2005年9月6日の中日戦では、審判の判定を巡って激怒し、選手全員をベンチに引き上げさせ、没収試合寸前となっていた、岡田彰布(おかだ あきのぶ)さんは、2007年6月8日のオリックス戦では、球審を左手で小突き、ついに、現役時代を含めて初の退場処分を受けているのですが、球審の判定は疑問が残るものだったといいます。

「岡田彰布は久保田智之に「打たれろメチャクチャやったれ」と言っていた!」からの続き

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鳥谷敬が谷球審に「守備妨害」と告げられる

2007年6月8日、オリックス戦(甲子園)で、8回無死一塁という場面、阪神・鳥谷敬選手は、完封ペースだったオリックス先発・平野佳投手の141キロ高め直球(初球)をサインの指示どおりバントするのですが、

打球は鳥谷選手の後方(一塁方向)にポーンと上がると、これを日高捕手が捕球に走り、打席内の鳥谷選手と日高捕手の足が接触。

バランスを崩した日高捕手は足がもつれて倒れ込んでしまい、捕球できなかったことから、すぐ審判に守備妨害をアピールすると、谷球審も「守備妨害」を告げます。

ベンチを飛び出し猛抗議するも「暴力行為」を理由に(初の)退場処分

この判定に、岡田さんはベンチを飛び出して、左打席付近に立ち、谷球審と相対すると、右手人さし指を突き出し、まくし立てながら猛抗議。

そして、20時18分から始まった岡田さんの猛抗議は、10分過ぎても収まらず、それどころか、さらに応酬は激しくなり、ついに、岡田さんは谷球審を左手で突いてしまい、その瞬間、谷球審は、「暴力行為で退場」と宣言。岡田さんは、退場させられてしまったのでした。

(スタンドからは怒声が響き、今季初めての「岡田コール」が響きました)


谷球審に猛抗議する岡田監督。

試合後も判定に納得できなかった

そんな岡田さんは、試合後も、

あんなん誰が見ても後ろの打球で…。あれが守備妨害で、接触で。どっちがぶつかっとるんや。(鳥谷は)バッターボックスの中におるのに

“ルールを説明したら引き下がったる”と言うたんやけどな。(球審によると)しようがないプレーらしいわ。それだけよ

オレは暴言言うてへん。向こうが暴言を言うたから突いただけや。オレは言うてない

と、怒りが収まらない様子でした。

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実は「守備妨害」ではなかった?

今回の場合、(谷球審は打球の行方を追っていたため、接触場面を見ていなかったと言われているのですが)鳥谷選手も(日高捕手の足が接触したことで)うずくまっていたことから、日高捕手が勝手に転んだのではなく、二人が接触したことが明らかなので、「守備妨害」が適用されたとのことですが・・・

「公認野球規則」では、守備優先のルールの精神があり、打球処理中の野手に対し、走者と野手が接触した場合は、故意かどうかにかかわらず、守備妨害で走者がアウトとなるそうです。

ただ、例外があり、打者が打った打球が捕手の前に転がり、これを捕ろうとした捕手と一塁に向かおうとした打者が、どちらからともなく衝突した場合、両者とも故意に衝突したわけでなければ(と審判が判断した場合)、両者にペナルティはなく、プレイはそのまま続けられるとのことで、

野球のルールを熟知していると言われている岡田さんは、このことを知っていて抗議をしたのかもしれません。

ちなみに、阪神・沼沢正二球団本部長はこの試合後、岡田監督と話し合い、週明けにも、セ・リーグ連盟に抗議文を提出する考えを明かしています。

(内容は、「明確な守備妨害の理由を求める」「なぜ他の審判も呼んで協議しなかったのか」「ビデオの必要性」の3点)

「岡田彰布は13ゲーム差をひっくり返され巨人に逆転優勝されていた!」に続く

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