70歳を過ぎても、現役の俳優として、精力的にお仕事を続けておられた、藤田まこと(ふじた まこと)さんですが・・・2008年、病に倒れます。
「藤田まことの孫娘は花リーナ!息子は覚醒剤で逮捕されていた?」からの続き
食道ガンが判明
藤田さんは、2008年4月、体調不良を訴え、検査したところ、「食道ガン」が判明。
同年6月に出演予定だった東京・明治座公演「剣客商売」を降板し、入院されると、同年5月25日には、8時間に及ぶ手術を受けられます。
長女の敦子さんによると、藤田さんは、手術後、ICUに運ばれ、麻酔から目覚めると、まだ、意識が朦朧としているにもかかわらず、
すまなかった
ありがとう
と、集まったご家族に両手を合わせ、
その後、病室を訪れた執刀医にも、
ありがとう
と、言いながら、力を振り絞るように手を出し、握手されたそうです。
死因は大動脈瘤破裂
それでも、藤田さんは、手術から5ヶ月後の2008年10月下旬には、「必殺仕事人2009」で仕事復帰。再び、中村主水役でレギュラー出演を果たされるのですが・・・
2009年11月に出演予定だった連続ドラマ「JIN~仁~」を、「慢性閉塞性肺疾患」のため降板。
その後、体調が回復したため、2010年1月には、ナレーションを務め、2010年3月に撮影を予定していた「必殺仕事人2010」での復帰を目指し、療養生活を送られていたのですが、
2010年2月16日、大阪府・箕面市の自宅で夕食後の家族団らんの中、突然、吐血。大阪大学医学部付属病院に搬送されるも、翌17日の午前7時25分、「大動脈瘤破裂」のため他界されたのでした。
白木みのるのコメント
この訃報に対し、1960年代、コメディ時代劇「てなもんや三度笠」で、小坊主の珍念役で藤田さんと共演し、お茶の間を沸かせた、白木みのるさんは、
数日前に再び入院したと聞いたが、こんなに早く亡くなるなんて。本当にショック。今は実感がわかない。
と、語ると、
1963年、藤田さん(左)と白木みのるさん(右)。
2人がメーンの番組だから一緒に戦っていかないといけなかった。毎週大変だったが、そのうち視聴率も上昇、お互い助け合ってそこまで行けたんだろうと思う。
だんな(藤田さん)は私にとってはライバルであり仲間であり、戦友。2人とも貧しくてね、劇場の楽屋を出たらお客さんが落としていったお菓子がいっぱいあって。一緒に拾うて食べたこともあった。
と、思い出にふけり、
ずっと「あにい、あにい」と言って慕っていました。76歳だなんて、あまりにも短い。もっと活躍してほしかった。
と、悲しみのコメント。
晩年の藤田さんと白木さん。
そして、最後には、
時間がたったら実感がわくかな。今晩あたり、思い出が吹き出て寝床で枕を濡らすかも。
と、おっしゃっていました。
お二人は、一時期、金銭問題で絶縁していた時期もあったようですが、2007年10月14日に行われた「御堂筋パレード」では、ともに「てなもんや三度笠」号に乗って登場するなど親しげなご様子でした。
密葬は100名、偲ぶ会には600名以上参列
ちなみに、通夜・葬儀は、長男の原田知樹さんが喪主を務め、近親者のみで執り行われたのですが、葬儀は密葬にもかかわらず、約100名が弔問に訪れ、
その後も、政財界や芸能関係者からは、
藤田さんにお別れを言いたい
との声が多く寄せられたことから、
遺族は、藤田さんの78回目の誕生日にあたる、翌年の2011年4月13日に、お別れ会を計画。
ただ、東日本大震災が発生したことで、いったんは取りやめられるのですが、森光子さん、野中広務さん、石原慎太郎さん、森喜朗さんらが発起人となって、同年11月24日、東京国際フォーラムで、「藤田まこと 役者人生最後の花道」として、藤田さんを偲ぶ会が行われると、
黒柳徹子さん、東山紀之さん、京本政樹さんなど、藤田さんと親交のあった関係者が出席し、藤田さんを偲ばれたのでした。
「偲ぶ会」で藤田さんへの手紙を読む黒柳徹子さん。
さて、いかがでしたでしょうか。
藤田さんの、
- 年齢は?出身は?身長は?酒?本名は?
- 生い立ち
- 少年時代は継母に反抗
- 養子縁組するも兄の死で実家に
- ヒロポンで逮捕も
- 歌手を目指す
- 「ダイラケのびっくり捕物帖」でテレビドラマデビュー
- 「てなもんや三度笠」のあんかけの時次郎役でブレイク
- 「てなもんや」ブームが去ると人気低迷
- キャバレー巡りの日々
- 時代劇「必殺仕置人」で同心・中村主水役
- 「必殺シリーズ」中村主水役で大ブレイク
- はぐれ刑事純情派
- 剣客商売
- 出演作品(テレビドラマ)
- 出演作品(映画)
- 歌手としても
- 嫁との結婚式の費用は無断CMと引き換えだった
- 嫁の借金は30億
- 死ぬまで借金返済
- 息子は覚醒剤取締法違反で逮捕
- 娘は?
- 孫娘は花リーナ
- 食道ガンが判明
- 死因は大動脈瘤破裂
- 白木みのるのコメント
- 密葬は100名、偲ぶ会には600名以上参列
について、まとめてみました。
決して幸せとは言えない少年時代を過ごし、長い下積みを経て、テレビドラマでは何度も大ブレイク、そして、晩年は、病気に苦しみながら借金返済という、とても波乱に満ちた人生を送られた藤田さん。
藤田さん自身が幸せだったかどうかは知る由もありませんが、少なくとも、大勢の人達が藤田さんの人柄を愛していたのは間違いありませんね。
藤田さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。