かねてより、自身を「天草四郎の生まれ変わり」と言い、スピリチュアル番組「オーラの泉」(2005~2009年)に出演されたことで、霊能力に注目が集まっている、美輪明宏(みわ あきひろ)さんですが、実際のところはどうなのでしょうか。調べてみました。
「美輪明宏は三島由紀夫の愛人だった?」からの続き
「天草四郎の生まれ変わり」はいつ頃から?
まず、いつ頃から美輪さんが「天草四郎の生まれ変わり」と言い出されたかというと、
美輪さんが、若い頃、シャンソン喫茶「銀巴里」で「メケメケ」を歌っていたとき、霊感の強い学生から、
あなたの背に血だらけのサムライの顔が見える
と、言われたそうで、
その時は信じなかったものの、その後も、霊感の強い人から、同じような指摘をされることが度々あり、
それから10年ほど経った30代前半の頃、ある行者から、「前世は天草四郎」と言われ、これをきっかけに自分で語るようになったとのことでした。
天草四郎の銅像。
三島由紀夫に取り憑いた青年将校の霊を言い当てる
それでは、美輪さんは、本当に霊が見えているのでしょうか。
美輪さんによると、1969年、三島由紀夫さんを囲んだあるパーティーでのこと、陽気に笑う三島さんの背後に、何かうごめく影が見えたそうで、
よく見ると、影は旧日本陸軍の将校服を身にまとい軍帽をかぶっており、直感で、その影が「二・二六事件」の青年将校の霊であることが分かったそうです。
美輪さんは、その影が放つただならぬ殺気に背筋がゾクゾクとするような冷たいものを感じ、あわてて、三島さんに、
三島さん後ろに誰かいる! 二・二六事件の関係者らしい!
と、叫ぶと、
三島さんは、美輪さんの指摘に激しく動揺するも、冷静でいようとする様子で、
ほう‥‥それは一体だれなんだい?
と、事件に参加した青年将校たちの名前を一人ずつ挙げ始めていったそうです。
ただ、どの名前を聞いても、その名前が持つ「力」が、三島さんの後ろでゆらめく影の「力」と一致する気がせず、
違う‥‥
違う‥‥
それじゃない!
と、三島さんが挙げていく名前を次々と否定していたのですが・・・
そんなやり取りがしばらく続いた後、三島さんが、
磯部浅一
と、言った瞬間、
まるで、カメラのファインダー越しに対象とピントが合ったかのように、その名前と影が一致するのが見えたそうで、
それだ!
と、思わず叫ぶと、
その瞬間、三島さんの顔からサーッと血の気が失せるのが見えたというのです。
(磯部浅一(いそべ あさいち)とは、「二・二六事件」の首謀者で、「二・二六事件」の後、軍法会議で死刑判決を受けて刑死しているのですが、もし磯部がいなければ、「二・二六事件」は起きなかったと言われているほど、決起将校の中で最も過激な人物で、「天皇陛下万歳」を拒み、最後まで呪いを吐き続け、成仏を拒否して死んでいったと言われています。)
ちなみに、三島さんは、少年の頃より、青年将校に憧れ、「二・二六事件」に入れ込んでいたそうで、青年将校の呪詛を描いた著書「英霊の声」を執筆中、英霊に取り憑かれて手が勝手に動くという体験をされているのですが、この出来事は、そんな矢先の出来事だったそうです。
また、このパーティーに同席されていた、三島さん率いる「楯の会」のナンバー2の本多清さんも、このやり取りを見ていたことから、この美輪さんの話は信ぴょう性が高いと思われます。
霊はどのように見える?
ところで、美輪さんは、2018年12月26日放送の「梅沢富美男のズバッと聞きます!SP」に出演された際、
梅沢さんに、
霊は本当にご覧になれるんですか?
と質問されると、
起きてるときに夢を見るのと同じ状態で見えてくるんですよ、見え方はね。でも、それはいつも見えるのではなく、お役目を授かるんですよね。
霊っていうより、私は電子、中性子、陽子、エネルギー体だと思っているんですよ。
と、様々な形で霊が見えることを明かされています。
「梅沢富美男のズバッと聞きます!SP」より。梅沢富美男さん(左)と美輪さん(右)。
「天草四郎の生まれ変わり」は売名行為?
ただ、バラエティ番組「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」に、美輪さんが本物と認める霊能者・木村藤子さんと出演された際には、
中居さんが、
本当に美輪明宏さんの前世は天草四郎ですか
と、木村さんに質問したところ、
木村さんが、
美輪さんの前世に天草四郎はいません
と、断言。
これを受け、美輪さんも、
自分の前世に天草四郎はありません。丸山明宏の名で売れなくなっていたので、自分の前世は天草四郎だと称することで自分の名を世間に売ったのです。
と、あっさり、「天草四郎の生まれ変わり」が嘘だったことを告白されています。
https://www.youtube.com/watch?v=-Z7Me_UbSos