歌手として、「うそ」「うすなさけ」「理由」などが大ヒットし、念願の俳優としても、テレビドラマや舞台にも出演するようになった、中条きよし(なかじょう きよし)さん。この後、さらに、俳優としてのブレイクも待っていました。

「中条きよしの若い頃はさっぱりも30歳前うそで大ブレイク!」からの続き

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「必殺」シリーズ出演の経緯は?

「必殺」で中条さんと言えば、「三味線屋勇次」役がお馴染みですが、実は、中条さんは、その前に、1978年「江戸プロフェッショナル・必殺商売人」、1980年「必殺仕事人」、1981年「特別編必殺仕事人 恐怖の大仕事 水戸・尾張・紀伊」に別の役柄(単発)で出演されていました。

そして、その3回目の出演時、フランキー堺さん演じる与一に、高く宙吊りにされて絞殺される役を演じられているのですが、

この時、カメラマンの石原興さん、照明の中島利男さんらスタッフと気が合い、撮影の合間にしゃべっていたところ、石原さんと中島さんから、

俺らも推すから、レギュラーでおいでよ

と、言われ、

その直後、中条さんが、新地のクラブでショーをされていると、フランキー堺さんとABCのプロデューサー・山内久司さんが来て、

山内さんから、

フランキーさんが凄く推してるからレギュラーで出てほしい

と、言われたそうで、

中条さんとしては、こちらからお願いしようと思っていた話だったため、

ぜひ

と、二つ返事で引き受けられたのだそうです。

「三味線屋勇次」役で大ブレイク

こうして、「必殺シリーズ」のレギュラーとして出演されることになり、中条さんは、石原さんと中島さんにその旨を伝えたところ、

きよしさん、五本出るうちに自分でキャラクターを掴んで決めないと人気は出ませんよ

と、アドバイスしてもらい、

中条さんが知らないうちに、みんながいろいろとアイディアを出してくれて、その結果、殺しの道具に三味線の糸を使うことが決定。

糸は、三種類用意されてあったそうですが、細い糸の方が殺される側からすると怖いだろうと、その中で一番細い糸を使うことにしたのだそうです。

そして、1981年、「新必殺仕事人」で、クールな殺し屋「三味線屋勇次」役を演じられると、初回放送「主水、腹が出る」は、視聴率34%を記録する大ヒットを記録し、中条さんはたちまち大ブレイク。以降、継続も決まり、勇次(中条さん)の人気はさらに高まったのでした。


「三味線屋勇次」に扮する中条さん。

セリフが少なかった理由

ところで、「三味線屋勇次」は、母親と二人暮らしという設定で、その母親役は山田五十鈴さんだったのですが、

中条さんは、

舞台も含めて、相手役の女優さんと共演する時、僕は相手役のトーンを聞きながら合わせています。そうすると、女優さんも僕に合わせようとしてくれる。そうやって芝居は成り立っていると思うんです。

勇次の時は、僕は喋るトーンを最初決めてなくて、山田さんと初めて会ってから決めようと思っていました。テストの時に「あ、こういう喋り方の人なんだ」と分かったので、それに合わせて自分の喋るトーンを決めました。

それから勇次は基本的に母親を守る役なので、山田さんが前に出て僕は後に回っていようと思いました。僕はかばうように後に控えているのが見えていればいい。ですから、セリフも少なくていいんじゃないかとプロデューサーに話しました。

と、役作りについて、語っておられました。


(後列左から)鮎川いずみさん、中条さん、山田五十鈴さん、三田村邦彦さん、(手前は)藤田まことさん。

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衣装やメイクにも工夫

また、シリーズは長く続くと視聴者が退屈になってくるため、中条さんは、殺しの時の「色目」を工夫されたそうで、

髪を前に垂らす「色じけ」をかつら屋さんと話して出させてもらったり。イメージは湯上りの女性です。髪をちょっと垂らすと色気が出るんですよ。蛇の目傘も、そう。赤とか紫とか、色気のある傘を使っています。

メイクも濃い目にしました。目の上に紫のシャドウを入れてちょっと怖くなるようにね。他にも着物の背中に南無阿弥陀仏と入れたり。そういうのをスタッフたちも考えてくれたんです。

と、勇次の殺し方は、回数を重ねるごとに派手になっていき、それに合わせて、衣裳やメイクも派手になっていったのだそうです。

「中条きよしのデビューからの出演ドラマ映画を画像で!」に続く

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