1964年、映画「日本一のホラ吹き男」で女優デビューすると、「海の若大将」「お嫁においで」などで加山雄三さんと共演するほか、「フランケンシュタイン対地底怪獣」「怪獣大戦争」「ウルトラQ 」などの特撮作品にも出演し、その清楚でありながら芯の強い女性を数多く演じて人気を博した、沢井桂子(さわい けいこ)さん。

今回は、そんな沢井桂子さんの、若い頃からの出演作品(映画・テレビドラマ)ほか経歴をデビューから時系列でまとめ、結婚相手についてもご紹介します。

沢井桂子

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沢井桂子のプロフィール

沢井桂子さんは、1945年1月2日生まれ、
大阪府大阪市住吉区手塚山の出身、

身長160センチ、

学歴は、
住吉学園高校卒業、

特技は日本舞踊、

ちなみに、本名は「沢井美恵子」、結婚後は「田中美恵子」で、

女優の澤井孝子さんは実妹です。

沢井桂子は10代の時に植木等主演の映画「日本一のホラ吹き男」で映画デビュー

18歳の時に「オール東宝ニュータレント第4期生」に合格

沢井桂子さんは、物心ついた時から女優に憧れていたそうで、1963年、18歳の時、「オール東宝ニュータレント第4期生」に合格し、東宝に入社しているのですが、

サラリーマン映画が多く、明るい感じがいいと思ったことから、数ある映画会社の中から、東宝を選んだのだそうです。

19歳の時に植木等主演の映画「日本一のホラ吹き男」で映画デビュー

そんな沢井桂子さんは、1964年、19歳の時には、植木等さん主演の映画「日本一のホラ吹き男」で、ラストシーン、植木等さんが歌うシーンに登場する妾(めかけ)たちのうちの一人として、映画デビューしています。

19歳の時に映画「天才詐欺師物語 狸の花道」で初めて役名のついた役

また、沢井桂子さんは、同年(1964年)、「天才詐欺師物語 狸の花道」では、とみ子役を演じているのですが、これが初めて役名のある役だったため、この「天才詐欺師物語 狸の花道」がデビュー作ともとらえられているようです。

沢井桂子が20代の時は「海の若大将」「怪獣大戦争」「お嫁においで」などでヒロイン

20歳の時に「海の若大将」でヒロインの恋敵役

そして、沢井桂子さんは、1965年、20歳の時には、加山雄三さん主演の映画「海の若大将」で、ヒロインの澄子(星由里子)さんが嫉妬する恋敵・酒井昌江役を演じているのですが、泳げないにもかかわらず、島の娘という役で、泳ぐシーンがあったそうで、

沢井桂子さんは、

古澤(古澤憲吾)監督はすごく怖い人で、泳げて潜れるようにしろと。でも結局吹き替えで。水着もはずかしくて、スパッツもないし。加山(加山雄三)さんも “厭がってるから” って(言ってくれた)

と、語っています。

20歳の時に特撮映画「フランケンシュタイン対地底怪獣」に出演

そんな沢井桂子さんは、同年(1965年)には、特撮映画「フランケンシュタイン対地底怪獣」で、原爆症で亡くなる遠井田鶴子役を演じているのですが、出番は少ないながらも、その儚(はかな)げな演技で存在感を放っています。

沢井桂子
「フランケンシュタイン対地底怪獣」より。

20歳の時に特撮映画「怪獣大戦争」で主人公の妹役

また、沢井桂子さんは、同年(1965年)20歳の時には、同じく特撮映画「怪獣大戦争」で、主人公の富士一夫(宝田明さん)の妹ハルノ役を演じているのですが、

沢井桂子さんは、後に、中野昭慶監督とのトークショーで、

怪獣さん、それぞれがいいですね。いろんな動きして、気持ちがあるんですね。みなさん、怪獣さんが好きなんでしょ(一同笑)。

『(怪獣)大戦争』の話すると、いろんな人につかまっちゃって。そういうのは年齢と関係ないですね。子どもみたいに(笑)。みなさんも夢を持ちつづけてくださいね

と、語っています。

沢井桂子
「怪獣大戦争」より。(左から)ニック・アダムスさん、沢井桂子さん、久保明さん。

(1960年代は映画が斜陽になりつつあり、東宝も映画を作るのをやめようとしていたそうですが、怪獣映画はお客さんが入るということで、「怪獣大戦争」は、東宝のドル箱にしようと作られた作品だったそうです)

21歳の時に「お嫁においで」でヒロイン

沢井桂子さんは、1966年、21歳の時には、加山雄三さんの主演映画「お嫁においで」で、再び加山雄三さんと共演しているのですが、実は、この映画、松山善三さんの脚本において、実質的な主人公は、ホテルのレストラン従業員・露木昌子役を演じる沢井桂子さんとなっているのだそうです。

沢井桂子
「お嫁においで」より。

ちなみに、沢井桂子さんは、この「お嫁においで」について、

『怪獣大戦争』が終わってちょっとして、『お嫁においで』ですね。あのときは、加山(加山雄三)さんのファンの方から “ふってくれてありがとう” とか “何でふったんだ” とか手紙が来て。私も台本読んで、え!いまをときめく加山さんをふっちゃうの、もったいないとか(笑)。

松山善三さんの本で、金持ちと貧乏がテーマ。金じゃなく自分で幸せをつかむんだっていう。下町の女の子の強さが出ていて “私はあなたを選べません”

いまでも好きなシーンで、加山さんもいい演技をされていてジーンとしました。加山さんは『赤ひげ』(1965)に出られた後で、深みが出てますね。黒澤(黒澤明)さんはずいぶん厳しくて、泣いたって人の話も聞きますけど。

と、語っています。

21歳の時に特撮テレビドラマ「ウルトラQ」に出演

沢井桂子さんは、1966年、21歳の時には、特撮テレビドラマ「ウルトラQ 」の第8話「甘い蜜の恐怖」で長谷川愛子役を演じているのですが、

沢井桂子さんは、メインゲストの黒部進さん演じるハヤタの婚約者として出演しています。

沢井桂子
「ウルトラQ 」より。黒部進さんと沢井桂子さん。

22歳の時にテレビドラマ「天下の青年」でヒロイン

沢井桂子さんは、1967年、22歳の時には、テレビドラマ「天下の青年」でヒロインを務めているのですが、ちょうど、この頃は、活動の場を映画からテレビドラマにシフトしていった時期だったそうで、

沢井桂子さんは、

そのころから本編(映画)を撮ってなくて、テレビが多くなって、原田芳雄さんの『天下の青年』(1967)とか。原田さんが坊っちゃんで、私がマドンナ。時代劇もやったり。みなさんテレビへ行かれて、フリーになったり。淋しかったけど、時代の流れでしたね。

と、語っています。

沢井桂子
「天下の青年」より。(左から)沢井桂子さん、原田芳雄さん、ひし美ゆり子さん。

24歳の時に「コント55号 宇宙大冒険」で小野小町役

沢井桂子さんは、1969年、24歳の時には、映画「コント55号 宇宙大冒険」で、小野小町役を演じているのですが、

沢井桂子さんは、

コント55号(萩本欽一さん、坂上二郎さん)のお正月映画で、世界の美女を5人集めるっていう。私は小野小町で、それをコントさんが助けに来る。ちょっと考えられない内容。

日数がなくて、大変でした。欽ちゃんは無口な方で、二郎さんがそれを補ってらした。いいコンビでしたね。カルーセル麻紀さんとか見たこともない方もいらして、あれ、男?女?二郎さんとは後で三船プロの作品でご一緒しました。

と、語っています。

沢井桂子は22歳の時に映画プロデューサー・田中寿一と結婚

そんな沢井桂子さんは、1967年10月(22歳の時)には、映画プロデューサー・田中寿一さんと結婚すると、その後も、女優業を続けていたのですが、

映画界の斜陽により、1970年、25歳の時には、東宝を退社すると、以降、テレビドラマを中心に活動しています。

沢井桂子は30代以降は主婦業・子育てのためテレビドラマへの出演も少なくなっていた

そして、1974年(29歳)頃からは、主婦業や子育てのため、テレビドラマへの出演も少なくなっており、

1992年、47歳の時、テレビドラマ「はぐれ刑事純情派」に出演して以降は、情報がないことから、芸能界から遠ざかっているようです。

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沢井桂子の現在(70代)

そんな沢井桂子さんですが、2016年2月(71歳)には、特撮助監督を務めた中野昭慶さんとのトークショーに参加し、当時の撮影秘話や、共演者との思い出を語るなど、お元気な姿を見せています。

お読みいただきありがとうございました

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