちさんの生い立ちの話になり、(表向きは)和やかに進むのですが・・・

子供の頃から絵を描いていたという思い出話になると、

上岡さんが、

中島らもって、おもろいよね。自分がええと思っているのを悪いって言われたから腹が立つっていうのは趣味やったらわかるけどね。

世の中で公開されたものは、批判の嵐に遭おうと、耐えるというのが一般に公開されたものの宿命やからね。川端康成の本をいいと言おうが悪いと言おうがそれは勝手やからね。それを中島らもの感性もどうかしている。

と、今度は中島らもさんを批判したことから、

これまではなんとか抑えて対応していた松尾さんも、

今から批評します、と言ってから、絵を覚えてるうえでの批判ならいいですけど、覚えてないから大した絵ちゃうねんや、っていう言い方が、ちょっと僕ひっかかっただけで、別に上岡さんが、絵を見た上でここはこうで、こうで・・という批判なら僕は別に・・・ムカっともこないんですが・・・

と、怒りが再燃。

(ひさうちさん本人は電話の向こうでオロオロするばかりだったそうです)

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再び激しい口論

しかし、上岡さんはというと、ここでも折れず、

覚えてないのは一つの評価やないか

と、言ったことから、

(つまり、ひさうちさんの絵は、上岡さんにとって、何の記憶にも残らない、たいしたことのない絵だったということ)

松尾さん:覚えてないのは自分が悪いところもありますわ。
上岡さん:どう悪い。記憶力の問題か。
松尾さん:絵を見る時にそういう態度で観なかったわけですよ。
上岡さん:そうか? 覚えているか覚えてないかその時の態度で決まんのか?

と、再び、激しい口論に。

そして、松尾さんが、

決まるとは言うてませんけど、それも理由の一つになるということを言うてるんで。何もかもがその自分の態度の~で決まるというような言い方をしたらね。

100%これはこれや。100%これはこうやったらこうやけど、こうやらんかったらこうならんと、そういう考え方はおかしいです。なんでも、そう両極端ですわ。なんでも両極端に持っていって、自分が正しいように聞こえさせて・・・

と、まくし立てると、

上岡さんが、

整理しよ言うてんねん、ひとつ

と、さえぎり、

松尾さんも承知して、改めて、

だから。覚えてないくせに・・・

と、言おうとするのですが、

上岡さんが、

つまり、君は感情的に不快な訳や

と、言うと、

松尾さんも、

不快もありました。不快やからこういう話になってるわけですから

と、同意。

そこで、上岡さんが、たとえ話として、

僕がピカソの絵を大したことないと言った。君はピカソとはなんら友人関係にない。君は素晴らしいと言った。素晴らしいということを論理的に説明してくれなこっちが納得でけへんやないか。

と、言うと、

松尾さん:だから見て下さい。見てから言うて下さい。
上岡さん:それはな。論理やないねん。
松尾さん:なんでですか。
上岡さん:見て下さいて・・・君の論理がいかに素晴らしいかて何にもないやないかいな。
松尾さん:別に僕の論理がいかに素晴らしいかいうことを訴えようとしてるわけじゃないんですよ。

と、またしても口論となり、

上岡さんが、え・・・と言葉に詰まっているすきに、

松尾さんは、

つまり、僕はその時ムカッときたなということをうかっと口にしてしまったと。それをね。そんなことね。別に今一緒にしゃべってる場所でそういう失礼なことをね。さかなでするようなことを、わざわざ、あえて、言わなくてもいいんじゃないですか、というようなことを僕は言ってしまったと。

そうしたら、君もそれ言わんでもええんとちゃうんかという話になって、ごちゃごちゃと揉めただけのことなんですわ。せやから、読んでもらって、ひとつどういうふうなもんかというのを、上岡さんが落ち着いた所で判断してもらって・・・

と、まくし立て、堂々巡りとなったのでした。

「上岡龍太郎とキッチュ(松尾貴史)の口論は年明けに再燃していた!」に続く

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