数多くの映画でヒットを飛ばし、スター俳優になると、私生活も華やかだった、若山富三郎(わかやま とみさぶろう)さんですが、晩年は、病との戦いだったようです。今回は、そんな若山さんの晩年や死因についてご紹介します。

「若山富三郎の女性関係が凄すぎる!若山企画は大奥(ハーレム)だった?」からの続き

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糖尿病と心筋梗塞

若山さんは、お酒が一滴も飲めなかったそうですが、その分、大福をご飯代わりのように食べたり、羊羹(ようかん)一本を平らげるなど、大の甘党だったそうです。

また、「喘息」(ぜんそく)持ちでありながら、ショートホープを愛用するヘビースモーカーだったそうです。

そんな生活習慣がたたってか、1983年5月、「糖尿病」「心筋梗塞」で倒れ、入院。

その後、1985年4月、ハワイで心臓の手術を受けると、手術は無事に成功し、仕事に復帰されるのですが、以降、ニトログリセリン(狭心症の治療薬)が手放せなくなったそうです。

余命宣告を受ける

それでも、若山さんが生活習慣を改めることはなかったそうで、そのせいか、1990年、「糖尿病」の影響から、心臓の状態が再び悪化。

同年12月には、「腎機能障害」を併発し、再び、入院されると(ドクターストップがかかり、出演中のドラマを降板)、

この時、医師から、

(このままの生活を続ければ)来年の夏までもたない

と、余命宣告されたそうです。

(ちなみに、同時期の1990年1月、弟の勝新太郎さんがハワイのホノルル国際空港でマリファナとコカインを所持していたとして現行犯逮捕され、翌年の1991年に帰国後は日本でも逮捕されています)

人工透析を受ける

その後、若山さんは、京都大学医学部付属病院に転院されると、一時、小康状態となり、以降、週3回の「人工透析」を受けつつ、1991年10月には、映画「王手」で仕事に復帰されたのですが・・・

主演の赤井英和さんを相手に迫力ある演技を見せるも、髪は真っ白、顔色は悪く、頬はこけ、やつれた姿は隠しきれませんでした。

(1992年2月には、心臓にペースメーカーを埋め込む手術もされています)

死因は急性心不全

そして、1992年3月27日、勝さんに「懲役2年6ヶ月、執行猶予4年」の判決が下されると、実刑も予想されていた中での執行猶予つきの判決に、若山さんは、「よかった、よかった」と、勝さんと涙を流して喜びを分かち合ったそうで、

4月1日に人工透析があるから、次の日にうちでメシを食べよう

と、4月2日、勝さん・中村玉緒さん夫婦と、身内同然のように仲が良かった女優の清川虹子さんを招いて、京都の自宅で食事会を開いたそうです。

この食事会では、勝さんが復帰を誓うなど、会話が大いに盛り上がったそうで、その後、若山さんがマネージャーの水谷亜希子さんに麻雀の用意を指示されたそうです。(水谷さんは、独身だった若山さんの闘病生活を公私ともに支えていたそうです)

すると、若山さんの体が、突然、ぐらりと傾き、隣に座っていた清川さんに崩れ落ちたそうで、直前まで元気そうだったことから、清川さんも勝さん・中村さん夫婦も最初は冗談かと思ったそうですが、この時、すでに若山さんは、意識はなく、顔面蒼白だったため、慌てて救急車を呼ぶと、

救急車の中では、勝さんが人工呼吸を繰り返すなど蘇生を試みたそうですが、心臓はほぼ停止状態で、意識はもどらず、搬送先の京大病院で電気ショックや昇圧剤投与が行われるも、その甲斐なく、1992年4月2日午後6時25分、若山さんは、62歳で「急性心不全」のため他界されたのでした。

ちなみに、勝さんは、遺体にすがって、

たったひとりのアニキだったのに

と、号泣したと言われています。

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葬儀後の納骨式では弟・勝新太郎が遺骨を食べる

葬儀は、1992年4月7日、東京で執り行われると、萬屋錦之介さん、松方弘樹さん、三船敏郎さんら500人が列席。

勝さんは、葬儀の最後、

人生が劇場なら、お兄ちゃんは素晴らしい千秋楽を迎えたと思います。千秋楽のしきたりのように、お疲れさま、おめでとうと言いたい

と、締めくくると、

納骨式の際には、カメラの前で若山さんの遺骨を食べ、最愛の兄の死を悼まれています。

さて、いかがでしたでしょうか。

若山さんの、

  • 出身は?本名は?旧芸名は?
  • 身長は?
  • 趣味はスーパーマリオブラザーズ
  • 父親は長唄三味線の名手
  • 「新東宝」入社は弟・勝新太郎の七光だった?
  • 破格の待遇で「新東宝」に入社するもぱっとせず
  • 「大映撮影所」では暴力沙汰などトラブルメーカー
  • 不倫で仕事を干される
  • 映画「博奕打ち 総長賭博」の助演が認められる
  • 「子連れ狼」が大ヒット
  • 出演作品(テレビドラマ)
  • 出演作品(映画)
  • 「遠山の金さん」で柳沢慎吾と共演
  • 柳沢慎吾を無言でガン見
  • 同心の刀が右手だったことに激怒
  • 「クソジジイ」のセリフで撮影が中止
  • 弟・勝新太郎との上下関係は若山が絶対的に上だった
  • 弟・勝新太郎との兄弟仲は良好だった
  • 弟・勝新太郎とそっくりだったことから揶揄されていた
  • 後年は弟・勝新太郎と立場が逆転
  • 弟・勝新太郎より型破りな性格だった
  • 面倒見が良くきっぷの良い性格
  • 誰彼なしに殴りつけ恐れられていた
  • 丹波哲郎の証言
  • ヤクザの組長からの借金も踏み倒していた?
  • 一般人と結婚&離婚~藤原礼子と再婚
  • 安田道代(現・大楠道代)との浮気が原因で藤原礼子と離婚
  • 安田道代(現・大楠道代)との出会い
  • 大楠道代は新井浩文のパトロン
  • 息子は俳優の若山騎一郎!娘は?
  • 息子・若山騎一郎が覚醒剤所持で逮捕
  • 息子・若山騎一郎は14歳まで父親が若山富三郎と知らなかった
  • 息子・若山騎一郎が20歳のときに再会
  • 息子・若山騎一郎を付き人に
  • 女性には優しかった
  • 若山企画は大奥(ハーレム)状態だった
  • 息子の若山騎一郎に女性関係の尻拭いをさせていた
  • アメとムチを使い分けていた?
  • 糖尿病と心筋梗塞
  • 余命宣告を受ける
  • 人工透析を受ける
  • 死因は急性心不全
  • 葬儀後の納骨式では弟・勝新太郎が遺骨を食べる

について、まとめてみました。

昭和の映画スターらしく華やかな映画人生を送り、まるで、映画のワンシーンのような最期を迎えられた若山さん。

もう二度と、若山さんのような豪快な映画スターは現れることはないかもしれません。

若山さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

「若山富三郎の若い頃は弟・勝新太郎の七光で映画界入りしていた!」

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