１９７８年にドラフト３位でロッテオリオンズに入団すると、山内一弘監督に打撃指導を受けるも、全く合わず、なんと、指導を拒否したという、落合博満（おちあい ひろみつ）さんは、１年目、二軍では抜群の成績を残すも、一軍での成績はいまいちだったといいます。
「落合博満は山内一弘の打撃指導を後年理解できるようになっていた！」からの続き
ロッテ入団1年目の1979年は二軍スタートで抜群の成績も一軍ではいまいちだった
１９７８年、ドラフト３位でロッテオリオンズに入団するも、入団直後は不思議なほどボールが前に飛ばなかったという落合さんは、二軍スタートとなると、二軍では抜群の成績を残し、
（この年の二軍成績は、打率３割２分４厘（２０３打数６６安打）８本塁打４０打点）
５月末には、一軍に昇格するのですが、一軍では、ミスター・ロッテこと有藤道世選手の控え三塁手の扱いで、成績は、打率２割３分４厘、２本塁打に終わります。
（当時、落合さんは、「有藤さんはランクが違う」と語っています）
2年目の1980年はオープン戦で守備中に得津高宏と衝突して左膝打撲と左足首捻挫を負い前期を棒に振っていた
すると、２年目の１９８０年は、ロッテの先輩選手である土肥健二捕手のスイング時の手首の使い方を自身の打撃フォームに取り入れたことで、打球に鋭さが増すなど、手応えを掴みかけたそうで、開幕一軍スタートの予定だったそうですが・・・
３月、大洋とのオープン戦で、守備中に得津高宏選手と衝突して、左膝の打撲と左足首の捻挫を負い、前期を棒に振ってしまったのだそうです。
2年目の1980年後期から一軍に昇格し打率2割8分3厘15本塁打の好成績
それでも、落合さんは、ベッドの上で、「ここで負けてたまるか」と、鉄アレイを握って筋力トレーニングに励んだそうで、５月上旬、ようやく満足にバットを振れるようになると、５月１４日のイースタン・リーグ（二軍）大洋戦では、ベテランの佐藤道郎投手から会心のホームラン。
その後も、イースタン・リーグ（二軍）新記録となる５試合連続本塁打をマークすると、後期からは一軍に昇格したそうで、一軍では二塁手で起用され５７試合に先発出場すると（シーズン終盤には三塁手）、この年、打率２割８分３厘、１５本塁打という成績を残したのでした。
（ちなみに、落合さんは、この年、二軍では、打率３割７分７厘（１２２打数４６安打）１１本塁打３４打点という成績で、チーム試合数の半分以下の３４試合で本塁打王になっています）
二軍戦でベテランの佐藤道郎投手から本塁打を放ったのがターニングポイントだった
そんな落合さんは、著書「野球人」で、
モヤモヤした気分は、この一発で完全に晴れた。そして、佐藤さんのような投手と毎試合対戦できる一軍へ早く上がりたくなった。
この時から、私は一軍へ上がるためなら何でもしようという決意で練習や試合に精を出した。明確なモチベーションを持った私は、すぐに一軍の首脳陣に注目される結果を残した
と、綴っており、
イースタン・リーグ（二軍）の大洋戦でベテランの佐藤道郎投手からホームランを放ったことが、ターニングポイントとなったとしています。
（佐藤投手は、１９７０年に南海ホークスに入団すると、１年目から１８勝を挙げて新人王に輝くほか、現役１１年間で８８勝を挙げた投手で、この時（大洋時代）は、すでに晩年も、ボールにはまだ鋭いキレがあったそうで、落合さんは、自分の力を試したいといつも以上に集中して打席に入ったのだそうです）
「落合博満は入団3年目にして首位打者を獲得していた！」に続く
