テレビドラマの演出家で、映画監督でもある、西谷弘(にしたに ひろし)さん。話題作を多く手がけられ、俳優の演技に対して、NGテイクが多いことでも有名です。


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演出

西谷さんは、
2002年「天体観測」
2003年「美女か野獣」「白い巨塔」
2004年「ラストクリスマス」

などのテレビドラマの演出をされ、

2005年、映画「県庁の星」で、
監督としてデビューされました。

映画

以降、西谷さんは、

2008年「容疑者Xの献身」
2009年「アマルフィ 女神の報酬」
2011年「アンダルシア 女神の報復」
2012年「任侠ヘルパー」
2013年「真夏の方程式」

などの映画を手掛けられ、
話題作となっています。

冒頭でも触れましたが、
西谷さんはNGテイクが多く、

しかも、理由を言わず、
NGにすることで有名だそうです。

俳優の演技が、ご自分のイメージと違っていると
NGを出されるとのことで、
理屈で説明できるものではないのかもしれません。

そんな西谷さんの、
作品を中心に調べてみました。

アマルフィ!

西谷さんは、2009年に、
映画「アマルフィ 女神の報酬」の監督をされているのですが、

織田裕二さんが主演を務めたこの映画は、
あることから物議を醸しだし、
話題となりました。

それは、この映画のクレジットに、
脚本家の名前を明記しなかったことが原因で、
日本シナリオ作家協会から、

前代未聞の事態であり、
重大な疑義と強い憤りを覚える。

と抗議されてしまったのでした。

同協会の西岡理事長は、

製作者が脚本家を軽視していることの表れだ。

と、憤っておられましたが・・・

理由は?

問題の、その脚本に携わった人というのは、
西谷監督ご自身と、
原作者の真保裕一さんでした。

真保さんは、イタリアの都市「アマルフィ」を舞台にした、
小説を依頼され、執筆されたそうで、

小説では、チェチェン紛争など、
マスコミが報道しない実際の社会問題などを、
織り込まれて書かれたそうです。

しかし、映画では、
オリジナルストーリーで製作されたことから、

主演の織田裕二さんと、
イタリアの観光地がメインの、
「観光映画」となってしまいます。

真保さんも、この映画の企画に参加して、
ストーリー作りと脚本作業をされたそうですが、
ご自分が納得いくものではなく、

小説家仲間に、
これが自分の脚本だとは思われたくない。

との理由から、

クレジットに、脚本家として、
名前が記載されることを辞退されたのだそうです。

しかも、なぜか、
西谷さんまでも辞退されてしまい、
脚本家なしの事態になったようです。

抗議されたような形で、
脚本家を軽んじていたわけではありませんでしたが、

元の脚本を、まるっきり、
書き換えられた訳ですから、
やはり、脚本を軽んじていたことには違いないでしょう。

しかし、製作総指揮または監督が、
最終決定者な訳ですから、
これは致し方ないことかもしれませんね。

真夏の方程式!

西谷さんは、2013年には、
映画「真夏の方程式」で監督を務められました。

この映画は、福山雅治さん演じる、
天才物理学者、湯川学が主人公の、
テレビドラマ「ガリレオ」シリーズ劇場版第2弾です。

西谷さんは、福山さんとは、
劇場版第1弾となった「容疑者Xの献身」以来、
5年ぶりのお仕事だったそうですが、

福山さんには、
絶大な信頼をおかれていたのだとか。

というのも、西谷さんは、2003年にも、
映画「美女か野獣」で、
福山さんと一緒にお仕事をされており、

俳優として、目覚ましい成長を遂げられた、
福山さんを目の当たりにして、

本作では、大河ドラマ「龍馬伝」や、
是枝裕和監督の「そして父になる」を経験してきて、
自信をつけていたし、

自分自身の見せ所が、
身体でわかってきていると感じました。

と、絶賛されていました。

かつて一緒にお仕事をされた、
俳優さんの成長を見られるというのも、

映画監督にとって、
嬉しいものなのでしょうね。

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任侠ヘルパーで草彅剛と?

西谷さんは、2009年、
草彅剛さん主演のテレビドラマ、
「任侠ヘルパー」で演出を担当されているのですが、

このドラマは、高視聴率を記録したことから、
2012年に映画化されています。

草彅さん演じる、元極道の翼彦一は、
堅気で生きる覚悟を決めますが、予想以上に厳しく、
再び、裏社会の仕事に手を染めていく・・・
というストーリーで、

テレビドラマでは、
ヤクザが介護ヘルパーとして介護施設で働く、
という、ちょっとありえない内容で、
コメディーの要素が強かったのですが、

劇場版では、そういった部分を、
がらりと変えられたようで、

西谷さんはその理由を、

草なぎ君のいい人的な部分というのは、
すでに見えているから新鮮味がない。

それに、介護は答えの出ない問題だと思っていたので、
変にオブラートに包んだ作りをすると、
絵空事になってしまう気がしたし、

ヤクザはやっぱり悪いやつらだし・・・ということで、
今のような形にシフトチェンジしていきました。

と明かしておられました。

草なぎさんの良い人的な部分は、
すでにテレビドラマで発揮されているので、

映画版では、本来の悪い人に、
変えてしまおうということでした。

さらに、ドラマでは、
タバコを吸うシーンも出来ないなど、
規制が多いそうですが、

映画では自由に表現することができ、
表現の幅が広がるということで、
張り切られたようです♪

確かに任侠物なのに、
タバコのシーンがないというのも、不自然ですね。

そういう意味でも、
テレビとは、また一味違った、
「任侠ヘルパー」が楽しめそうです。

さて、2016年4月からスタートする、
ドラマ「ラヴソング」でも、
演出を担当されている西谷さん。

大ヒットドラマ「ガリレオ」シリーズで、
一緒に組まれた福山雅治さんが、
主演を務められるということなので、

今度のドラマも期待出来そうですね。
今から楽しみです!!

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