2011年、24年に渡って務めた「石原プロモーション」の社長を辞任するも、2017年には、相談役と取締役を兼任する「相談取締役」として経営陣に復帰された、渡哲也(わたり てつや)さんですが、2019年には、「石原プロモーション」解散の噂が流れます。
「渡哲也の石原プロ社長辞任は小林専務(コマサ)との確執が原因だった?」からの続き
「石原プロモーション」解散?
週刊誌「女性自身」によると、某「石原プロモーション」関係者が、
渡哲也さんが、ついに俳優引退と、石原プロモーションの幕引きを決断したのです
以前から“高齢化”は問題視されていました。現在、代表取締役会長を務めている石原まき子さん(※石原裕次郎夫人)が85歳、そして渡さんが77歳。
渡さんが辞任してから8年になりますが、社長職は空席のまま。それは、まき子さんの「後継者が決まるまでは、社長の席は空けたままにしましょう」というご意向があったからです。
しかし結局、裕次郎さん、渡さんの跡を継いで“三代目社長”に名乗りを挙げる人材は現れなかったのです。
と、看板俳優たちの高齢化ほか、渡さんが、「直腸ガン」(1991年)、「急性心筋梗塞」(2015年)と2度の大手術に加え、「肺気腫」や「喘息」などの持病があるなど、以前から体調の問題があったことを理由に、「石原プロモーション」解散を決断したと証言したというのです。
「解散」については無言
そこで、「女性自身」の記者が、「解散」の真相を聞くべく、2019年4月上旬、渡さんの自宅付近で、
渡さん、石原プロを閉めることを決断されたそうですが、いまのお気持ちをお聞かせください。
と、直撃取材すると、
渡さんは、目をつぶり、なんと答えようかと真剣な表情で熟考している様子だったそうですが、
事務所に連絡するように伝えなさい
と、付き添っていた運転手に静かに言い残すと、自宅の中に入って行かれたとのことでした。
「女性自身」の直撃取材を受ける渡さん。
石原裕次郎への思い
ちなみに、「石原プロモーション」専務取締役の浅野謙治郎さんは、
「石原裕次郎さんの名前を冠した“石原プロモーション”を傷つけてはいけない」、それは渡のみならず私たち社員が常に肝に銘じていること。
また、(渡のように)会社の舵取りをする立場なら、会社を存続させないという選択肢も頭の中にはあるでしょう。しかし現時点では、(幕引きは)決定事項ではありません。
石原プロは映画・ドラマ・音楽について多くの版権を持ち管理していますから、会社自体を解散するということはできないのです。
と、解散について否定。
「石原プロモーション」の元幹部は、
石原プロを“自分の目が黒いうちにきれいに終わらせる”というのは、渡さんにとって長年の悲願でもありました。つまり、ほかの“スタープロダクション”のようにはしたくない、ということです。
渡さんとしては、倒産とか分裂とかで、石原裕次郎の名前を汚したくない。それが彼の美学なんです。社長ではありませんが、渡さんが決定したとなれば、ほかの社員たちも従います。
幕引きを急いでいるのは、渡さんが自分の体調に自信を持てなくなっているからなのでしょうね。
と、語っているのですが、
(映画会社から独立したスターは、石原裕次郎さんのほかに、「勝プロ」の勝新太郎さん、「三船プロ」の三船敏郎さん、「中村プロ」の中村錦之助さんらがいらっしゃいますが、「石原プロ」以外は、いずれも経営不振で倒産したり、分裂騒動を起こしています。)
渡さんは、2020年までには、「石原プロモーション」の資産を、裕次郎さんの奥さんである、石原まき子さんにお戻しすると、知人に語っているそうで、
芸能プロダクション関係者は、
おそらく、今後、石原プロは芸能プロダクションとしての活動を休止し、裕次郎さんを中心にした映像や音源の権利を管理する会社へ移行していくのではないでしょうか。
と、「石原プロモーション」の行く末について語っておられました。
石原軍団は怒り心頭
こうして、大番頭である渡さんの健康状態が危惧されるほか、看板俳優たちの高齢化も懸念されたため、解散説が浮上した「石原プロモーション」ですが、
ある「石原プロモーション」関係者は、
「石原軍団はもう解散する」と書かれていたのですが、事務所の今後については話し合いを続けている段階で、解散はまだ決定事項ではないんです
と、「女性自身」(4月16日発売)の記事に対して憤っていたそうです。
また、渡さんも、「ほうっておけ」と憤りを抑えていたそうですが、渡さんを「親方」と呼ぶほどに慕っている、舘ひろしさんや神田正輝さんら「石原軍団」のメンバーも、怒り心頭。
というのも、記事の内容はさることながら、療養中の渡さんへの自宅近くでの取材が許せなかったというのです。
(週刊誌には、渡さんが酸素吸入器を使用しているなど、健康面について書かれ、写真まで掲載されていたのですが、渡さんは、周囲にその姿を見られたくなかったことから。)
石原まき子が「石原プロモーション」解散を否定
そんな中、2019年7月17日、石原裕次郎さんの三十三回忌の法要が横浜市の総持寺で営まれ、妻の石原まき子さん、甥の衆院議員・石原伸晃さん、舘ひろしさん、神田正輝さんをはじめとする「石原軍団」の俳優ほか、約500人のファンが参列したのですが、
法要後の会見では、妻の石原まき子さんが、
石原プロを解散とも、閉めるとも一切申しておりません。
今は小規模な石原プロになりました。映画会社でありながら、映画を作れないのは寂しい。
と、裕次郎さんの夢が叶えられていないことを悔やみながらも、
石原プロを閉めるということはありません
と、「女性自身」で報道された「石原プロモーション」解散説について、きっぱりと否定。
(渡さんは、呼吸器疾患のため、自宅療養中で欠席。裕次郎さんの兄で元東京都知事の石原慎太郎さんも足の具合が悪く欠席されていました。)
また、まき子さんは、裕次郎さんの墓前での供養は、「石原軍団」を含めた参列者の高齢化により、山を登るのが困難になったため、今回で終了することを明かされたのでした。