大学2年生の春、松永怜一監督に投手から野手にコンバートされると、春の新人戦で活躍し、同年秋の東京六大学野球リーグ戦ではレギュラーとしてベンチ入りした、山本浩二(やまもと こうじ)さんは、4年生の時には、ついに5番に抜擢され、3番・富田勝さん、4番・田淵幸一さんと共にクリーンアップを組むと、春のリーグ戦では打率4割1分9厘、12打点、2本塁打と素晴らしい成績を残し、富田さん、田淵さんと共に「法政三羽烏」と呼ばれます。

法政三羽烏

「山本浩二は法政大学2年の時に投手から外野手に転向していた!」からの続き

Sponsored Link

リーグデビュー戦の明治1回戦では星野仙一に完璧に抑え込まれていた

大学2年生の時、松永怜一監督に投手から外野手への転向を命じられ、三塁手の富田勝さんと共に、連日、松永監督から夜遅くまでノックの猛特訓を受けると、春の新人戦では5番・ライトで出場して、立教戦で5打数3安打(うち三塁打と二塁打それぞれ1本ずつ)2打点と活躍し、秋の東京六大学野球リーグ戦ではレギュラーとしてベンチ入りした山本さんですが、

リーグ戦デビューとなる、明治大学1回戦では、8番・センターでスタメン出場も、明治大学の先発投手・星野仙一さんに、二ゴロ、投ゴロ、三振と、完璧に抑え込まれ、3打数ノーヒットに終わってしまいます。

早稲田1回戦で八木沢荘六投手から3打数3安打1打点し法政の勝利に大きく貢献

そんな山本さんは、その後も結果を出すことができず、途中で代打を出されることが多かったそうですが、スタメン8試合目の早稲田1回戦で、八木沢荘六投手(のちにロッテで完全試合を達成)から3打数3安打1打点して、5対2と法政の勝利に大きく貢献すると、

(初めて全国区の新聞に山本さんの記事が載ったそうです)

この年の秋のリーグ戦後には、晴れて、合宿所(エリートクラス)に入ることになったのだそうです。

(富田勝さんと桑原秀範さんも一緒だったそうです))

大学3年生の春のリーグ戦で打順が6番に昇格

そして、3年生になると、(2年生の時は7番か8番だった)打順が6番に昇格し、

(1番は富田勝さん、4番は田淵幸一さんだったそうです)

春のリーグ戦では、慶応、立教に勝ち点を奪われて3位に終わるも、秋のリーグ戦では勝ち点5の完全優勝に貢献したのでした。

(※東京六大学野球リーグは、東京を所在地とした、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、法政大学、東京大学、立教大学の6大学の硬式野球部で構成された神宮球場で行われる大学野球リーグで、6校総当たりで、同じ対戦をどちらかのチームが2勝するまで行い、同じ対戦で2勝したチームは「勝ち点1」を獲得し、勝ち点の数で順位を決定します)

大学4年生になると5番に昇格し富田勝と田淵幸一と共に「法政三羽烏」と呼ばれるように

さらに、山本さんは、4年生になると、5番に抜擢され、3番・富田勝さん、4番・田淵幸一さんと共にクリーンアップを組むと、春のリーグ戦では、山本さんが、打率4割1分9厘、12打点、2本塁打、富田さんが、3割8分3厘、11打点、1本塁打、田淵さんが、2割8分9厘、15打点、6本塁打と、3人で打ちまくって法政を優勝に導いたことから、

3人そろってベストナインに選ばれ、「法政三羽烏」と呼ばれるようになったのでした。

優勝パレードでオープンカーに乗った山本浩二
優勝パレードでオープンカーに乗る(左から)小林郁夫さん、山本さん、富田勝さん、田淵幸一さん。

大学4年秋の東大1回戦では田淵幸一と2打席連続アベックアーチを放っていた

その後、大学生活最後となる秋のリーグ戦でも、山本さんは、開幕の東大戦で橘谷健投手から2打席連続ホームラン(しかも田淵さんとアベックホームラン)と、快調なスタートを切ると、

慶応戦と明治戦でも勝ち点を奪取、早稲田1回戦でも、田淵さんの通算22号本塁打などで先勝と、3年秋から3季連続優勝で大学生活を締めくくれると思っていたそうですが・・・

Sponsored Link

4番の田淵幸一が死球を受けて退場すると、5番の山本浩二も打てなくなっていた

早稲田2回戦で、田淵さんが小坂敏彦投手から左手首に死球を受けて退場すると、これが影響して山本さんも打つことができなくなり、1対2で敗戦、早稲田3回戦も、田淵さんは痛みを押して途中出場するも、山本さんも見せ場を作ることができず、1対3で敗戦し、勝ち点5の早稲田に優勝を奪われて、3季連続優勝とはならなかったのでした。

(当時の早稲田は、4年生に、小川邦和選手(後に巨人)、3年生に、谷沢健一選手(後に中日)、荒川尭選手(後にヤクルト)、河野鉱二選手(後に巨人)、小田義人選手(後にヤクルト)、千藤三樹男選手(後に東映(現・日本ハム)、小坂敏彦選手(後に巨人)、安田猛選手(後にヤクルト)と、素晴らしい選手が揃っていました)

「山本浩二はドラフト1位で広島カープに入団していた!」に続く

法政三羽烏
(左から)富田勝さん、山本浩二さん、田淵幸一さん。

Sponsored Link