1979年、「モンキー・フィスト 猿拳」で本格的に映画デビューすると、1983年と1984年には、ジャッキー・チェンさん、サモ・ハン・キンポーさんとともに主演を務めた「プロジェクトA」「スパルタンX 」が大ヒットを記録し、一躍、人気スターの座に駆け上った、ユン・ピョウ(元彪)さん。
今回は、そんなユン・ピョウさんの若い頃から現在までの活躍や経歴を時系列でまとめてみました。
「ユン・ピョウの生い立ちは?ブルース・リーの映画にも端役で出演していた!」からの続き
ユン・ピョウは20代の時に「プロジェクトA」「スパルタンX」でブレイクすると「大福星」「七福星」「霊幻道士2/キョンシーの息子たち!」もヒット
21歳の時には映画「死亡遊戯」で急逝したブルース・リーの代役を務めていた
ユン・ピョウさんは、1978年、21歳の時には、ブルース・リーさんの急逝により未完となっていた映画「死亡遊戯」の監督を引き継いだサモ・ハン・キンポーさんに誘われ、
(ブルース・リーさんと体格が似ていたため)ブルース・リーさんの代役を務め、オートバイのアクション、足技、バク転のシーンなどのスタントをしています。
「死亡遊戯」より。
また、1978年(21歳)~1981年(24歳)には、サモ・ハン・キンポーさんが主演・製作を務めた「燃えよデブゴン」シリーズにも脇役で出演しています。
22歳の時に映画「モンキーフィスト猿拳」での主演で本格的に映画デビュー
ユン・ピョウさんは、1979年、22歳の時には、映画「モンキーフィスト猿拳」での主演で本格的に映画デビューを果たしています。
「モンキーフィスト猿拳」より。
実は、1973年、ブルース・リーさんの死去でカンフーブームは一気に下火となり、カンフー映画界のみならず、中国映画界全体が沈むと、
その後、映画会社が、かつてのブームを取り戻そうと、香港を離れたジャッキー・チェンさんを呼び戻し、カンフー映画をいくつも製作するも、どれもブルース・リーさんの二番煎じのような映画ばかりで、不評に終わっていました。
そんな中、ジャッキー・チェンさんのアイディアにより製作された、コメディ要素の強いアクション映画「スネーキーモンキー蛇拳」や「ドランクモンキー酔拳」が公開されると、たちまち大ヒットを記録。
また、ほぼ同時期に、サモ・ハン・キンポーさんがカンフー映画の恐慌を脱出するべく製作した「燃えよデブゴン」も大ヒットしたことで、再び、カンフー映画が人気を取り戻しており、
ジャッキー・チェンさんやサモ・ハン・キンポーさんと縁の深かったユン・ピョウさんにもたくさん仕事が回ってくるようになったのだそうです。
ただ、ユン・ピョウさんは、俳優業の傍らスタント業や武術指導などの裏方の仕事も数多くこなし、三流の俳優になるよりも、堅実だと感じていた武術指導で一流になることを目指していたそうですが、(その後、チャンスがあれば監督になるつもりだったそうです)
サモ・ハン・キンポーさんにより、
お前は顔がいいから武術指導より役者に向いている
と、役者でいくことを勧められ、「モンキー・フィスト 猿拳」に出演することになったのだそうです。
24歳で「ユン・ピョウINドラ息子カンフー」で主演
続いて、ユン・ピョウさんは、1981年、24歳の時には、映画「ユン・ピョウINドラ息子カンフー」で主演を務めると、大ヒットを記録しています。
「ユン・ピョウINドラ息子カンフー」より。(右がユン・ピョウさん)
26歳で映画「五福星」が大ヒット
また、ユン・ピョウさんは、1983年、26歳の時には、サモ・ハン・キンポーさんに誘われ、コメディアクション映画「五福星」に、サモ・ハン・キンポーさん、ジャッキー・チェンさんとともに出演すると、映画は大ヒットを記録しています。
「五福星」より。
27歳の時には「プロジェクトA」「スパルタンX」の爆発的なヒットにより一躍ブレイクを果たしていた
そして、1984年には、再び、サモ・ハン・キンポーさん、ジャッキー・チェンさんとトリプル主演を務めた「プロジェクトA」「スパルタンX」が爆発的なヒットを記録すると、ユン・ピョウさんは一躍、大ブレイクを果たしたのでした。
「プロジェクトA」より。
28歳で「大福星」「七福星」がヒット
「プロジェクトA」「スパルタンX」の大ヒットがきっかけで、ユン・ピョウさん、ジャッキー・チェンさん、サモ・ハン・キンポーさんはトリオで映画に出演するようになり、1985年には、「大福星」「七福星」と立て続けに共演すると、再び、カンフー映画は活気を取り戻します。
「七福星」より。(左から)ジャッキー・チェンさん、アンディ・ラウさん、ユン・ピョウさん。
ちなみに、サモ・ハン・キンポーさんとジャッキー・チェンさんは我が強かったため、衝突することが多かったそうですが、そんな二人を仲裁したのが、ユン・ピョウさんだったそうです。
29歳の時にはホラーコメディ映画「霊幻道士2/キョンシーの息子たち!」が大ヒット
また、ユン・ピョウさんは、1986年、29歳の時には、サモ・ハン・キンポーさん製作のホラーコメディ映画「霊幻道士2/キョンシーの息子たち!」に、ドジな新米記者役で出演すると、この映画も大ヒットを記録しています。
「霊幻道士2/キョンシーの息子たち!」より。
ユン・ピョウは30代の時には邦画に出演し「孔雀王」では三上博史とも共演
ユン・ピョウさんは、31歳~36歳の時には、
- 1988年「孔雀王」(31歳)
- 1990年「孔雀王アシュラ伝説」(33歳)
- 1991年「バカヤロー!4 YOU! お前のことだよ第三話「サギるなジャパン」」(34歳)
- 1992年「落陽」(35歳)
- 1993年「第1回欽ちゃんのシネマジャック「ダライラマの母」」(36歳)
などの邦画にも出演しています。
「孔雀王」より。三上博史さん(左)とユン・ピョウさん(右)。
ユン・ピョウは40代の時には「プロジェクトBB」や「おじいちゃんはデブゴン」に出演
ユン・ピョウさんは、2000年代に入ると、映画よりも、テレビドラマへの出演が多くなるのですが、2006年、49歳の時には、映画「プロジェクトBB」で、ジャッキー・チェンさんと凄まじい殺陣を繰り広げ、健在ぶりを見せつけています。
「プロジェクトBB」より。ユン・ピョウさん(左)とジャッキー・チェンさん(右)。
また、2014年には、映画「おじいちゃんはデブゴン」にも出演しています。
「おじいちゃんはデブゴン」より。ユン・ピョウ(左)さんとサモ・ハン・キンポーさん(右)。
ユン・ピョウの現在はカナダで悠々自適な生活
ただ、ユン・ピョウさんは、1993年に家族とともにカナダに移住しており、現在は、時々、仕事がある時だけ香港に戻るという、悠々自適な生活を送っているそうです。
そんなユン・ピョウさんは、争いごとを好まず、控えめな性格だったことや、純粋に武術が好きだったことから、ジャッキー・チェンさんやサモ・ハン・キンポーさんに比べると、それほど主演映画は多くなく、やや、知名度は劣っていますが、
その軽やかな動きの華麗なアクションは、今もなお、カンフーファンを魅了してやまず、ユン・ピョウさんのファンになる若い世代の人が後を絶たないといいます。
「ユン・ピョウの妻との馴れ初めは?初恋の人だった!子供は娘1人と息子1人!」に続く
1983年「プロジェクトA」、1984年「スパルタンX」などのヒット作に出演し、1980年~1990年代には、日本でも絶大な人気を誇っていた、ユン・ピョウ(元彪)さん。 そんなユン・ピョウさんは、プライベートでは、元女優 …