音楽プロデューサー・小室哲哉さんに見いだされ、シングル「恋しさと せつなさと 心強さと」でダブルミリオンの大ヒットを飛ばすと、その後も、次々とヒットを連発し、一躍、ブレイクした、篠原涼子(しのはら りょうこ)さんですが、女優としても大ブレイクを果たします。
「篠原涼子はカラオケ映像に初めて登場したアーティストだった!」からの続き
小室哲哉から離れると歌手としての人気が低迷
小室哲哉さんプロデュースによるシングル「恋しさと せつなさと 心強さと」が大ヒットし、一躍ブレイクすると、その後も、小室さんプロデュースのシングル「もっと もっと・・・」(1995年2月8日)、「Lady Generation」(1995年8月2日)がヒットを飛ばした篠原さんですが、その後、小室さんの手を離れると、一転、まるっきりヒット曲が出ず、人気は低迷。
それでも、篠原さんとしては、歌手を続けたかったそうですが、そうもいかず、活動の場を女優業にシフトすると、1996年に出演した、テレビドラマ「ナニワ金融道2」で、宮本理江子監督と山口雅俊プロデューサーから、「すごく良かったよ」と褒められたことから、お芝居に手応えを感じたそうで、女優として活動していくことを決意します。
舞台「ハムレット」でお芝居の楽しさに目覚める
こうして、2001年には、蜷川幸雄さんの「ハムレット」で舞台デビューを果たすと(ハムレットの恋人・オフィーリア役)、発声などはまだまだ舞台向きではなかったものの、健気で可憐なオフィーリアが好評を博したことから、演技の面白さに目覚め、勇気も自信もつき、積極的にお芝居に取り組むようになったそうで、
2003年には、超ラブラブだった夫婦が、あるアクシデントをきっかけに何かを思い出そうとするとおじさんの姿に変身するようになった妻と、その対処にあたふたする夫の姿をコメディタッチで描いた、宮藤官九郎さん脚本のテレビドラマ「ぼくの魔法使い」で、おじさんの姿に変身してしまう妻役、
「ぼくの魔法使い」より。伊藤英明さんと篠原さん。
2004年には、自閉症児を抱えた家族の葛藤や日常の大変さを描いた、連続ドラマ「光とともに…~自閉症児を抱えて~」で、自閉症児の母親・東幸子役(連続ドラマで初の主演)、
「光とともに…~自閉症児を抱えて~」より。齋藤隆成くんと篠原さん。
2005年には、アルコール依存症を克服するべく病と闘う女性とその家族の姿を描いた「溺れる人」で、アルコールに溺れる主人公・麻里役を演じるなど、次々と話題作に出演します。
「溺れる人」より。この作品では、その演技が高く評価され、「第31回放送文化基金賞演技賞」を受賞。
テレビドラマ「アンフェア」が大ヒットを記録
すると、2005年、32歳の時には、舞台「ハムレット」での共演で知り合った、俳優の市村正親さんと結婚するのですが、その後も女優業を続け、
2006年、テレビドラマ「アンフェア」で、主人公のバツイチ子持ちの敏腕女性刑事・雪平夏見役に起用されると大ヒット。
この「アンフェア」は、その後、3度も映画化されるなど、10年に渡る人気シリーズとなり、篠原さんも、たちまち人気女優の仲間入りを果たしたのでした。
「アンフェア」より。
テレビドラマ「ハケンの品格」も大ヒットを記録
さらに、2007年には、テレビドラマ「ハケンの品格」で、あらゆる資格を持つ特Aランクのスーパー派遣社員・大前春子役を好演すると、またまた、平均視聴率20%を超える大ヒットを記録し、篠原さんも、自身が演じる大前春子役の口癖「~ですが、それが何か?」とともに一世を風靡し、一躍トップ女優の座に駆け上ったのでした。
「ハケンの品格」より。
ちなみに、篠原さんは、これらのドラマのイメージから、「姉御肌」「頼もしい」という印象を視聴者に残し、明治安田生命が新入社員を対象に調査したアンケートでは、2007年、2008年と2年連続で、「理想の女性上司」第一位に輝いています。