治る見込みがなく、動けなくなり、何の楽しみもない中、人様に迷惑をかけて生きることに本人が辛いと感じたなら、「安楽死」を認めてほしいと訴えている、橋田壽賀子(はしだ すがこ)さんですが、日本では、「安楽死」が認められていないことから、「尊厳死」という死に方を考えるようになっているそうです。

「橋田壽賀子が安楽死で逝きたいと発言した真意は?」からの続き

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「尊厳死」という死に方とは

2016年、「私は安楽死で逝きたい」と発言されると、翌年の2017年には、著書「安楽死で死なせて下さい」を出版された橋田さんですが、

現在の日本では「安楽死」はまだ認められていない状況、つまり、自分の死は自分で決められないのが現実です。

しかし、死期が迫ったときに延命治療を断って、充分な緩和ケアを受けた後、穏やかな最期を迎える「尊厳死」(平穏死)というものはあるそうで、

(「安楽死」とは別物なのですが、日本ではしばしば混同されて使われているそうです)

「尊厳死」に近い死に方をさせてくれるお医者さん、つまり、自宅で看取ってくれる「在宅医」という医師がいるそうですが、

「日本尊厳死協会」の副理事長を務める長尾和宏医師によると、「尊厳死」をするためには、まず、この「在宅医」を見つけることが大事なのだそうです。

というのも、死期が迫った時、延命治療を断って、自宅で穏やかな最期を迎えたいと希望しても、家族があわてて救急車を呼ぶと、救急隊や搬送先の病院は、延命治療をすることが仕事のため、有無を言わさず、延命治療がなされてしまい、死にたくても死ねない状態になってしまいます。

かといって、家族に、自分にもしものことがあっても救急車を呼ばないようにと頼んだ場合、家族がその言葉どおり、自宅に放置すると、医師の死亡診断書がないため、「不審死」とされ、警察の調べが入るなど、家族に迷惑をかけてしまうからです。

そのため、定期的に患者の自宅を訪問して診療を行い、本人や家族の呼び出しがあれば24時間365日いつでも駆けつけてくれる「在宅医」に看取ってもらうことで、安らかに死んでいけるのだそうです。

「安楽死」はあきらめ「尊厳死」に

この話に反応されたのか、橋田さんは2018年のインタビューで、

現実問題として、日本で安楽死は難しそうだから、今は専門の在宅医にお願いして、安楽死に近い尊厳死をさせていただきたいと思っています。熱海にもそういう方がいらっしゃるんです。

その方に「ご飯が食べられなくなったら、すり身にして食べさせたりさせないでください。もちろん胃ろうなんてやめてください」とお願いしたい。「ご飯を食べないで、老衰で死ぬ」のが一番いいなと思っているんですけど。安楽死はもうあきらめました。

と、今の日本において、ほぼ、「安楽死」はあきらめ、「尊厳死」を考えるようになっていることを明かされています。

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「うまく死なせる医療」を訴える

ちなみに、自宅で死にたいと思っておられる橋田さんは

家の中で倒れても、救急車は呼ばないで。半身不随になっても生きているのはイヤだから。

と、周囲に伝えているほか、(心臓が悪いため)AEDをリースして家に置いておくことを提案したお手伝いさんにも、もし発作が起こったらそのまま死ねるのだから、放っておいてほしいと、即座に否定されるなどの徹底ぶりで、

私がなんらかの苦痛をかかえて病院に行っても、そのお医者様は、私がどうやって生きてきて、守りたい尊厳や譲れないプライドは何なのかは診ない。

でも、いいホームドクターがいれば、私がどんな価値観を持っていて、どんなことを望むかを予めご存じです。「この人にそんな治療をしても幸せじゃない」というところまでケアしてくださると思うんですね。

この高齢化社会、生かす医療だけでなく、「うまく死なせる医療」もあってもいいと思いますけどね。

これからは70歳以上、80歳以上の人たちがたくさん出てきますからね。「患者を何が何でも生かす医療」だけじゃなくて、「患者にどういう死を迎えさせてあげたいか」と真剣に考えるお医者様が増えないと、日本は惨めになる。かわいそうな人でいっぱいになると思います。

と、医師の考えを中心とした医療ではなく、患者の気持ちを優先にした医療をと訴えられていました。

さて、いかがでしたでしょうか。

橋田壽賀子さんの、

について、ご紹介しました。

自分がガンであることを知らぬまま、穏やかに亡くなったご主人を看取られた経験から、

私はガンもいいなと思いましたね。自分がガンだということを知らなければ、ですが。

とも、おっしゃっていた橋田さん。

橋田さんが、頑なに延命治療を拒まれるのは、そんなご主人の影響も大きいのかもしれませんね。

お読みいただきありがとうございました

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