「チューリップ」絶頂期に、高校時代から「和製ビートルズ」を目指して苦楽を共にしてきた吉田彰さんに脱退された、財津和夫(ざいつ かずお)さんですが、吉田さんによると、印税分配ルールの変更のほかにも、もう一つ、切羽詰まった事情があったといいます。

「財津和夫はチューリップ時代に吉田彰からわだかまりを持たれていた!」からの続き

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財津のソロ活動のため「チューリップ」の仕事が減ることとなっていた

印税の分配ルールが、メンバー間で相互査定することになると、その結果にショックを受けたという吉田彰さんですが、

それでも、これまでのアドバンス(前借り)は何とか返済できて、借金も少なくなってきていたほか、ほかの仕事もなかったことから、「この仕事を続けるしかないか」と、印税の分配率の低さも甘んじるしかないと、あきらめていたそうですが、

この新ルールが適用されて2、3回たった頃、事務所(会社)から、

ソロ活動をしたいからグループの仕事を減らして欲しい。

と、リーダーである財津さんから、希望があったことを告げられたそうです。

ただ、グループの仕事が少なくなるということは、グループ全体の収入が少なくなることを意味することから、ついに、吉田さんは、脱退するしかないと考えたそうですが、

その前に、辞めなくてもいい方法として、会社の取り分を40%から30%にしてもらい、その10%をリーダーである財津さんの収入に回すことはできないかと、会社に提案すると、

会社からは、

会社は慈善事業でやっているわけではないから、そんなことはできない。

と、拒否されたのだそうです。

吉田彰は「チューリップ」の財津以外のメンバーに新たなバンドを組むことを提案していた

それでも、吉田さんは、音楽が続けたかったため、

財津さん以外の3人のメンバーに、

  • リーダー(財津さん)のソロ活動に伴いグループの仕事が減ること
  • このままでは仕事量が減り生活できないこと
  • 会社に「取り分40%を30%にしてもらいたい」と提案するも断られたこと

を説明し、仕事を増やすため、4人で新たなバンドを組んで演奏活動をしないかと打診したそうですが・・・

うまくいかなかったそうで、ついに、脱退を決意したのだそうです。

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吉田彰の当時の収入は?

ちなみに、当時の吉田さんの収入は、「チューリップ」の全体収入5000万円の5等分の16%(吉田さんの分配率)の、800万円だったそうですが、

(※「チューリップ」の全体収入5000万円 = 7800万円(ステージの出演料60万円 × 年間130回)× 60% + その他の収入)

これまでのアドバンス(前借り)の返済に加え、アドバンスは毎月25万円(年間で300万円)発生していたほか、新たに購入したベースアンプ、ベースギターの返済、さらには、海外でのレコーディングや自社で作る雑誌の写真撮影のための海外旅行費用は半額負担だったそうで、これらを差し引くと、貯蓄はほとんど出来なかったのだそうです。

「財津和夫の第3者経由の伝達に吉田彰は不満を抱いていた!」に続く

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