浜田光夫さんとの「純愛コンビ」解消後、一時は以前ほどの輝きを失うも、結婚後は、大人の女優として艶のある演技を披露し、新境地を開拓された、吉永小百合(よしなが さゆり)さん。今回は、そんな吉永さんのデビューからの出演作品を画像を交えてご紹介します。
「吉永小百合の若い頃は浜田光夫との純愛コンビで大ブレイクしていた!」からの続き
テレビドラマ「夢千代日記」が高視聴率を記録
結婚後は、一時、芸能活動を休止し、主婦業に専念されるも、1974年に復帰されると、これまでの清純派路線から、一転、艶のある演技を披露し、見事、清純派女優からの脱皮に成功した吉永さんは、
1981年には、テレビドラマ「夢千代日記」で、被爆二世の芸者・夢千代役を演じられると、芸者姿の吉永さんが美しく、視聴率は20%を超える大ヒット。
「夢千代日記」より。
その後、このテレビドラマは、
「続・夢千代日記」(1982)
「新・夢千代日記」(1984)
と、シリーズ化され、1985年には、シリーズ完結編として、映画化もされるほどの人気を博します。
再び映画で輝きを取り戻す
また、1983年には、市川崑監督の映画「細雪」に出演されると、これまでで最高と称賛される演技を披露し、成熟した女優としての地位を確立。
「細雪」より。
これをきっかけに、吉永さんは、再び、映画界の中心へと復帰されると、1984年には、「天国の駅」で初の汚れ役にも挑戦。
夫を殺し、逃亡の末、死刑になるヒロインを演じられているのですが、劇中は、自慰シーンを含む、体当たりの演技を披露されています。
「天国の駅」より。津川雅彦さんと吉永さん。
出演作品(映画)
それではここで、吉永さんのデビューからの主な出演作品をご紹介しましょう。
映画では、
1959年「朝を呼ぶ口笛」
1960年「まぼろし探偵 地底人襲来」
「拳銃無頼帖 電光石火の男」
「霧笛が俺を呼んでいる」
「拳銃無頼帖 不敵に笑う男」
「疾風小僧」
「すべてが狂ってる」
「ガラスの中の少女」
「美しき抵抗」
「ガラスの中の少女」より。吉永さんと浜田光夫さん。
1961年「大出世物語」
「天使が俺を追い駈ける」
「警察日記 ブタ箱は満員」
「早射ち野郎」
「有難や節 あゝ有難や有難や」
「青い芽の素顔」
「闇に流れる口笛」
「この若さある限り」
「俺は死なないぜ」
「闘いつづける男」
「太陽は狂ってる」
「あいつと私」
「草を刈る娘」
「黒い傷あとのブルース」
「草を刈る娘」より。吉永さんと浜田光夫さん。
1962年「さようならの季節」
「上を向いて歩こう」
「キューポラのある街」
「激流に生きる男」
「赤い蕾と白い花」
「霧の夜の男」
「星の瞳をもつ男」
「あすの花嫁」
「若い人」
「ひとりぼっちの二人だが」
「霧の夜の男」より。吉永さんと高橋英樹さん。
1963年「青い山脈」
「いつでも夢を」
「泥だらけの純情」
「俺の背中に陽が当る」
「伊豆の踊子」
「若い東京の屋根の下」
「美しい暦」
「波浮の港」
「真白き富士の根」
「光る海」
「青い山脈」より。
1964年「こんにちわ20才」
「こんにちは赤ちゃん」
「浅草の灯 踊子物語」
「潮騒」
「風と樹と空と」
「愛と死をみつめて」
「うず潮」
「若草物語」
「うず潮」より。吉永さんと浜田光夫さん。
1965年「悲しき別れの歌」
「未成年 続・キューポラのある街」
「明日は咲こう花咲こう」
「父と娘の歌」
「四つの恋の物語」
「悲しき別れの歌」より。浜田光夫さんと吉永さん。
1966年「大空に乾杯」
「青春のお通り 愛して泣いて突っ走れ」
「風車のある街」
「私、違っているかしら」
「愛と死の記録」
「白鳥」
「私、違っているかしら」より。川地民夫さんと吉永さん。
1967年「青春の海」
「恋のハイウェイ」
「君が青春のとき」
「斜陽のおもかげ」
「君は恋人」
「青春の海」より。渡哲也さんと吉永さん。
1968年「花の恋人たち」
「青春の風」
「だれの椅子?」
「あゝひめゆりの塔」
1969年「花ひらく娘たち」
「嵐の勇者たち」
1970年「幕末」
「風の慕情」
「青春大全集」
「あゝひめゆりの塔」より。(左から)乙羽信子さん、吉永さん、東野英治郎さん。
1971年「戦争と人間 第二部・愛と悲しみの山河」
1972年「男はつらいよ 柴又慕情」
1973年「戦争と人間 完結篇」
1974年「男はつらいよ 寅次郎恋やつれ」
1975年「青春の門」
1976年「新どぶ川学級」
1977年「若い人」
1978年「皇帝のいない八月」
1979年「龍の子太郎」(声の出演)
「衝動殺人 息子よ」
「男はつらいよ 柴又慕情」より。渥美清さんと吉永さん。
1980年「動乱」
1982年「海峡」
1983年「細雪」
1984年「天国の駅 HEAVEN STATION」
「おはん」
1985年「夢千代日記」
1986年「玄海つれづれ節」
1987年「映画女優」
1988年「つる -鶴-」
「華の乱」
「華の乱」より。緒形拳さんと吉永さん。
1992年「外科室」
「天国の大罪」
1993年「夢の女」
1994年「女ざかり」
1996年「霧の子午線」
1998年「蓮如物語」ナレーション
「時雨の記」
「女ざかり」より。吉永さんと三國連太郎さん。
2000年「長崎ぶらぶら節」
2001年「千年の恋 ひかる源氏物語」
2003年「風の舞 闇を拓く光の詩」
2005年「北の零年」
「あした元気になーれ! 半分のさつまいも」(語り)
2008年「母べえ」
「まぼろしの邪馬台国」
「母べえ」より。(左から)志田未来さん、浅野忠信さん、吉永さん、佐藤未来さん。
2010年「おとうと」
2011年「手塚治虫のブッダ -赤い砂漠よ!美しく-」
2012年「北のカナリアたち」
2014年「BUDDHA2 手塚治虫のブッダ -終わりなき旅-」(声の出演)
「ふしぎな岬の物語」
2015年「母と暮せば」
2018年「北の桜守」
2019年「最高の人生の見つけ方」
「最高の人生の見つけ方」より。天海祐希さんと吉永さん。
出演作品(テレビドラマ)
テレビドラマでは、
1957~1959年「赤胴鈴之助」
1959~1960年「まぼろし探偵」
「SOSパリ」
1966年「わが心のかもめ」
「また逢う日まで」
1967年「その時、私は…」
「愛情について」最終回
「はだしの太陽」
「まぼろし探偵」より。吉永さんと加藤弘さん。
1967~1968年「娘たちはいま」
1968年「はーいただいま」
1968年「夏みかんのような娘」
1969年「風の中を吹く」
「24才 その7」
「水ぐるま」
「愛ある限り」
「銀河ドラマ 混戦模様」
「水ぐるま」より。(左から)吉永さん、中山仁さん、香川京子さん。
1970年「二代目」
「二人の縁」
「春の雪」
NHK大河ドラマ「樅ノ木は残った」
1970~1974年「下町の女シリーズ」
1971年「鶴は帰りぬ」
「亜希子」
「白雪姫と七人の悪党たち」
1971~1973年「花は花よめ」
「二代目」より。
「亜希子」より。
1972年「あだこ」
「はーいただいま」
1973年「つゆのひぬま」
「国境のない伝記 クーデンホーフ家の人びと」
1974年「愛をください」
1975年「白い花匂う」
「誰も知らない愛」
「TBS開局20周年記念番組 寿の日」
「誰も知らない愛」より。吉永さんと新克利さん。
1976年「春のゆくえ」
「乙姫先生」
NHK大河ドラマ「風と雲と虹と」
1977年「白い闇」
「新・座頭市」第14話
「海は甦える」
1978年「張込み」
「緑の炎」
「南十字星 コルネリアお雪異聞 わたしの山田長政」
「風と雲と虹と」より。
1979~1980年「鮎のうた」
1980年「不断草」
「小ぬか雨」
1981年「一死、大罪を謝す」
1981年「空よ海よ息子たちよ」
「茜色の坂」
1981~1984年「夢千代日記」
1983年「吉田茂」
1989年「春までの祭」
「不断草」より。
ほか、数多くの作品に出演されています。
「日本アカデミー賞最優秀主演女優賞」を4度も受賞
また、吉永さんは、1985年には、「おはん」「天国の駅」、1989年には、「つる -鶴-」「華の乱」、2001年には、「長崎ぶらぶら節」、2006年には、「北の零年」で、4度も「日本アカデミー賞最優秀主演女優賞」を受賞されているほか(歴代1位)、
「北の零年」より。吉永さんと大後寿々花さん。
1962年には、「キューポラのある街」で「第13回ブルーリボン賞」主演女優賞、橋幸夫さんとのデュエット曲「いつでも夢を」で「第4回日本レコード大賞」
「キューポラのある街」より。
1982年には、テレビドラマ「続 夢千代日記」で「第19回ギャラクシー賞」選奨
「続 夢千代日記」より。吉永さんと石坂浩二さん。
1997年には、朗読CD「第二楽章」で「第39回日本レコード大賞」企画賞
2008年には、「母べえ」「まぼろしの邪馬台国」で「第2回HIHOはくさい映画賞」生涯功労賞
「まぼろしの邪馬台国」より。竹中直人さんと吉永さん。
2014年には、自身初のプロデュース作品「ふしぎな岬の物語」で「モントリオール世界映画祭」審査員特別大賞
2015年には、「第63回菊池寛賞」
「第63回菊池寛賞」授賞式より。
2016年には、「第25回日本映画批評家大賞」実写部門 ダイヤモンド大賞
など、数々の賞を受賞されるほか、
1964年、1968年、1969年には、ブロマイドの年間売上実績で女性部門1位、2000年には、「キネマ旬報」の「20世紀の映画スター・女優編」と「読者が選んだ20世紀の映画スター女優」でそれぞれ2位に輝かれています。
そして、2006年には「紫綬褒章」受章、2010年には「文化功労者」にも選出されています。
「吉永小百合と渡哲也の真剣交際のきっかけは中尾彬だった?」に続く