若い頃は、「宝塚歌劇団」の娘役として可憐な容姿で人気を集め、映画女優としても、「お嫁さんにしたい有名人」で度々1位に輝くなど人気を博した、八千草薫(やちぐさ かおる)さんですが、プライベートはどうだったのでしょうか。今回は、八千草さんの、結婚、子ども、性格について、調べてみました。

「八千草薫の生い立ちは?若い頃は宝塚!出演舞台ドラマ映画は?」からの続き

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夫は映画監督の谷口千吉

八千草さんは、「宝塚」を退団され、女優として活躍が期待されていた矢先の1957年、19歳も年上の映画監督、谷口千吉さんと結婚されています。


谷口千吉さんと八千草さん。

谷口さんは、「芸術の黒澤、娯楽の谷口」と、あの黒澤明監督と並び称されるほどの名監督で、アクション、文芸、コメディと数多くの作品を残されているのですが、

三船敏郎さんを見出された人としても有名で、自身の作品のイメージにぴったりだった、当時カメラマン志望の三船さんを口説き落とし、俳優デビューさせています。


三船敏郎さん(左)と谷口監督(右)。

その後、三船さんは、日本を代表する映画スターとして、世界的にも有名になられているので、いかに、谷口監督の眼力が確かだったかが分かりますね。

谷口千吉との馴れ初めは?

さて、谷口さんと八千草さんは、1956年、谷口さんが、谷崎潤一郎の未完小説を映画化した作品「乱菊物語」で、八千草さんが「陽炎」役で出演されたのがきっかけで、知り合われたそうで、


「乱菊物語」

八千草さんは、

それまで、監督は偉い人だからと緊張し、ほぼ話はできなかった。でも、主人のときは、本当に楽しくてね。

現場はユーモラスな会話が飛び交い、いつも笑っていた。主人は話し上手で明るい人。私のファンの方も、主人と話すと彼のファンになってしまう。

と、谷口さんにベタぼれだったようです♪

谷口千吉とは不倫略奪婚だった?

実は、谷口さんは、八千草さんとは3回目の結婚で(過去2回は離婚)、しかも、お二人が「乱菊物語」で知り合われた時、谷口さんには、元女優の若山セツ子さんという奥さんがいたのですが、二人は不倫関係になり、谷口さんは、同年、奥さんと離婚。

(真相は不明ですが、なんと、八千草さんが、毎晩、奥さんに電話をかけては攻撃し、奥さんを精神的に追い詰めていったと言われています)

こうして、晴れて八千草さんは谷口さんと結婚されるのですが、お母さんの反対を振り切り、そのうえ、会社の反対を押し切っての結婚だったため、結婚後は1年ほど干されてしまって仕事がなかったそうで、八千草さんの谷口さんへの情熱には、凄まじいものがありますね。

(その一方で、谷口さんに捨てられた元奥さんの若山さんは精神不安定となり、55歳という若さで精神病院で首を吊って亡くなっています)

おしどり夫婦

そんな周囲から祝福されなかった結婚ですが、結婚後、お二人は、一緒に登山を楽しまれるなど、おしどり夫婦と呼ばれるほど仲が良かったそうで、

谷口さんは、65歳で自動車免許を取得すると、85歳まで八千草さんの送り迎えをされ、八千草さんも、90歳頃から車いすが必要な状態になった谷口さんを、95歳で亡くなるまで連れ添われるなど、お二人の絆は変わらなかったそうです。


仲睦まじげな谷口さんと八千草さん。

ちなみに、お二人の間にはお子さんがいらっしゃらなかったのですが(谷口さんが若い頃にマラリアにかかったことが原因だと言われています)、その分、長くお二人だけの時間が持てたことも良かったのかもしれませんね。

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性格がきつい?

その上品でおっとりした語り口調とは裏腹に、プライベートでは周囲の反対をもろともせず、自分の意志を貫き、結婚を勝ち取った八千草さんですが、仕事場でもまた、しっかりと自分の意志を貫かれていたようです。

実は、八千草さんは、1975年、テレビドラマ「赤い疑惑」で、主演の山口百恵さんの母親役という重要な役柄を演じられていたのですが、当時、売れっ子だった山口さんのスケジュールに撮影が左右され、細切れで断片的な撮影を余儀なくされたことや、

向かい合う場面で、山口さんの代役が背中だけを見せていることが多かったことに、女優として我慢できなくなったことから、全29話あるにもかかわらず、たったの6話で降板されているのです。

また、誰に対しても、言うべきことは言う、という態度が一貫していて、そんな演技に対する厳しい姿勢から、

共演するのが怖い

と、つい最近まで言われていたそうで、

たとえ、おっとりしているように見えても、やはり中身は女優。八千草さんは、とても意志の強い方だということが分かりますね。


「赤い疑惑」より。八千草さん(左)と山口百恵さん(右)。

さて、いかがでしたでしょうか。

八千草さんの、

  • 夫は映画監督の谷口千吉
  • 谷口千吉との馴れ初めは?
  • 谷口千吉とは不倫略奪婚だった?
  • おしどり夫婦
  • 性格がきつい?

について、まとめてみました。

80歳を過ぎた頃からは、周りから無理しないようにと言われるも、八千草さんは、

無理をしないと女優という仕事はできない。それに無理をするというのは、決して悪いことではない。

と考えておられるそうですが、

10年以上前に最愛のご主人を亡くし、お子さんもいらっしゃらないとなると、生きている実感を感じるには仕事しかないのかもしれませんね。

「八千草薫は現在自宅療養中!膵臓癌⇒肝臓癌で西園寺の名推理を降板!」に続く

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