石原裕次郎さんや高倉健さんら、昭和の大スターから慕われていたという、奈良岡朋子(ならおか ともこ)さんですが、あの、美空ひばりさんや吉永小百合さんとも深いつながりがあったといいます。
「奈良岡朋子の太陽にほえろ出演は石原裕次郎たっての頼みだった!」からの続き
美空ひばりとの出会い
奈良岡さんは、あの、美空ひばりさんと親友だったといいます。
奈良岡さんによると、たまたま、美空さんの誕生日を記念したテレビ番組でナレーションをやっていて、美空さんが好きな紫色のバラを渡されたそうですが、
番組終了後、一緒に食事をすると、初対面だったにもかかわらず、美空さんが、奈良岡さんの家に行きたいと言い出したため、奈良岡さんは美空さんを家に連れて行ったそうです。
そして、二人だけで、飲んで食べておしゃべりしたそうですが、美空さんは、よほど楽しかったのか、そのうち、「泊まりたい」と言い始めたそうです。
しかし、奈良岡さんは、
家は誰も泊めないの。帰りなさい。
と、たしなめたそうで、
美空さんは、ブーブー文句を言いながら家に帰って行ったのだそうです。
美空ひばりの親友だった
すると、翌日、美空さんのお母さんからお礼の電話がかかったきたそうで、その会話の中で、これから、美空さんと付き合ってやってくれないかと頼まれたというのです。
そこで、奈良岡さんが理由を尋ねると、美空さんのお母さんは、
お嬢(美空さんのこと)を帰す人はいなかった。何でも、はい、はい、って言う人はいっぱいいるけれどお嬢を注意してくれる人は周りにはいないなかった。
と、言われたそうで、
奈良岡さんは、
天下の美空ひばりとではなく一個人の加藤和枝(美空さんの本名)とならお付き合いします。
と答え、以来、美空さんが亡くなるまで親交を深めたのだそうです。
ちなみに、奈良岡さんは、
彼女にしてみれば、私と会うという事は気が置けなく、周りに誰も付いてこないで、泣いても何しても気楽にどんな話もできたんだと思う
と、大スターとしての重圧を背負って生きていた美空さんを思いやられているのですが、そんな姉御肌なところが、美空さんも居心地がよかったのかもしれませんね。
吉永小百合の結婚式では母親代わりとして出席
また、奈良岡さんには、美空さん以外にも、京マチ子さん、若尾文子さん、太地喜和子さんなど、そうそうたる女優たちと親交があったそうですが、
吉永小百合さんの結婚式では、吉永さんの母親代わりとして出席されたといいます。
実は、吉永さんは結婚される時、相手の岡田太郎さん(当時フジテレビディレクター)が吉永さんの15歳も上だったことや離婚歴があったことに、ご両親が激怒されており、
吉永さんと岡田さんが、
披露宴と会見は公の場で行うとして、挙式だけはシンプルに行いたい
と、希望されたことから、
岡田さんと同期入社の、千秋与四夫(せんしゅう よしお)さんの家で式を挙げることになったそうですが、
千秋さんは、
新郎新婦に、立会い兼仲人の形で、僕とみどり(奥さんの畠山みどりさん)、それに小百合ちゃんの母親代わりの介添人として 先輩女優の奈良岡朋子さんに来てもらった。
と語っており、奈良岡さんが、吉永さんのお母さん役、つまり、結婚の保証人をされ、5人だけで結婚式を挙げられたというのです。
ここでも、奈良岡さんが、いかに人望が厚かったかが分かりますね。