古典歌舞伎に新作歌舞伎、テレビドラマに映画と、幅広く活躍するほか、2013年11月には、跡取りとなる長男(七代目尾上丑之助)が誕生するなど、公私共に順調な、五代目尾上菊之助(ごだいめ おのえ きくのすけ)さんですが、ここにきて、姉・寺島しのぶさんにより、長男の跡取りとしての将来が危うくなっているといいます。
「尾上菊之助(5代目)の妻は?息子は尾上丑之助(7代目)!娘は?」からの続き
父・七代目尾上菊五郎は姉・寺島しのぶの長男に”梅幸”を継がせると公言していた
菊之助さんのお姉さんは、女優の寺島しのぶさんなのですが、寺島さんがフランス人アートディレクターの、ローラン・グラシアさんと結婚し、2015年に、長男の眞秀(まほろ)くんを出産すると、
尾上さんと寺島さんの父親である、七代目尾上菊五郎さんが、
(娘が)どうしても(眞秀を)歌舞伎役者にしたいって言うのでね。ならせるなら、ゆくゆくは「梅幸」を継がせるかね。
と発言し、話題となりました。
「團菊祭五月大歌舞伎」の取材会で明言する尾上菊五郎さん。
“梅幸”は伝統的には本家の長男が受け継いで行く名跡
というのも、この”梅幸”は、初代尾上菊五郎の俳名に由来し、”菊五郎”と並ぶか、それ以上に格式の高い名跡で、音羽屋(尾上家の屋号)では、本家の長男が、”丑之助”⇒”菊之助”⇒”菊五郎”⇒”梅幸”と、受け継いでいくことが伝統とされており、
菊之助さんの長男である尾上丑之助くんを差し置いて、女系(寺島さん)の子どもである眞秀くんに継がせるというのは、歌舞伎界においては、異例中の異例だからです。
ちなみに、寺島さんは、歌舞伎役者の家系に生まれながら、女性であるがために歌舞伎役者になることができなかったこと、また、弟である菊之助さんが、6歳で初舞台を踏んで以来、家族が完全に弟中心の生活になり、寺島さんがその中に入って行けず、寂しい気持ちになったことなどを明かしていたので、菊五郎さんは、そんな娘の気持ちを察してのことだったのかもしれません。
二世帯住宅からの別居は姉・寺島しのぶの肩を持つ両親に嫌気が差して?
そんな中、菊之助さんは、2022年、「文春オンライン」(3月17日号)で、姉・しのぶさんとの折り合いの悪さが報じられています。
記事によると、菊之助さんは、結婚後もしばらくは、渋谷区内の実家を2世帯住宅にして、お父さんの七代目尾上菊五郎さん、お母さんの富司純子さんと同居していたそうですが、2016年11月には、港区内の超高級マンションを購入して実家を出たといいます。
(マンションの延べ床面積は約110平米で、妻の瓔子さんと計4億円のローンを組んだといわれています)
というのも、某歌舞伎関係者によると、
姉・しのぶとの折り合いの悪さです。もともと、女性であることを理由に歌舞伎役者への道を絶たれたしのぶは、菊之助に比べて『落ちこぼれ感があった』とも公言している。
そうした中、しのぶは今、フランス人の夫との間に儲けた長男・眞秀(まほろ)を立派な歌舞伎役者に育て上げようと、相当な熱の入れようです。
ただ、“本流”の丑之助(和史)に比べ、眞秀は“傍流”。『皆、私と眞秀に冷たい』と母(富司純子)に泣きつくこともあり、富司も娘の味方になっているそうです
とのことで、
菊之助さんが実家を出たのは、姉・しのぶさんの味方ばかりする両親に嫌気が差してのことだったのかも知れません。
「尾上菊之助(5代目)は弟子の尾上音三郎に土下座謝罪を迫っていた?」に続く