70歳を超えてもなお、現役でパワフルな活動を続け、2019年には音楽以外に絵本も出版されたポール・マッカートニーさんですが、実は、若い頃から死亡説が何度も取り沙汰されています。今回はその原因や経緯などを中心にご紹介します。
「ポールマッカートニーの現在の妻は?子供は?孫は?」からの続き
絵本を出版
ポール・マッカートニーさんは、2019年9月には、イギリスで、子ども向けの絵本「Hey, Grandude!(原題)」を出版されています。
この物語は、グランデュードと呼ばれる勇敢なおじいちゃんが、魔法のハガキに導かれながら、4人の孫たちとともに冒険の旅に出る、というもので、
ポールさんは、
この本は世界中のおじいさんのために、そして彼らの子供たちのために書きたいと思った
と、主人公グランデュードが世界中のおじいさんを表していることを明かされています。
また、「Hey, Grandude!」と聞くと、「The Beatles」の「ヘイ・ジュード」を思い起こしますが、
ポールさんによると、そうではなく、ポールさんの8人の孫の一人が、ある時、
ヘイ、グランデュード!
と、ポールさんを呼んだことにインスピレーションを得て、この物語を思いつかれたそうで、この絵本は、ポールさんの家族愛に溢れた一冊とも言えそうです。
(それ以来、「グランデュード」はポールさんの愛称となっているそうです)
「Hey, Grandude!」を子どもたちに読み聞かせるポールさん
死亡説?
ところで、そんなポールさんを、「死亡」で多くの人が調べられているようです。
というのも、1969年9月17日、アイオワ州ドレイク大学の学生新聞「ノーザン・スター」に、「ビートルズの一人ポール・マッカートニーは死んでいる?」というタイトルで、
「レボリューション9」(1968年)を逆回転すると、「オレをハイにしてくれ、死者よ」
と、聞こえることが掲載されたことから、アメリカ中西部の若い音楽ファンの間で、「ポールは死んでいる」という噂が流れ始め始めると、
9月22日には、イリノイ大学の学生新聞にも、「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」(1967年)の最後に、
私はポールを埋葬した
と、いう声が聞こえるとの記事も掲載されているのです。
都市伝説も次々と
また、ほかにも、
- 9月26日に発売された「The Beatles」のアルバム「アビイ・ロード」のジャケットのポールさんの裸足は死者を意味しており、ジョン・レノンさんは牧師、リンゴスターさんは葬儀屋、ジョージ・ハリスンさんは墓掘り職人夫として、葬儀に参列しているのを表している
- 左利きのポールさんが右手でタバコを持っているのはおかしい。ポールさんはすでに亡くなっていて、これは、ポールさんのニセモノではないのか
- 停車しているフォルクス・ワーゲンのナンバーの〈28 IF〉は、「もしポールが生きていたら28歳」という意味
- 1966年11月9日、ポールさんは、レコーディング中に口論からスタジオを飛び出し、怒りにまかせて猛スピードで車を運転。自動車事故で亡くなり、その後、ポールさんの替え玉として、ポールさんのそっくりさんコンテストの優勝者ウィリアム・シアーズ・キャンベルさんがポールさんになりすましている
と、ちょっとこじつけのような都市伝説が次から次へと世界中を駆け巡っており、当時、ポールさんは、ジョン・レノンさんの脱退宣言でショックを受けてスコットランドに引きこもってしまい、連絡がつきづらくなったことも、これらの噂に拍車をかけたようです。
死亡説を否定
ただ、そんなポールさんの死亡説も、1969年10月21日、「The Beatles」の広報担当のデレク・テイラーさんが、
噂が出回ってから2年近くになるが、ポールはいまでも健在だ
と、否定したことで一件落着。
同年11月には、「ライフ」誌にポールさんご本人のインタビュー記事が掲載され、ポールさんが生きていることが証明されたのでした。
自らも茶化していた
ちなみに、この「ポール死亡説」に関しては、「The Beatles」のメンバーも茶化しており、
1969年、リンゴ・スターさんが「ポール死亡説」について聞かれた際には、
まだ葬儀の案内が来ていないんだけどな
と、コメントされているほか、
ジョン・レノンさんが、1971年にリリースしたアルバム「イマジン」には、「ハウ・ドゥ・ユー・スリープ?」という曲を収録して、ポールさんの死亡説を茶化して蒸し返し、
ポールさん本人も、ライブ・アルバム「ポール・イズ・ライヴ」(1993年)では、「アビイ・ロード」をもじったジャケットや、「ライヴ」と「生存」をひっかけたタイトルで「死亡説」をパロディにし、ジャケットのフォルクス・ワーゲンのナンバーを〈51 IS〉(彼は生きているので51歳)にするなど、あえて、蒸し返しています(笑)
そして、2015年には、リンゴさんが、
ポールは実際に66年に亡くなっていて、その後のポールは“ビリー・シアーズ”という名前の替え玉だった
と、インタビューで語ったという話がインターネットで世界中に拡散されましたが・・・これはニセ情報だったようです。
さて、いかがでしたでしょうか。
2018年9月7日、5年ぶりのアルバム「Egypt Station」をリリースすると、36年ぶりに全米第1位を記録。10月29日には来日もし、「フレッシュン・アップ ジャパン・ツアー2018」を、東京ドーム、両国国技館、ナゴヤドームで開催したポールさん。
80歳近い年齢になっても枯れないバイタリティと才能には、ただただ驚かされるばかりですが、これからも、一日でも長く、その美しい歌声とメロディで私達を癒やし続けていてほしいものです♪
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