「ザ・スパイダース」解散後も、テレビドラマ「時間ですよ」で人気を博しつつ、ソロシングル「涙から明日へ」や「街の灯り」でヒットを飛ばすなど、多方面で才能を開花していた、堺正章(さかい まさあき)さんは、
1978年には、テレビドラマ「西遊記」で孫悟空を演じると、平均視聴率19.5%を叩き出し、日本中に熱狂を巻き起こしています。
今回は、この伝説的作品のキャスティング秘話、過酷な中国ロケでの奮闘、夏目雅子さんをはじめとする共演者との絆、撮影の知られざるエピソードなどを、堺正章さん本人の証言を交えながらご紹介します。

「堺正章の「さらば恋人」「街の灯り」誕生秘話~筒美京平との関係は?」からの続き
堺正章は「西遊記」の大ヒットで「猿」や「棒術」のイメージが定着していた
堺正章さんは、1978年、32歳の時、テレビドラマ「西遊記」で主人公・孫悟空を演じているのですが、
このドラマは、平均視聴率19.5%、最終回では最高視聴率27.4%を記録する大ヒットとなり、堺正章さんも、子供たちの間で大ブレイクを果たしています。
ただ、堺正章さんは、すっかり、「猿」や「棒術」のイメージが定着してしまったそうです。
ちなみに、堺正章さんは、「西遊記」で”猿”の役のオファーが来た時のことを、
なんでも行きますよ、僕。人間以外だって
他のキャスト見たら、西田敏行でしょ、夏目雅子さんでしょ、で、岸部四郎。このメンバーだったらおもしろいもの出来んじゃないの?って言って、二つ返事でした。大変でしたけどね、撮影は
と、語っています。
「西遊記」の三蔵法師役は当初は5代目坂東玉三郎にオファーされていた
この「西遊記」のキャストは、沙悟浄役が岸部シローさん、猪八戒役が西田敏行さん、三蔵法師役が夏目雅子さんなのですが、
三蔵法師役は、もともとは、夏目雅子さんではなく、当時、人気のあった5代目坂東玉三郎さんにオファーされていたといいます。
ただ、坂東玉三郎さんは、「それは面白いよね」と言うも、「誰が悟空をやるの?八戒は?カッパは?」と尋ね、配役を聞くと、一転、断っていたといいます。

「西遊記」より。(左から)西田敏行さん、堺正章さん、岸部四郎さん、夏目雅子さん。
実は、この話は、堺正章さん自身が明かしているのですが、堺正章さんは、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」に出演した際、共演していた坂東玉三郎さんと話しをする機会があったそうで、
その際、「西遊記」の話題になり、坂東玉三郎さんが、三蔵法師役をオファーされた時のことを、
私のところに来たんですよ。他の出演者を見たときに、堺さんと西田敏行さんと岸部シローさん。「お断りします!」(と言った)
と、語っていたことを、苦笑いしながら明かしています。
堺正章は三蔵法師役・夏目雅子を絶賛していた
そんな中、いっそ、三蔵法師は女性が演じるのがいいのでは、という話になり、夏目雅子さんに白羽の矢が立ったそうで、
堺正章さんは、2018年、「石橋貴明のたいむとんねる」に出演した際、
当時、20歳だった夏目雅子さんについて、
(モデルあがりで)芝居なんかできるの?
と、当初は半信半疑も、
撮影が進むにつれ、
うわっ、この人スゴイわ・・・
と、感じるようになったことを明かしており、
どんなことにも動じない。僕がちょこっとアドリブかましても平気でついてくる。こんな女優さんいる?って感じでしたよ
と、夏目雅子さんを絶賛。
また、
雅子ちゃんは本当に凜としていて気高く、なんとも美しい三蔵法師だった。気の合った西田敏行さん、岸部シローさん、雅子ちゃんとのアドリブを多用した丁々発止は思い出深い。途中で監督に「そんなに長く入れられるか!」と叱られることもよくあった。
(坂東玉三郎さんがオファーを断った)その後に夏目雅子さんが頑張ってくれたことで、番組が成り立った
とも、語っています。

「西遊記」で三蔵法師に扮する夏目雅子さん。
堺正章は「西遊記」で制作費10億円の中国ロケに参加していた
また、「西遊記」は、10億円もの制作費をかけて作られていたといいます。
そして、その目玉はなんといっても中国ロケだったそうで、まだ海外旅行が一般的ではなかった当時、しかも、中国という共産圏での撮影は前例がなく、かなりの挑戦だったそうで、
堺正章さんによると、中国では、普段は立ち入り禁止の万里の長城の奥深くで、特別に許可を得て撮影をしたり、現地では、中国の要人の方と会ったりと、忘れられない経験をたくさんしたそうですが、
中でも、印象深いのは、京劇の孫悟空を何十年も演じている大ベテランの役者さんとの出会いだったそうで、その方から直接、如意棒の回し方や剣劇の立ち回りをその場で教わったといいます。
堺正章は「西遊記」の御殿場の山中ロケではプレッシャーで体が震えそうになっていた
一方で、日本国内のロケは、中国ロケとはまた違った過酷さがあったそうで、
特に御殿場の山中での撮影は本当に厳しく、当時はフィルム撮影だったことから、すべてワンカットで収めなければならなかったといいます。
そんな中、早朝から始まる立ち回りシーンの緊張感は半端なく、「ミスは許されない」というプレッシャーで体が震えそうになったこともあったそうで、
お昼時になると、近くの自衛隊演習場からおいしそうな食事の香りが漂ってきて、思わず「あっちに逃げ込みたい!」と考えてしまうほどだったそうです。

ただ、そんな肉体的にも精神的にも追い込まれた、過酷な「西遊記」の撮影現場を乗り越えたことは、その後の堺正章さんにとって大きな自信となったそうです。
堺正章は「西遊記」のロケで夏目雅子にトイレ付きのトレーラーハウスを差し入れしていた
また、そんなロケの中、共演者で紅一点だった夏目雅子さんが、着替えやトイレなどの環境面でも苦労していたそうで、
なんと、堺正章さんは、夏目雅子さんのために、トイレ付きのトレーラーハウスを一台差し入れしていたといいます。
堺正章は続編「西遊記Ⅱ」に出演するも途中で打ち切りとなっていた
ちなみに、「西遊記」は、予想を超える大ヒットとなったことから、放送が終了した半年後の1979年には、「西遊記Ⅱ」も放送されると、
猪八戒役が西田敏行さんから左とん平さんに代わったほか、三蔵の愛馬となった竜の化身である玉竜役として、藤村俊二さんが新しくレギュラーに加わっているのですが、
天竺に到着しないまま、最終話となっており、
堺正章さんは、その理由について、
(西田敏行さんから)とん平さんに代わって、一生懸命やってくださって、そこに藤村俊二さんが来て、次の回をやったんですけど、やっぱり前の方がテンポもいいし、アドリブ合戦も面白かったんでしょうね。
だんだんだんだん、人気ってのが落ちてきて、結局天竺に着く前に終わってしまった
と、打ち切りになっていたことを明かしています。
(「西遊記II」は、平均視聴率は約16.5パーセント、最高視聴率は21.1%と、大ヒットしており、決して人気が落ちたわけではなかったようですが、前作の「西遊記」が、視聴率平均20%近くを叩き出すモンスター級のヒット(社会現象を巻き起こすヒット)だったことから、どうしても、前作ほどの爆発力がない感は否めなかったようです)
堺正章は香取慎吾主演の「西遊記」で釈迦役でゲスト出演していた
ところで、「西遊記」は、2006年にも、再びテレビドラマ(香取慎吾さん主演)が放送されているのですが、
堺正章さんは、釈迦役でゲスト出演して如意棒技を披露しており、往年のファンを大いに喜ばせています。

釈迦に扮し如意棒を操る堺正章さん。
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歌手、俳優、タレント、司会者と、多方面でマルチな才能を発揮されている、堺正章(さかい まさあき)さんですが、バラエティ番組「発掘あるある大事典」で、共にメイン司会を務めたタレントのヒロミさんを干したと、話題になったことが …






