1982年、「淋しいのはお前だけじゃない」の女形(準主役)でテレビドラマデビューし、「夢芝居」で歌手デビューもすると、たちまち50万枚を売り上げる大ヒットを記録するも、いったん、テレビ出演を辞めていた時期があったという、梅沢富美男(うめざわ とみお)さん。今回は、その理由と、再びテレビ出演を解禁した理由、そして、そのテレビ出演で飛び出してしまった不適切発言についてご紹介します。
「梅沢劇団」の発展に専念するためテレビ出演を辞めていた
デビューシングル「夢芝居」の大ヒットで、たちまちスターダムに駆け上った梅沢さんは、当時、
独立しない?億単位で稼げるよ
など、様々な甘い誘惑があったそうですが、
大衆演劇で生まれ育ったことから、自分一人で成功することより、両親が旗揚げした「梅沢劇団」を、二代目座長の兄・武生さんやほかの兄弟たちとともにもっともっと大きくしたいとの思いから、ある時から、テレビに出ることを辞めたのだそうです。
そして、その後は、「梅沢劇団」の看板スターとして、全国津々浦々を来る日も来る日も回ったそうで、その最中には、美空ひばりさんからの舞台オファーや、高倉健さんからの映画オファーがあったそうですが、それらを振り切り、大衆演劇役者としての道を邁進されたそうで、
その甲斐あってか、お母さんが子どもたち(梅沢さんの兄弟)と住みたいと言い出した時、みんなで暮らせるビルを建てることが出来たほど、「梅沢劇団」は大きな劇団となったのだそうです。
コメンテーターとして人気を博す
そんな梅沢さんは、2000年代に入り、テレビ番組からのオファーがくると、「梅沢劇団」を大きくするという夢を叶えたことから、晴れて、料理番組やトーク番組に積極的に出演。
そして、2008年には、「情報ライブミヤネ屋」の出演オファーが舞い込んだそうですが、仕事内容がコメンテーターということで、当初は、
中学しか出てない僕が、インテリぶって話すなんてありえない
と、断られたそうですが、
ある日のこと、家で、お義母さんとお義母さんの妹とお手伝いさんでニュース番組を見ていると、
3人が一斉に、事件の犯人に対して、
馬鹿野郎!
死んじまえ!
などと、吠えまくったそうで、
彼女たちの代弁者としてならできるかもしれない
と、出演を決意。
ただ、あくまで、
自分の本業は大衆演劇なので、いつ降板依頼が来てもかまわない
と、軽い気持ちで臨むことにされたのだそうです。
すると、歯に衣着せぬ、素人目線の率直なコメントが人気を博し、梅沢さんは、2015年~2016年あたりから、コメンテーターやご意見番など、様々な番組からオファーが殺到。
梅沢さんは、あくまで、昔も今も、テレビでも舞台でも、終始一貫して、
真っ当なことは真っ当である
正しいことは正しい
と、言っているだけだそうですが、
そんな発言内容や、時にカンカンに怒っている姿が、視聴者から「面白い」と思われ、梅沢さんは、コメンテーターとしても引っ張りだことなったのでした。
テレビ出演は劇団運営のための出稼ぎ
ただ、あくまで大衆演劇を本業と考えておられる割には、最近はテレビでの露出が多い梅沢さんですが、その理由を梅沢さんは、2017年、「中居正広の金スマスペシャル」(2月放送)に出演された際、語っておられます。
実は、2011年の震災以降、イベンターが自粛していることから、大衆演劇の公演数が激減し、自身が座長を務める「劇団梅沢」のメンバーを養うことが難しくなったそうで、それで、テレビに出演してその補填をしているというのです。
(それが功を奏し、公演の客層もテレビで梅沢さんを知った若い世代が多くなってきているそうです)
また、2020年からは、新型コロナウィルスの影響で、公演の延期・中止が相次ぎ、ますます劇団での活動は厳しいものとなっているそうなので、梅沢さんのテレビでの活躍はまだまだ続きそうです。
「バイキング」で不適切発言をし謝罪
そんな梅沢さんですが、2019年に出演された、バラエテエィ番組「バイキング」(1月16日放送)で不適切発言を謝罪されています。
というのも、その日は、番組で、歌謡コーラス・グループ「純烈」のメンバー・友井雄亮さんのDVと使い込み騒動を特集しており、
「バイキング」より。
梅沢さんは、スーパー銭湯で地道に営業活動を続けていた「純烈」と自身を重ね合わせ、
「紅白」出たときに俺と同じ道を辿ったなと。はー良かったな
と、喜んでいたそうで、
(「純烈」は、2010年にメジャーデビューして以来、スーパー銭湯や健康センターなどで営業活動を続け、2018年、ついに、9枚目のシングル「プロポーズ」がヒットし、同年末の「第69回NHK紅白歌合戦」に初出場を果たしました)
それだけに、そんな矢先の友井さんの不祥事には、
稼げもしないうちに人の金使ってバクチやるような・・・。だから自分でケツふけねぇからこんなことになる。もうがっかりしたね!
と、落胆から激怒。
その後も梅沢さんの怒りは収まらず、さらにヒートアップし、
俺だって(売れない時代)差別いっぱい受けたからね
ドサ回りの役者とか、乞食役者とか三文役者とか、いろいろ言われたからね
誰も口なんか利いてくれねぇよ
と、辛い過去を振り返られたのですが・・・
その10数分後、榎並大二郎アナウンサーが、
不適切な表現があった
と、差別的な表現があったと、頭を下げて謝罪したことから、
梅沢さんは、不満そうに、
俺だろ?
と、発言。
すると、MCの坂上忍さんが、
僕のせいです
と、かばうのですが、
構わず、梅沢さんは、
いや、俺でしょ。言われた俺はどうすんだ。誰がグチグチ言ってるんだか知らないけど
と、発言。
すると、坂上さんが、再び、
僕が悪かったから。すいませんでした、先輩
と、頭を下げたことから、
梅沢さんも、
本人が謝らないといけないんなら・・・すいませんでした
と、頭を下げて謝罪されたのでした。
この時代、「家族の代弁者」というスタンスでコメントされている梅沢さんにとっては、やり方を考え直さないといけない時期を迎えているのかもしれませんね。
「梅沢富美男のデビューからの出演ドラマ映画を画像で!」に続く