2020年3月12日には、2024年5月に公開予定の映画「鬼平犯科帳」(監督・杉田成道)で、祖父の八代目松本幸四郎(初代松本白鸚)さんのテレビでの当たり役で、叔父である二代目中村吉右衛門さんも長年演じた「鬼平」こと主役の長谷川平蔵役を演じることが発表された、十代目松本幸四郎(じゅうだいめ まつもと こうしろう)さんですが、2012年には、家元を務める日舞松本流「第十回松鸚会宗家松本幸四郎古希記念舞踊公演」(国立劇場)に出演中、舞台せりから約3メートル下の奈落に転落し、右半身及び右側頭部の打撲と右手首骨折の大ケガを負っています。
「松本幸四郎(10代目)の息子は市川染五郎(8代目)!娘は?婚外子も!」からの続き
舞台後方のセリから後ろ向きに約3メートル下の奈落に転落していた
幸四郎さんは、2012年8月27日、「第十回松鸚会宗家松本幸四郎古希記念舞踊公演」の開演から30分ほど経過した午後6時37分頃、自身の半生を舞踊で表現するという舞台「あーちゃん」の「勧進帳に出会う」のシーンで、鼓を持ち、「バッタリ」とつけを打つ口まねをしながら、後ろに下がりながら踊っていた際、舞台後方のセリから後ろ向きに約3メートル下の奈落に転落しています。
(突然、幸四郎さんの姿が舞台から消え、どん帳も急に下りたため、当初は、詰めかけた満員の観客も「演出では」と思っていたそうですが、幸四郎さんの姿が消えてから約10分後に「都合で公演を中止させていただきます」とアナウンスが流れ、場内は騒然とした雰囲気になったそうです)
ちなみに、幸四郎さんは、意識はしっかりしており、救急隊の問いかけにも応じていたものの、体を動かすことはできず、すぐに、救急車で近くの大学病院に緊急搬送されたのだそうです。
搬送される幸四郎(当時は市川染五郎)さん。
父・二代目松本白鸚は息子の死を覚悟していた
この舞台に特別出演していた、お父さんの二代目松本白鸚さんによると、自身がサプライズで登場したあと花道から去り、共演者の七代目尾上菊五郎さんもいなくなり、幸四郎さんだけが舞台で踊っていたそうですが、
次の瞬間、ドシーンというものすごい音が聞こえて駆けつけると、幸四郎さんは、尾上菊之丞さんに抱えられ、額のわき、鼻、口から血を流していたそうです。
(幸四郎さんは、まだ、無意識で手足を動かして踊っていたそうです)
そして、そばには、幸四郎さんが持っていた鼓が真っ二つに割れていたそうで、それを見て、一瞬、息子の死を覚悟したそうです。
ただ、この鼓がクッションになって、幸四郎さんを守ってくれたそうで、
(幸四郎さんは、鼓が好きで、よく稽古をしていたそうです)
白鸚さんは、病院での幸四郎さんの様子について、
元気でした。話もしました。お父さんだよと言ったら、すみませんと言っていました
と、語っています。
(頭を打ったことの影響も心配されたのですが、脳波の検査では異常なかったそうで、すでに、幸四郎さんは、次の芝居のことを心配していたといいます)
順調に回復していた
そんな幸四郎さんは、順調に回復し、2012年10月17日には、都内で事故後初となる会見を開くと、9月19日には退院してリハビリを続けている最中であることや後遺症がでることはないことを語るほか、
痛みに関しても、
ほとんどなくなり、ろっ骨の方も非常になくなってきて、回復に向かっていると実感しています
と、驚異的な回復ぶりをアピールし、
私の基本的なミスで、多くの方々に御迷惑をおかけしたこと、深くお詫び申し上げます
順調に回復してきております。再び役者として仕事できることを許していただいた。それに向かってリハビリして、仕事できる体を作っていくことがやるべきことと思っています
と、2013年2月の日生劇場で舞台復帰することも発表しています。
舞台のセリから転落した原因は?
ちなみに、転落事故の原因については、お父さんの二代目松本白鸚さんも、
染五郎(幸四郎さん)は舞台に立つと、踊りや歌舞伎に見境がなくなる。無我夢中の中で起きた事故です。舞台機構や裏方さんには何の落ち度もありません
と、語っています。
(幸四郎さんも、舞台のセリの状況について、共演の尾上菊之丞さんと、「セリが開いているから気をつけようね」と何度も確認し合っていたそうです)
さて、いかがでしたでしょうか。
十代目松本幸四郎さんの、
- 年齢は?出身は?身長は?学歴は?
- 本名は?襲名は?屋号は?
- 家系図
- 幼い頃から歌舞伎が大好きだった
- 少年時代は「1人プロ野球」を楽しんでいた
- ゴルフボールを使った守備練習もしていた
- 少年時代は歌舞伎役者と野球選手の二刀流を真剣に考えていた
- 少年時代は「1人ベストテン」など妄想遊びも大好きだった
- 父・二代目松本白鸚主演のNHK大河ドラマ「黄金の日日」で俳優デビュー
- 「連獅子」「ハムレット」には史上最年少で出演
- 自由に自然に芝居する「ハムレット」に当初は苦しんでいた
- 出演作品(歌舞伎)
- 出演作品(新作歌舞伎)
- 出演作品(テレビドラマ)
- 出演作品(映画)
- 出演作品(舞台)
- 受賞・受章歴
- 妻・園子との馴れ初めは?
- 妻・園子との夫婦仲は良好
- 妻・園子と結婚する直前まで寺島しのぶと真剣交際していた
- 18歳の時に交際していた6歳年上の元女優との間に隠し子がいることが判明
- 寺島しのぶと結婚秒読みと言われるも、高校時代の友人・園子との結婚を発表
- 寺島しのぶに暴露本を出される
- 父・二代目松本白鸚の誠意を込めた謝罪で寺島しのぶの父・尾上菊五郎と和解していた
- 息子(長男)は歌舞伎役者の八代目市川染五郎
- 息子(長男)の八代目市川染五郎との親子仲は良好
- 娘(長女)は女優の松田美瑠
- 婚外子(女の子)も
- 舞台後方のセリから後ろ向きに約3メートル下の奈落に転落していた
- 父・二代目松本白鸚は息子の死を覚悟していた
- 順調に回復していた
- 舞台のセリから転落した原因は?
について、まとめてみました。
若い頃は、「歌舞伎界のプリンス」として注目を集めるも、隠し子の存在や、真剣交際していた女性に対する裏切りなど、マイナス面もクローズアップされるほか、大ケガにも見舞われた幸四郎さんですが、息子の八代目市川染五郎さんと共に、これからも歌舞伎界を盛り上げ続けてほしいものです。