1968年に太田省吾さんらと「劇団転形劇場」を設立すると、その後は、「沈黙劇」など、独特の世界観の太田さんの芝居に出演し、役者としてのキャリアを積むも、1988年に「劇団転形劇場」が解散し、フリーとなった後は、長く、無名の時代が続いたという、品川徹(しながわ とおる)さんですが、2003年、67歳の時、ついに、その名を世間に知らしめます。
「品川徹が若い頃は太田省吾らと「劇団転形劇場」を設立していた!」からの続き
テレビドラマ「白い巨塔」の大河内教授役でブレイク
1988年に「劇団転形劇場」が解散した後、フリーとなると、舞台を中心に活動しつつ、映画、テレビドラマにも数本出演するも、小さな役で世間の認知度は低く、無名の俳優だった品川さんですが、
2003年、テレビドラマ「白い巨塔」で大河内教授役に起用されると、ドラマは大ヒットを記録し、品川さんも、その厳格で重厚な演技が高く評価され、実に67歳にして、ようやく、その名を世間に知らしめます。
「白い巨塔」で大河内教授を演じる品川さん。
「白い巨塔」の大河内教授役は共同テレビのプロデュサー・川上一夫による推薦だった
実は、当時、共同テレビ(事実上フジテレビ系列の制作会社)のプロデュサーだった川上一夫さんが、まだ無名だった品川さんを、大河内教授役に推薦してくれたそうで、
品川さんは、
67歳だったかな?食えないで芝居をやってた僕の転機になった作品です。本当にね、フジテレビの方々や、推薦してくれたディレクターさんにはね、本当に感謝してるんです。
(1960年代から)役者をやってきた僕の主戦場は舞台で、ドラマ『白い巨塔』に出演したことはターニングポイントでした。
その前も小さな役で何回かドラマには出ているんですけれども、やはり、『白い巨塔』で世間に名を知られるようになったことは大きいですね。
まあ、曲がりなりにも役者で食えるようになったというか。でも、たいしたことないですよ。やっぱり、大きな賞を取った方はギャラが高いし、僕は安いですからね(笑)。一応、食えるっていうだけでね。
と、語っています。
「白い巨塔」で大河内教授を演じる品川さん。
役者を辞めようと思ったことは一度もなかった
ちなみに、品川さんは、他の職を探すことはされなかったんですか?との質問に、
ないですね。「私を見つけてくれる人がいるはずだ」 「自分には才能がある」という思いが、妄想のようにいつも頭の中にありましたね(笑)
「その日のために生きてた」 みたいなね。それが僕を支えてくれた。
と答えており、品川さんが、いかに役者一筋だったことが伺えます。
「品川徹のデビューからの出演CM映画ドラマ舞台を画像で!」に続く
「白い巨塔」より。(タップでyoutube)