近年は、妻・中村メイコさんと共にトークバラエティ番組などに出演し、その仲睦まじい様子からおしどり夫婦と呼ばれている、神津善行（こうづ よしゆき）さん。今回は、そんな神津さんと中村さんとの馴れ初めなどをご紹介します。
「神津善行の結成した古楽器演奏グループ｢六華仙｣とは？」からの続き
妻・中村メイコとの馴れ初めは？
神津さんは、１９５７年、２５歳の時、女優の中村メイコさん（２３歳）と結婚しているのですが、
中村さんとは、１９５１年、神津さんがまだ国立音楽大学在学中の１９歳の時、ニューヨークへ音楽留学するため、作詞作曲家の三木鶏郎（ミキトリロー） さんの「トリロー工房」で、コマーシャルソングやラジオ、テレビ番組の音楽を作るアルバイトをしていた際、中村さんが、神津さんの編曲した歌を歌うことになったことがきっかけで知り合ったのだそうです。
（三木鶏郎さんは、中村さんのヒット曲「田舎のバス」(1955)を手掛けているのですが、「トリロー工房」からは、神津さんのほか、永六輔さん、野坂昭如さん、いずみたくさんらも輩出しています）
神津さんと中村メイコさん。
妻・中村メイコは出会った当時結婚して仕事を辞めたいと思っていた
ちなみに、中村さんは、２歳で映画デビューして以来、喜劇を中心に女優として活動していたのですが、周囲は女優だからとちやほやする人や、「中村メイコ」としてしか見てくれない人たちばかりで、
そんな環境に閉塞感を感じ、「誰かこの気持ちをわかってほしい、この状況から救ってほしい」と追い詰められた気持ちになっていたそうで、
ちょうど、神津さんと出会った頃は、結婚への憧れが大きくなり、また、結婚したら仕事はやめたいと思っていた時期だったそうです。
中村メイコさんと神津さん。
妻・中村メイコは神津善行に新鮮さを感じていた
そんな中、神津さんはまだ無名の作曲家で大学生だったそうですが、既にスター女優だった中村さんにも臆することなく、
今度の連休、ぼく、大学の連中と山中湖へキャンプに行くけど、キミも行く？
と、言った口調で話していたそうで、
中村さんは、そんな普通の男女が交わすような会話がとても新鮮に感じたのだそうです。
中村メイコはトランペットの音色を頼りに神津善行の家を訪ねていた
実際、ある日、中村さんが、
今度、神津さんのところへ遊びに行きたいワ
と、言った際にも、
神津さんはというと、
あ、そう。ぼくは荻窪だから、荻窪の駅から〇〇行きのバスに乗って、一キロ先の清水町で降りなさい
と、言っただけで、
中村さんが、
そこからどうするんですか？
と 聞くと、
神津さんは、
清水町で降りたら、トランペットの音が聞こえてくるから、その方向に歩いてきなさい
と、言っただけだったそうで、
その頃の中村さんは、いつもマネージャーに送り迎えをしてもらっており、一人で切符を買って乗り物を乗り継いで目的地に行くというのは考えられないことだったそうですが、
なんとか、言われた通り、清水町のバス停にたどり着くと、本当に、トラペットの音色（「真夜中のカウボーイ」）が聴こえてきたそうで、
その音を頼りに歩いて行くと、今にも崩れ落ちそうな小さな木造アパートがあり、その二階のベランダのような所で、神津さんがトランペットを吹いていたのだそうです（笑）
神津さんと中村メイコさんの若い頃のCM(タップでyoutube)
