「アニメソング界の帝王」と称され、日本のみならず、海外にも数多くのファンを持つも、2022年12月6日に肺がんのため他界された、水木一郎(みずき いちろう)さん。
今回は、そんな水木一郎さんが、肺ガンと診断された後の治療、闘病中の活動についてご紹介します。
「水木一郎の妻・九条万里子との馴れ初めは?恐妻家だった?子供は3人!」からの続き
水木一郎はリンパ節転移と脳転移を伴う肺ガンが判明していた
水木一郎さんは、2021年4月末、声が出にくくなったため検査を受けたところ、リンパ節転移と脳転移を伴う肺ガン(ステージ4)が見つかったそうで、
(しかも、この時、「髄膜播種」(脊髄液に転移したガンが散らばった状態)を起こしていたそうです)
その後は、放射線や抗ガン剤による治療を受けながら、生涯現役を目指して、活動を続けていたそうです。
しかし、2022年に入って、新たな肺ガンが発覚。
それでも、6月に手術を行うと、経過は順調で、7月には月1回の通院で済むまでに回復したそうで、以前と同じように歌えるようにと、声帯に薬剤注射を受けたり、言語聴覚士や理学療法士によるリハビリも始め、自宅で筋トレなどによる運動機能の回復にも努めていたそうです。
(2022年7月26日には、闘病中であることを公表しています)
水木一郎は肺ガン公表後、初のステージでパワフルな歌声を披露していた
そんな水木一郎さんは、2022年7月30日には、大阪なんばHatchで行われた「ANIME JAPN FES 2022 大阪」で、ガン公表後、初のステージに立ち、まず、自身の大ヒット曲「マジンガーZ」をパワフルに歌い上げると、
やっと(ステージに)立ちました
やはりこの曲と出会ったのが僕の運命を変えた。天国にいる(作曲・編曲の渡辺)宙明先生にささげます
と、感無量の様子で、
約8000人のファンから復活に対する温かい拍手が送られると、
とても元気をもらった。本当に感動してます。ないんですよ言葉が今、うれしくて。みんなの顔を見ているだけで泣けてくる。また歌えるからね。泣けてくる
と、語り、
「ANIME JAPN FES 2022 大阪」より。
堀江美都子さんと「たたかえ!ガ・キーン」をデュエットするほか、「~ルパン三世愛のテーマ~」「(宇宙の騎士)テッカマンの歌」「バビル2世」と、計5曲を熱唱すると、
もう歌える喜び。ずっと歌っていけたら。いつまで歌えるか分からないけど“生涯現役”狙ってます。僕は愛されているし、若いし、元気だし。ずっと歌っていきたい
と、力強く語り、
最後は、ささきいさおさんら出演者全員で「宇宙戦艦ヤマト」を歌い上げると、
またお会いできるように頑張るゼーット!愛しているゼーット!
と、叫び、約2時間半のライブを締めくくっています。
水木一郎は肺ガンのため74歳で死去
そんな水木一郎さんは、2022年11月27日には、東京・よみうり大手町ホールで開催された「水木一郎・堀江美都子 ふたりのアニソン#19」にも出演していたのですが・・・
(「ふたりのアニソン」は2003年から続いているライブで、水木一郎さんと堀江美都子さんが2人でトークをしながら、レア曲をリクエストし合ったり、お互いの持ち歌を取り替えっこして歌うなど、様々な名物コーナーがあるのが特徴で、毎回の曲目も2人の協議で決定され、通常は、司会を立てず、水木一郎さんと堀江美都子さんにバンドを加えただけの編成で行われていたそうですが、この日は水木一郎さんの歌唱をサポートするため3人の仲間の歌手が駆けつけていました)
この時、水木一郎さんの体調はすでに長時間ステージにとどまれないほど悪化していたそうで、2022年12月6日午後6時50分、救急搬送先の病院で、肺ガンのため、74歳で他界されたのでした。
「水木一郎・堀江美都子 ふたりのアニソン#19」より。水木一郎さんと堀江美都子さん。