1952年、「狐憑(こひょう)」で正式に舞台デビューすると、「サロメ」「陽気な幽霊」で注目を集め、「砂の女」で実力派女優としての地位を確立した、岸田今日子(きしだ きょうこ)さん。今回は、そんな岸田さんのデビューからの出演作品を画像を交えてご紹介します。
「岸田今日子がムーミンの声優をしたのは娘のためだった!」からの続き
出演作品(映画)
それでは、ここで、岸田さんのデビューからの主な出演作品をご紹介しましょう。
映画では、
1953年「にごりえ」
1956年「屋根裏の女たち」
「新妻の寝ごと」
1958年「悪女の季節」
1959年「暗夜行路」
「吹雪と共に消えゆきぬ」
「グラマ島の誘惑」
1960年「おとうと」
「墨東綺譚」
「波の塔」
「みな殺しの歌より 拳銃よさらば!」
1961年「人間の條件 完結篇」
「黒い十人の女」
「東京夜話」
「みな殺しの歌より 拳銃よさらば!」より。
1962年「破戒」
「涙を、獅子のたて髪に」
「私は二歳」
「秋刀魚の味」
「忍びの者」
1963年「武士道残酷物語」
「秋刀魚の味」より。(左から)岸田さん、佐田啓二さん、笠智衆さん。
「武士道残酷物語」より。
1964年「砂の女」
「『女の小箱』より 夫が見た」
「卍(まんじ)」
「スクリーン・テスト」
1965年「肉体の学校」
「悪党」
1967年「大奥(秘)物語」
1968年「不信のとき」
「砂の女」より。
「卍(まんじ)」より。岸田さんと若尾文子さん。
「悪党」より。勝新太郎さんと岸田さん。
1969年「女体」
1970年「戦争と人間第一部 運命の序曲」
1971年「戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河」
1972年「札幌オリンピック」ナレーション
「旅の重さ」
1974年「ノストラダムスの大予言」
1976年「犬神家の一族」
「女体」より。浅丘ルリ子さんと岸田さん。
「犬神家の一族」より。
1977年「歌麿 夢と知りせば」
「犬神の悪霊」
「姿三四郎」
「日本の首領 野望篇」
1979年「日蓮」
「地獄」
1980年「幸福号出帆」
1982年「この子の七つのお祝いに」
「この子の七つのお祝いに」より。
1983年「探偵物語」
1984年「生徒諸君!」
1986年「鹿鳴館」
「海と毒薬」
1987年「必殺4 恨みはらします」
「竹取物語」
「青春かけおち篇」
「海と毒薬」より。
1988年「つる -鶴-」
1990年「天と地と」
1991年「天河伝説殺人事件」
1992年「風の子どものように」
1996年「学校の怪談2」
「八つ墓村」
1997年「愛する」
2000年「人間の屑」
「どら平太」
2001年「千年の恋 ひかる源氏物語」
「助太刀屋助六」
「クロエ」
2005年「春の雪」
「同じ月を見ている」
「ウール100%」
「どら平太」より。役所広司さん(左)と岸田さん(右)。
「春の雪」より。
出演作品(テレビドラマ)
テレビドラマでは、
1962年「冷えた茶」
「鏡子の家」
「松本清張シリーズ・黒の組曲 / 紐」
1963年「男嫌い」
1964年 NHK大河ドラマ「赤穂浪士」
1965年「黄色い風土」
1966年「嫌い!好き!!」
「男嫌い」より。(左から)横山道代さん、岸田さん、青島幸男さん、淡路恵子さん、越路吹雪さん。
1968年「大奥」
「写楽はどこへ行った」
1971年 NHK大河ドラマ「春の坂道」
1973年「火曜日の女シリーズ『ガラス細工の家』」
「銀座わが町」
1974~1975年「傷だらけの天使」
1975年「水色の時」ナレーション
「あなただけ今晩は」
「ガラス細工の家」より。
「傷だらけの天使」より。
1976年「愛のサスペンス劇場 / 歯止め」
「非情のライセンス 第2シリーズ」
「前略おふくろ様 第2シリーズ」
「赤い運命」
1978年「破れ新九郎」
1979年「赤穂浪士」
1980年「太郎の青春」
「あ・うん」
「華麗な殺しの三重奏・決闘の女」
「赤い運命」より。
1981年「あの三億円事件の真相は?父と子の炎」
「女弁護士 朝吹里矢子(5)華やかな狙撃者」
「新・事件 わが歌は花いちもんめ」
「日本犯科帳・隠密奉行」
1982年「竜馬がゆく」
「影の軍団III」
1983年「愛の妖精殺人事件」
「木曜ファミリーワイド / マザコン刑事の事件簿」
「大奥」
「壬生の恋歌」
「あの三億円事件の真相は?父と子の炎」より。(左から)若山富三郎さん、岸田さん、佐藤浩市さん。
1984年「朝の連続テレビ小説・ロマンス」
1985年「少女に何が起ったか」
「イエスの方舟」
1986年「松本清張サスペンス 隠花の飾り / 遺墨」
1987年「銭形平次」
1988年 NHK大河ドラマ「武田信玄」
1990年「ネコノトピアネコノマニア」
「世にも奇妙な物語『闇の精霊たち』」
「イエスの方舟」より。
「武田信玄」より。
1991年「源義経」
「続・蒲田行進曲 銀ちゃんが行く」
1992~2006年「法医学教室の事件ファイル」
1992年「君のためにできること」
1993年「松本清張スペシャル・鉢植えを買う女」ナレーション
「かりん」
「鍵師」
「さくらももこランド・谷口六三商店」ナレーション
「かりん」より。
1994年「闇の狩人」
1995年「最高の恋人」
「御家人斬九郎」
1996年「家へおいでよ」
1997年「不機嫌な果実」
1998年 NHK大河ドラマ「徳川慶喜」
「ランデヴー」
「心室細動」
「御家人斬九郎」より。岸田さんと渡辺謙さん。
1999年「グッドニュース」
「舞妓さんは名探偵!」
「弁護士迫まり子の遺言作成ファイル」
「京都祇園入り婿刑事事件簿」
2001年「蜜蜂の休暇」
「示談交渉人甚内たま子裏ファイル」
「優雅な悪事」
「寺田家の花嫁」
「弁護士迫まり子の遺言作成ファイル」より。(左から)岸田さん、斉藤慶子さん、磯野貴理子さん。
「寺田家の花嫁」より。
2002年「壬生義士伝〜新選組でいちばん強かった男〜」
「ナースマン」シリーズ」
「私立探偵 濱マイク」
「HR」
「子連れ狼」ナレーション
2003年「赤ちゃんをさがせ」
「大奥」
「動物のお医者さん」
「ぼくの魔法使い」
「秘密」
「動物のお医者さん」より。(左から)要潤さん、吉沢悠さん、岸田さん。
2004年「女の中の二つの顔」
「相棒」
「奥さまは魔女」
「女医・優〜青空クリニック〜」
「犬神家の一族」
2005年「あいのうた」
「橘京子の調査報告書」
2007年「ベビーシッターの危険な好奇心」※岸田さんの死後に放送された(収録は2004年)
「あいのうた」より。
ほか、数多くの作品に出演されています。
保毛尾田保毛男の姉役で若い世代にも人気
ところで、岸田さんは、1990年代には、バラエティ番組「とんねるずのみなさんのおかげです」で、石橋貴明さん演じる保毛尾田保毛男(ほもおだ ほもお)の市役所勤めの姉役として出演されると、石橋さんと絶妙なコントを披露し、これまで岸田さんを知らなかった若い世代にも一躍人気を博しています。
コントは、岸田さん演じる姉にたっぷり愛情をかけられて、良識あるジェントルマンとして育てられた保毛尾田保毛男が、ちょっとアブノーマルな姉に一方的にやり込められるという図式がお決まりなのですが、岸田さんのコメディタッチの演技が、このコーナーのヒットに大きく貢献しました。
保毛尾田保毛男の姉役を演じる岸田さん。
NHK大河ドラマ「徳川慶喜」の松島役でもコメディリリーフ
また、岸田さんは、1998年、NHK大河ドラマ「徳川慶喜」では、徳川慶喜(本木雅弘さん)の乳母・松島役を演じられているのですが、ここでも、そのコメディリリーフな演技が、重い展開が続くストーリーの息抜き的な存在となり、お茶の間の人気を博しています。
「徳川慶喜」より。
本木雅弘とデュエット・アルバム「泣かないで -小さな旅人へ-」をリリース
そして、1999年4月16日には、「徳川慶喜」で共演された本木雅弘さんと、デュエット・アルバム「泣かないで -小さな旅人へ-」をリリースされているのですが、
岸田さんに孫が、本木さんに子どもが誕生したことがきっかけで、子どもたちのためにアルバムを作りたい、と意気投合されたお二人が、お互い縁のある作家に頼んで制作されたものだそうで、1999年4月~5月、NHKの歌番組「みんなのうた」で放送されています。
「岸田今日子の死因は?元夫・仲谷昇の死去の一ヶ月後に死去していた!」に続く