映画「喜劇 愛妻物語」「滑走路」「ミッドナイトスワン」などで主演を務めると、その演技が高く評価され、様々な映画賞を受賞するなど、実力派女優としての地位を確立している、水川あさみ(みずかわ あさみ)さん。
今回は、そんな水川あさみさんの若い頃から現在までの活躍や経歴を時系列でまとめてみました。
「水川あさみの生い立ちは?中学の時にヘーベルハウスのCMでデビューしていた!」からの続き
水川あさみの10代の頃
18歳の時にテレビドラマ「R-17」に出演しお芝居が楽しいと感じるようになった
1997年、15歳の時に、「劇場版 金田一少年の事件簿「上海魚人伝説」」で女優デビューした水川あさみさんは、その後も、テレビドラマや映画に出演を重ね、
2001年、18歳の時には、「第3回ミス東京ウォーカー」に選ばれると、同年には、テレビドラマ「R-17」にも出演しているのですが、
水川あさみさんは、この「R-17」に出演したことについて、
中谷美紀さん主演のドラマ「R-17」に出演し、少しずつお芝居に対する気持ちが変わったと思います。それまでは、自分でやりたいとは言ったものの、まだ精神的に幼かったこともあり、お芝居の楽しさというのがいまいち理解しきれていませんでした。
このドラマは、女子高に赴任してきたカウンセラーが、生徒達の悩みを解決していくというストーリーだったのですが、私も当時17歳で高校の事、友達の事、仕事の事と悩みが沢山あり、丁度、作品の設定とリンクしたんですよ。
だから、お芝居をして「あぁ、凄くよく分かるなぁ。」と共感が持てたときに、お芝居が楽しいなと感じるようになりました。
と、語っています。
「R-17」より。水川あさみさんとモロ師岡さん。
19歳の時に映画「仄暗い水の底から」に出演
また、水川あさみさんは、2002年、19歳の時には、映画「仄暗い水の底から」に出演しています。
「仄暗い水の底から」より。
水川あさみの20代の頃
20歳の時に「渋谷怪談」で映画初主演
そんな水川あさみさんは、2003年、20歳の時には、「渋谷怪談」で映画初主演を果たしています。
「渋谷怪談」より。水川あさみさんと柏原収史さん。
23歳の時のテレビドラマ「のだめカンタービレ」の出演が飛躍のきっかけになっていた
その後も、水川あさみさんは、大阪と東京の違いに戸惑いながらも、着実に女優としてのキャリアを重ねていく中、女優の仕事に疑問を感じることもあったそうですが、
2006年、23歳の時、テレビドラマ「のだめカンタービレ」で三木清良役を演じたことが、飛躍のきっかけとなったのだそうです。
「のだめカンタービレ」より。
28歳の時のNHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」の出演が大きな転機になっていた
そして、水川あさみさんは、2011年、28歳の時、NHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」で、常高院役を演じているのですが、このことも大きな転機となったそうです。
「江~姫たちの戦国~」より。
というのも、それまでは、演技をする時は、自分を客観的に見ている自分がおり、3分の2くらいでやるのがちょうどいいと思っていたそうですが、
1年間を通し、1人の人物の幼少期から実年齢を通り越すまで演じたのは初めてのことだったことから、役と向き合う時間が長かったこともあり、役にどっぷりと入り込むことができたそうで、
(そのため、役と自分自身の距離が縮まった気がしたそうです)
水川あさみさん演じる常高院の幼少期に、母親の市が自害するシーンの撮影では、リハーサルから涙が止まらず、1日中、泣き続けたそうで、
水川あさみさんは、その時のことについて、
あふれてくる自分の感情が抑えられなくなってしまって。芝居をしていて、これほど深い悲しみを感じたことはなかった。同時にそういう感覚を味わえたことで、私の中の迷いが一気に吹っ切れ、それまで以上に演じることが楽しいと思うようになれたんです
と、語っています。
また、水川あさみさんは、姉の茶々(淀)役を演じた宮沢りえさんからも大きな影響を受けたそうで、
彼女が一言セリフを言うだけで、私は自然に涙があふれた。理屈抜きの本気がただそこに在るというすごさを目の当たりにし、これが芝居なんだと思いました。
その瞬間、居ても立ってもいられなくなったというか、役者という仕事がとても愛(いと)おしく思え、もっと頑張りたくなったんです
とも、語っています。
水川あさみの30代の頃
30歳の時に舞台「THE 39 STEPS」に出演し新たな気づき
その後、水川あさみさんは、尊敬する宮沢りえさんからの勧めもあり、舞台にも挑戦するようになったそうで、2014年には、映画監督ヒッチコックのサスペンスをコメディ化した舞台「THE 39 STEPS」に出演しているのですが、
実は、水川あさみさんは、2005年に、「歩兵の本領」で初舞台を踏むも、その時は、若過ぎて舞台の本質が分からず、ただただ毎日同じことの繰り返しに、自分には向いていないと思っていたのだそうです。
ただ、今回は、気づきがあったそうで、
水川あさみさんは、
実際、稽古では自分が持つ引き出しの少なさに気づかされるし、本番では自分の中身を真っ裸にされるような体験もするしで、得るものは大きかった。今は舞台にもっと出ていろんな恥をかき、その経験を役者としての糧にしていきたい
と、語っています。
また、この舞台には、宮沢りえさんも観に来てくれたそうで、
水川あさみさんは、
もっとむき出しなさい、感情の温度が全然足りていない。あなたはできるんだからちゃんとやりなさい、と。年齢を重ねるにつれ、叱られることが極端に少なくなる。
それが私は怖かった。だから、りえさんのダメ出しは本当にありがたかったし、うれしかった
と、語っています。
37歳の時に映画「滑走路」「喜劇 愛妻物語」で「第94回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞」など受賞多数
そんな水川あさみさんは、2020年、37歳の時には、映画「滑走路」「喜劇 愛妻物語」での演技で、「第94回 キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞」「第42回 ヨコハマ映画祭主演女優賞」を受賞しています。
「喜劇 愛妻物語」より。
また、「喜劇 愛妻物語」「グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇」「ミッドナイトスワン」での演技で、「第12回 TAMA映画賞最優秀女優賞」にも輝いています。
水川あさみの現在は?
そして、水川あさみさんは、2022年には、短編映画制作プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS(ミラーライアーフィルムズ)」の第4弾「おとこのことを」で映画監督デビューも果たしています。
主演を務めるのは、夫の窪田正孝さんなのですが、水川あさみさんは、その理由について、
自分の夫に出ていただきました。1番、気を使わずに演出できるかなぁと思って、彼にお願いしたところ、快く受けてくれましたね
と、明かしています。
「おとこのことを」より。水川あさみさんと窪田正孝さん。
1996年、旭化成「ヘーベルハウス」のCMでデビューすると、1997年には、映画「劇場版 金田一少年の事件簿 上海魚人伝説」で女優デビューを果たし、以降、数多くのテレビドラマ、映画、CMに出演するかたわら、2022年には …