立て続けに、セクハラ&パワハラで告発されてしまった、荒木経惟(あらき のぶよし)さんですが、今度は、ファッションモデルの水原希子さんからもセクハラを告発されます。
「荒木経惟はモデル(ミューズ)の湯沢薫とKaoRiから告発されていた!」からの続き
KaoRiを恫喝したうえ解雇
KaoRiさんから何度も待遇の改善を求められるも、無視し続け、ついに、2016年2月には、待遇の改善を求める手紙を受け取った荒木さんですが、
KaoRiさんには、
連絡すっから
と、電話したきり、数ヶ月放置。
その後、再三のKaoRiさんのアプローチに、ようやくKaoRiさんと会うも、逆ギレし、
有限会社アラーキーに対する、名誉毀損と営業妨害に当たる行動を今後一切いたしません。
と、勝手に作ったKaoRiさんの名前入り文書にサインを強要。
そして、KaoRiさんが拒否すると、
俺は体調が悪いんだから気を遣え
サインしないと俺がやっていけなくなる
でしゃばるな
などと恫喝してサインをさせ、
その後は、すでに2016年6月に予定されていた撮影を打ち切り、「ミューズ」だったKaoRiさんを解雇してしまいます。
(「ミューズ」とは、アーティストにとって、創作活動のイメージモデルとして、常に頭の中にあって、欠かすことができない重要な存在とのこと)
荒木さんとKaoRiさん。
KaoRiからブログで痛烈に批判される
これに対し、KaoRiさんは、同月半ば、
今後、自身の写真を公開するにあたっては、
- ルールを決めたいこと
- 撮影がやり過ぎだったと認めること
- そのための話し合いの場を設けてほしいこと
など、弁護士を通じて荒木さんに申し出るのですが、
荒木さんは、
あなたが撮って欲しいと言って、事務所に尋ねて来たからモデルにしただけ。
「私写真」は広く批評家にも認められている独自の表現方法であり、その関係はビジネスではないから、ルールも同意もそもそもない。全部自分が決めること。そうでなければ、自分の芸術は成り立たない。
だからやり過ぎたことがあるはずがない。今後の写真の取り扱いなどについても話し合う必要はない。
と、返答。
これにより、二人の関係は修復できないものとなり、KaoRiさんは、自身のブログで、
モデルとして16年やっても何も積み重ねてこれなかった。何も残らなかった。というのも、そもそもが空っぽだったからなんだ、とようやく分かり、納得もしました。アラーキーの写真が、深く理解できた気がしました。
「私写真」の定義を勝手に解釈して、うまく騙されて利用されてしまったのは、私。貢献していると勘違いして、勝手にがんばってしまったのも、私。
自分たちの行動がどれだけ人を苦しめて、どんな思いで私がこの行動を起こしているのか聞く姿勢がないなら、
話し合う必要はないなと思いました。
だから、この失敗談が、これから変わろうとする人や未来、同じような経験で沈黙している人たちの、少しでも役に立てたら。と思っています。
私もこれまでの#metooにたくさんの勇気をもらいました。芸術という仮面をつけて、影でこんな思いをするモデルが、これ以上、出て欲しくありません。
写真という芸術について考えるきっかけにもなってほしい。一度撮られたら死んでも消してもらえない、写真芸術という行為の恐ろしさを、今になって一層強く感じています。
と、綴られたのでした。
(※「#metoo」とは、「me+too(私も)」を意味するハッシュタグで、セクハラや性的暴行の被害体験の告白などを共有する際にSNSで使用されるもの)
水原希子にもセクハラしていた?
すると、2018年4月9日には、ファッションモデルの水原希子さんが、KaoRiさんの告発に触発されて、荒木さんから受けたセクハラとパワハラを、
自身のInstagramで告発。
水原さんは、まず、
長い間どれ程苦しかったか、想像するだけでも心が痛みます。勇気をもってこの話をシェアして下さった事に感謝します。
この業界にいる若いモデル、そして、女性、男性にもこの記事を読んでほしい。モデルは物じゃない。女性は性の道具ではない。
と、綴られると、
続けて、20代前半の頃、ある企業の広告で、上半身裸になって手で胸を隠すポーズの撮影の際、その時だけ、社員の男性(おそらく上層部)が20人くらいスタジオに集まったことから、
裸だから撮影中は見られたくない
と、訴えるも、
写真を確認しなくてはならない。仕事だから拒否できないんだよ。
などと言いくるめられ、結果、たくさんの男性に見られながら、撮影を強いられたことを告白されたのでした。
水原希子へのセクハラは資生堂の新聞広告?
ちなみに、水原さんが上半身裸で手で胸を隠すポーズは、
わたし、開花宣言。
というキャッチコピーとともに、「資生堂」が2013年元旦に展開した新聞広告ではないかと、ネット上で噂されたことから、ネットニュースサイト「J-CASTニュース」が「資生堂」に事実確認を求める質問状を送ったところ、
(撮影時、水原さんは22歳で、撮影内容や時期も水原さんの告白と一致していることから)
「資生堂」からは、
水原さんの所属事務所にも事実確認を依頼し、社内での調査も行いましたが、結果として、当社での広告撮影時に起きた、出来事かどうかについては分かりませんでした。
との返事があったのみで、真相は分からなかったようです。(分からないはずはありませんが)
左端が水原希子さん、右端が荒木さん。
さて、いかがでしたでしょうか。
荒木さんの、
- 年齢は?出身は?本名は?
- 幼少期を吉原遊郭の近所で過ごす
- 大学在学中に撮影した「さっちん」が「第1回太陽賞」を受賞
- 電通時代は会社のスタジオでこっそりヌード写真を撮影していた
- 妻・陽子との馴れ初め
- 「センチメンタルな旅」「わが愛、陽子」を出版
- 過激なヌード写真で摘発も
- 妻・陽子が死去!子供は?
- 妻・陽子を失った悲しみを作品に昇華
- 「荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-」
- 湯沢薫から性的虐待を告発される
- 元ミューズKaoRiからも告発
- KaoRiを恫喝したうえ解雇
- KaoRiからブログで痛烈に批判される
- 水原希子にもセクハラしていた?
- 水原希子へのセクハラは資生堂の新聞広告?
について、まとめてみました。
立て続けにモデルに告発され、一気に評判を落としてしまった荒木さんですが、実際のところ、荒木さんの意識はどうだったのでしょうか。
つまり、幼い頃に作り上げられた死生観「エロトス」(性・死)を純粋に体現しようとして、それが行き過ぎたのか、はたまた、単に男性としての欲望が剥き出しになったのか(それなら普通に犯罪)。
仮に、前者として、仕事と割り切った関係ではないからこそ撮れる、モデル(女性)の微妙な表情が撮りたくて、KaoRiさんのように、モデルとは契約を結ばず、ほぼプライベートのような関係を保っていたとしても、関係が崩れたときの後始末はどうなるのか。
やはり、そんな荒木さんが自身の手法を実現できたのは、すべてを理解し(?)、受け入れてくれた、妻・陽子さんだけだったということなのでしょう。
(その陽子さんでさえ、もし関係が崩れて離婚となっていたら・・・)
芸術と倫理(暴力)って、ほんと紙一重です。
「荒木経惟の若い頃は電通のカメラマンも密かにヌードを撮影していた!」