2014年、60代にして、NHK大河ドラマ「真田丸」の真田昌幸役で、「では、おのおの、ぬかりなく」という台詞と共に、再ブレイクを果たした、草刈正雄(くさかり まさお)さん。今回は、そんな草刈さんの「真田丸」にまつわる話題についてご紹介します。
「草刈正雄は三谷幸喜にコメディの才能を見い出されていた!」からの続き
NHK大河ドラマ「真田丸」の真田昌幸役で再ブレイク
2014年、三谷幸喜さん脚本の舞台「君となら」で、コメディの才能を開花した草刈さんですが、2016年には、同じく、三谷さん脚本の、NHK大河ドラマ「真田丸」で、真田昌幸役に起用されると、ドラマは高視聴率を記録。
草刈さんも、自信が演じる真田昌幸の決め台詞「では、おのおの、ぬかりなく」と共に社会現象を巻き起こし、一躍、再ブレイクを果たします。
NHK大河ドラマ「真田丸」より。草刈さん(左)と堺雅人さん(右)。
台詞「では、おのおの、抜かりなく」が一大ブームになる
ところで、この「では、おのおの、抜かりなく」、真田軍が2000人という寡兵で、7000人という大軍の徳川軍を破った、守城戦・上田合戦での真田昌幸の一言で、その後も、決め台詞として、度々、ドラマの要所で使われているのですが、
草刈さんは、ドラマの撮影後、訪れた先々で、しばしば、「あの台詞を言ってください」と頼まれたほか、ご当地・長野県上田市では、市役所や警察署でも使っていると聞いたそうで、
テレビを観た人が、それだけ昌幸に自分自身を投影してくれていたということです。役者冥利に尽きます。
と、語っています。
「真田太平記」で真田昌幸を演じた丹波哲郎が霊界からバックアップ?
ちなみに、草刈さんは、1985年、NHK新大型時代劇「真田太平記」では、真田幸村役を演じており、その時、真田昌幸を演じたのが丹波哲郎さんで、三谷さんからは、今回、真田昌幸を演じるにあたり、「丹波さんを超えましょう」と言われていたそうですが、
草刈さんが、待ち時間にスタジオの隅に座っていると、
丹波さんの、
お前、この役ちゃんとやれよ。俺が本当に愛した役だからね。ちゃんと、ちゃんとだぞ
という声が聞こえ、丹波さんが上から降りてくるような気が何度もしたといいます。
(「真田丸」の撮影に使われたスタジオは、「真田太平記」と同じスタジオだったそうです)
「真田太平記」で真田幸村に扮する草刈さん。
「真田太平記」で真田昌幸に扮する丹波哲郎さん。
丹波哲郎は父親のような存在だった
実は、草刈さんは、丹波さんとは、NHK朝の連続テレビ小説「走らんか!」(1995年)でも親子役で共演しているのですが、丹波さんは、まるで父親のような大きな存在感があったそうで、
(丹波さんがそこにいるだけで、みんな安心できたため、丹波さんの周りにはいつも人が集まっていたそうです)
そんな丹波さんの後ろ盾を感じながら、今回、三谷さんが描く、人間味あふれる昌幸に、どこまでも挑戦することができたのだそうです。
「真田丸」の再ブレイクで再び引っ張りだこに
さておき、草刈さんは、この「真田丸」での再ブレイク後、人気バラエティ番組「世界の果てまでイッテQ!」や、NHK朝の連続テレビ小説「なつぞら」などに出演するほか、CM出演も増え、引っ張りだことなったそうで、
街中でも、往年のファンだけではなく、若いファンからも声をかけられることが多くなり、
60過ぎて、自分の身にこんなことが起きるとは、思ってもみませんでした。あきらめないでよかった
と、語っています。