1964年、23歳でボクシングの現役を引退した後は、コメディアンに転身し、たどたどしく呂律の回らないトークや予測不能な笑いでお茶の間の人気を博し、俳優としても活躍した、たこ八郎(たこ はちろう)さん。
今回は、そんなたこ八郎さんの、若い頃(コメディアン・俳優時代)の出演作品や経歴を時系列でご紹介します。
「【画像】たこ八郎の若い頃はボクシング日本フライ級王者!戦績は?」からの続き
たこ八郎は23歳の時にコメディアンを目指し由利徹に弟子入りしていた
1964年4月2日、23歳でボクシングを現役引退したたこ八郎さんは、翌日の4月3日には、かねてからの夢であったコメディアンを目指すべく、同郷のコメディアン・由利徹さんに弟子入りしたそうで、
由利徹さんの家に住み込み、本格的にコメディアンの道を歩み始めたそうです。
たこ八郎はパンチドランカーの後遺症でこれ以上迷惑をかけられないと1年で由利徹の元を離れていた
ただ、この頃、たこ八郎さんは、プロボクサー時代に打たれ続けたことによるパンチドランカーの後遺症に悩まされ、寝小便をすることがあったほか、セリフも覚えられなかったそうで、
由利徹さんには熱心に引き止められたそうですが、これ以上は由利徹さんに迷惑をかけられないとの思いから、入門から1年後、由利徹さんの元を離れたそうです。
たこ八郎が24歳の時は浅草のストリップ小屋やキャバレーなどでコントをしていた
その後、たこ八郎さんは、友人の家を転々として、浅草のストリップ小屋やキャバレーなどでコントをする日々を送っていたそうですが、
たこ八郎さんの友人で、俳優・演出家の外波山文明さんは、
(寝小便など)迷惑をかけられても世話するのが楽しかった。そんな憎めないタイプだったんです
と、語っており、
たこ八郎さんは、その素朴で温厚な人柄から、どの居候先でも快く泊めてもらっていたほか、毎晩のように飲み屋で過ごしていたにもかかわらず、一切請求されることがなかったといいます。
ちなみに、たこ八郎さんの座右の銘は、
迷惑かけてありがとう(「迷惑かけてすみません」の意味)
だったそうです。
たこ八郎は29歳の時に山本晋也監督作品「未亡人下宿」で俳優デビュー
そんな中、たこ八郎さんは、映画監督の山本晋也さんに、ストリップ劇場やキャバレーなどで出演しているところを見られて気に入られ、出演オファーを受けたそうで、
1969年、29歳の時には、「未亡人下宿」シリーズの警官役で俳優デビューを果たしています。
「未亡人下宿」シリーズより。
(この頃、たこ八郎さんは、酒場で酔った客と大ゲンカし、相手に右耳の一部をかじり取られるという大ケガを負っています)
たこ八郎は高倉健に誘われて映画「新網走番外地」シリーズに出演していた
そんなたこ八郎さんは、1970年~1972年(30歳~32歳)には、高倉健さん主演の映画「新網走番外地」シリーズに、チンピラ役で出演しているのですが、
実は、過去にたこ八郎さんの試合を見ていた高倉健さんに誘われての出演だったといいます。
たこ八郎は37歳の時に高倉健主演の映画「幸福の黄色いハンカチ」に出演
以降、たこ八郎さんは、高倉健さん主演の映画のほか、東映の映画に多数出演するようになり、
1977年、37歳の時、高倉健さん主演の「幸福の黄色いハンカチ」に出演すると、俳優としても広く知られるようになったのでした。
「幸福の黄色いハンカチ」より。
たこ八郎は38歳の時にコメディドラマ「ムー一族」で大ブレイク
そして、1978年、38歳の時には、コメディドラマ「ムー一族」で、細川俊之さんとコンビを組むと、出てくるだけで笑いを誘うような特異なキャラクターがウケて大ブレイク。
「ムー一族」より。細川俊之さん(左)とたこ八郎さん(右)
これにより、たこ八郎さんのもとには、テレビ番組出演のオファーが殺到したのでした。
たこ八郎は43歳の時にタモリの「笑っていいとも!」に出演
そんなたこ八郎さんは、1983年、43歳の時には、「森田一義アワー 笑っていいとも!」に出演すると、
タッ、タ~ッコで~す!
と、言いながら登場し、観客を笑いの渦に巻き込んでいます。
初期の頃の「森田一義アワー 笑っていいとも!」に出演するたこ八郎さん(右)。
たこ八郎は44歳のとき心臓マヒで死去
しかし、そんな人気絶頂だった1985年7月24日、たこ八郎さんは、お酒を飲んで酔っ払っている状態で泳いでいた際、心臓マヒになり、44歳という若さで急死してしまったのでした。
ちなみに、たこ八郎さんの死は、たこ八郎さんがレギュラー出演していた「笑っていいとも!」の生放送中、MCのタモリさんにより発表されています。
「たこ八郎は結婚していた?子供(息子)は?あき竹城と交際していた?」に続く
高倉健さん主演の「新網走番外地」シリーズや「幸福の黄色いハンカチ」などに俳優として出演するほか、コメディアンとしても、細川俊之さんとコンビを組んだ「ムー一族」や「笑っていいとも!」で、お茶の間を笑いの渦に巻き込んだ、たこ …