中学生の時にクラスメートの玉置浩二さんとバンドを結成すると、その後、メンバーを増やし、「安全地帯」として、「ヤマハポピュラーソングコンテスト」に幾度となく挑戦するなど、積極的に音楽活動を展開していたという、武沢豊(たけざわ ゆたか)さん。
そんな武沢豊さんは、19歳の時には、自分たちのスタジオを作ろうと、廃農家を改造した専用スタジオ「MFP(ミュージカル・ファーマーズ・プロダクション)」を設立し、メンバーと共同生活をスタートさせたそうですが、21歳の時には、交通事故に巻き込まれ、長期入院を余儀なくされていたといいます。
今回は、武沢豊さんのデビュー前(安全地帯のアマチュア時代)についてご紹介します。
「武沢豊の生い立ちは?兄は?小5からギター!中2で玉置浩二とバンド結成!」からの続き
武沢豊は18歳の時に「安全地帯」としてラジオの生番組に出演していた
武沢豊さんは、「安全地帯」として、度々、「ヤマハポピュラーソングコンテスト」に参加するようになるも、なかなか全国大会で優勝することはできなかったそうですが、
1976年12月25日には、ラジオ番組に生出演して5曲披露するなど、精力的に音楽活動を展開していたそうで、「安全地帯」は、この頃には、北海道では名の知れたバンドとなっていたそうです。
武沢豊が19歳の時「安全地帯」は「六土開正バンド」を吸収合併して8人編成となっていた
そんな中、1977年12月には、かねてより親交があった「六土開正バンド」を「安全地帯」に吸収合併して、
「六土開正バンド」から、六土開正さん(ベース、キーボード)、矢萩渉さん(ギター)、田中裕二さん(ドラム)が新たに「安全地帯」に加入したそうで、
この時、「安全地帯」のメンバーは、武沢豊さん、玉置浩二さん、宮下隆宏さん(ベース)、武沢俊也さん(キーボード)、大平市治さん(ドラム)、六土開正さん(キーボード)、矢萩渉さん(ギター)、田中裕二さん(ドラム)の8人編成となって、「安全地帯」の原型が完成し、
(「六土開正バンド」を吸収合併する前に、玉置一芳さんが脱退し、大平市治さんが加入しています)
音楽も、ハードロック一辺倒から、よりリズムのはっきりしたアメリカン・ロックへと変化し、特に、「ドゥービーブラザーズ」や「ジャクソン・ブラウン」などを徹底的にコピーするようになったのだそうです。
北海道時代の「安全地帯」。
武沢豊は19歳の時に廃農家を改造した専用スタジオ「MFP」を設立し「安全地帯」のメンバーと共同生活を送っていた
また、1978年2月には、自分たちのスタジオを作ろうと、北海道旭川市郊外の永山地区にある廃農家を借金をして改造して、専用スタジオ「MFP(ミュージカル・ファーマーズ・プロダクション)」を設立し、メンバーと共同生活をスタートさせると、
このスタジオで、連日連夜、曲作り、練習、デモテープ作りに励みつつ(1日7~8時間)、改装費用にかかった500万円の借金を返済するため、アルバイトにも精を出したのだそうです。
(ただ、1978年11月には、田中裕二さんと宮下隆宏さんが脱退し、「安全地帯」は6人編成となっています)
武沢豊は21歳の時に交通事故に巻き込まれあばらを全部骨折する重傷を負っていた
しかし、そんな中、武沢豊さんは、1979年11月26日、車で交差点で信号待ち中、飲酒運転のトラックに追突され、あばらを全部骨折するという重傷を負って、長期に渡る入院を余儀なくされてしまったそうで、
武沢豊豊さんは、
生きているのが不思議だったと、あとで医者に言われた
と、語っています。
さらに、玉置浩二さんによると、1980年4月には、ベースの六土開正さんも病気のため長期入院したそうで、メンバーのうち2人が欠けた「安全地帯」は4人体制となり、
2ヶ月に1度のライブも中止を余儀なくされるなど、ガタガタとなってしまったそうで、辛いことの連続で、メンバーはみな意気消沈したのだそうです。
武沢豊は23歳の時に「安全地帯」として井上陽水のバックバンドに抜擢されていた
ただ、1980年9月には、「安全地帯」の音楽に注目した音楽プロデューサーの星勝さんが「MFP」を訪れてきて、同年10月には、「安全地帯」はキティ・レコードと仮契約をしたそうで、
玉置浩二さんによると、メンバーはこれで精神的に救われた気がしたといいます。
そして、1980年12月には、武沢豊さんも長期入院から仮退院となると、1981年7月には、星勝さんの紹介で井上陽水さんが合宿所に訪ねてきたそうで、
この時は、井上陽水さんと2曲セッションを行っただけで、井上陽水さんは帰って行ったそうですが、
後日、「安全地帯」は、井上陽水さんのバックバンドに抜擢され、上京することとなったのでした。
(ただ、1981年3月には、「安全地帯」の中心的存在だった、武沢豊さんのお兄さんの武沢俊也さんが脱退しています)
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