「男はつらいよ」シリーズの「おいちゃん」役を20年に渡って演じ続け、そのひょうひょうとした演技で親しまれた、下條正巳(しもじょう まさみ)さんですが、
2004年には、膵臓(すいぞう)ガンが判明すると、すでに手の施しようがない状態だったそうで、以降、自身の意向で在宅療養となると、2004年7月25日、膵臓ガンで他界されています。
今回は、そんな下條正巳さんの、膵臓ガンと診断された時のことや闘病生活についてご紹介します。
「【画像】下條正巳の若い頃は?寅さんでおいちゃん!生い立ちからの出演作品や経歴を時系列まとめ!」からの続き
下條正巳は膵臓ガンが判明した時にはすでに手の施しようがない状態だった
下條正巳さんは、2003年10月に体調不良を訴えると、2004年に入ってから検査入院を繰り返していたそうで、結果、膵臓(すいぞう)ガンと診断されたそうです。
そして、2004年5月1日には、東京・本郷の順天堂医院に入院したそうですが、すでに手の施しようのない状態だったそうで、病巣の膵臓は摘出せず、食事がスムーズにできるように胃と腸を結ぶ手術だけ受けたそうです。
その後、下條正巳さんは、自身の希望で、同年6月18日、都内の自宅に戻ると、往診医による医療介護に切り替えて在宅療養をしていたそうです。
下條正巳の死因は膵臓ガン
そんな下條正巳さんは、息子の下條アトムさん一家と二世帯住宅だったそうで、下條アトムさんら家族全員によって介護されていたそうですが、
2004年7月25日、午後3時55分、家族に看取られ、眠るように、88歳で息を引き取ったそうです。
(死因は膵臓ガン)
ちなみに、下條正巳さんは、最後まで、お芝居に対しての情熱を持ち続けていたそうで、
息子の下條アトムさんの知人によると、下條アトムさんは、
おいちゃん(お父さん)は、寝てても役者魂を忘れていないんだよね
と、語っていたといいます。
下條正巳の葬儀は本人の強い遺志により家族だけで執り行われていた
また、下條正巳さんの葬儀は、下條正巳さんの生前の強い意向により、息子の下條アトムさんら家族だけで執り行われて荼毘に付され、7月28日まで、寅さんファミリー(映画「男はつらいよ」の関係者)にも、その死は伏せられていたそうで、
訃報に接した山田洋次監督は、
実直、誠実、寡黙、凛(りん)とした古武士のような生き方を貫いた人でした
寅次郎の妹・さくら役を演じた倍賞千恵子さんは、
生前『オレが死んだらバラ一輪あげてくれればいい』と言っていたのに。バラ一輪あげられなくて悲しい。渥美さんもそうでしたが、気づいた時にはもういない。とても寂しい…
と、その死を悼んでいます。
(下條正巳さんは、映画「男はつらいよ」シリーズで、葛飾柴又・帝釈天の門前で草だんご店を営む寅次郎の叔父(おいちゃん)役を演じていたのですが、森川信さん、松村達雄さんに次ぐ3代目のおいちゃんで、第14作からシリーズ最後の第48作まで演じており、おばちゃん役の三崎千恵子さんと並んでシリーズには欠かせない存在となっていました)
「下條正巳の妻は田上嘉子!子供・下條アトム(一人息子)との関係は?」に続く
「男はつらいよ」シリーズでは、ふらりと帰って来る寅さんを優しく見守りつつ、時に柔らかな口調ながら厳しいことも言う、草だんご店を営む寅次郎の叔父(おいちゃん)役を、20年に渡って演じ、その味わい深い演技で多くの観客を魅了し …