倍賞美津子さんとは、当初、ごく親しい人だけを招待してこじんまりとした結婚式をするつもりが、倍賞さんの名前が先にきた婚約報道を見て、闘魂に火が付き、世間をあっと驚かせてやろうと思っていたところに、当時、所属していた「日本プロレス」から結婚式の費用を全額負担する申し出を受け、１億円もの盛大な結婚式を挙げた、アントニオ猪木（あんとにお いのき）さんですが・・・
「アントニオ猪木の最初の妻は？2人目の妻･倍賞美津子との馴初めは？」からの続き
「日本プロレス」を追放され1億円の借金を背負うことに
倍賞美津子さんとは１億円もの盛大な結婚式を挙げた猪木さんですが、たった１ヶ月半後には、突然、「日本プロレス」から追放されてしまい、
（この頃、猪木さんは、「日本プロレス」の乱脈経営を不満に思い、内部改革をしようと動いていたのですが、このことが会社に漏れてしまい、追放となったのでした）
会社が負担してくれるはずだった結婚式の費用は、払ってもらえなくなり、猪木＆倍賞夫妻は、新婚早々、１億円の借金を背負うことになります。
倍賞美津子の協力で自宅を改造して「新日本プロレス」を旗揚げ
ただ、猪木さんは、そんな中でも、
倍賞さんに、
あんたはおっちょこちょいね。式の費用を払ってもらってから会社と喧嘩すれば良かったのに。
と、笑い飛ばされ、
よ～し、いいじゃない。あんた一人ぐらい私が食べさせてあげる。男は思い切りが肝心よ、私たちの力でやりましょう。
と、励まし続けてもらったそうで、
二人の新居となるはずだった一戸建ての自宅は、改造して道場にし、「新日本プロレス」を旗揚げします。
「新日本プロレス」道場開きの日（1972年1月）。（左から）猪木さん、山本小鉄さん、倍賞美津子さん。
「アントン・ハイセル」業の失敗で数十億円の負債を抱え離婚
すると、その後、「新日本プロレス」は、「異種格闘技戦」の成功や「タイガーマスク」の登場で、プロレス黄金期を迎えることとなるのですが・・・
１９８０年代に入ると、猪木さんは、自身の事業である「アントン・ハイセル」業（サトウキビの搾りかすを使ったリサイクル事業）に失敗し、負債は１億円からあっという間に数十億円に。
そして、このことが原因で夫婦喧嘩が絶えなくなると、１９８５年には、倍賞さんと俳優の萩原健一さんとの不倫が発覚し、１９８８年には、倍賞さんから切り出す形で、二人は離婚したのでした。
ちなみに、猪木さんは、後に、
借金に苦しむ私には、かつての勢いも魅力もなくなっていたのだろう。美津子は女優だし、その事を敏感に感じ取って心が揺れ始めたのだと思う・・・
と、語っています。
倍賞美津子は「魂の友人」
それでも、倍賞さんは、猪木さんの引退試合（1998年）や、「新日本プロレス」創立３０周年の記念興行（2002年）では、花束を持って駆けつけており、
猪木さんは、倍賞さんを「魂の友人」
倍賞さんは、猪木さんを「戦友」
と表現するなど、夫婦ではなくなったものの、その後も二人は固い絆で結ばれているようです。
「新日本プロレス」創立30周年記念興行より。倍賞美津子さんと猪木さん。
娘は猪木寛子
そんな猪木さんと倍賞さんとの間には、猪木寛子（いのき ひろこ）さんという娘さんがいます。
寛子さんは、幼い頃、ミュージカル「アニー」で、主人公のアニー役を演じたことがあるそうですが、その後、女優の道には進まなかったようで、現在は、ご主人のサイモン・ケリー猪木さんと共にカリフォルニアで暮らしているそうです。
（サイモン・ケリー猪木さんは、猪木さんが会長を務める、プロレスと総合格闘技の団体「IGF」の取締役）
「アントニオ猪木の3人目と4人目の妻との馴れ初めは？」に続く
（左から）猪木さん、倍賞美津子さん、寛子さん。
