1949年、「影を慕いて」で映画デビューすると、以降、その明るく素直なキャラクターで、主人公の妹役を多く演じた、香川京子(かがわ きょうこ)さん。

今回は、そんな香川京子さんの若い頃から現在までの活躍や経歴を、デビューから時系列でまとめてみました。

香川京子

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香川京子が10代の時は「影を慕いて」の端役で映画デビューするとその後はスター俳優の妹役で売り出されていた

17歳の時に「影を慕いて」の端役で映画デビュー

香川京子さんは、高校卒業後、新人発掘イベント「ニューフェイス・ノミネーション」で、応募者約6,000人の中から、見事、合格すると、

叔父で「新東宝」の宣伝課長だった、永島一朗さん(後にプロデューサー)の斡旋(あっせん)で「新東宝」に入社し、1949年、17歳の時には、「影を慕いて」の端役で映画デビューを果たしています。

「影を慕いて」の香川京子
「影を慕いて」より。香川京子さん(左)と野上千鶴子さん(右)。

18歳の時に「窓から飛び出せ」で主人公の隣家の娘役に抜擢

そして、同年(1949年)、映画「帰国(ダモイ)」では、一言だけのセリフをもらうと、翌年の1950年、18歳の時には、映画「窓から飛び出せ」で、主人公の隣家の娘役に抜擢されています。

「窓から飛び出せ」の香川京子
「窓から飛び出せ」より。小林桂樹さんと香川京子さん。

実は、もともと、この役は久我美子さんが演じる予定だったそうですが、久我美子さん出演の映画「また逢う日まで」の撮影が延び、代役として、香川京子さんに白羽の矢が立ったのだそうです。

18歳~20歳の時にはスター俳優の妹役で売り出されていた

そんな香川京子さんは、以降、

  • 1950年(18歳)には、「細雪」
  • 1950年(18歳)には、「東京のヒロイン」(島耕二監督)
  • 1951年(19歳)には、「銀座化粧」
  • 1951年(19歳)には、「高原の駅よさようなら」
  • 1951年(19歳)には、「孔雀の園」(島耕二監督)
  • 1951年(19歳)には、「銀座化粧」
  • 1952年(20歳)には、「上海帰りのリル」
  • 1952年(20歳)には、「チャッカリ夫人とウッカリ夫人」
  • 1952年(20歳)には、「おかあさん」
  • 1952年(20歳)には、「モンテンルパの夜は更けて」

と、主にスター俳優の妹役で売り出されると、明るく清楚な佇まいで人気を博します。

「おかあさん」の香川京子
「おかあさん」より。香川京子さんと岡田英次さん。

香川京子が20代の時は「新東宝」を退社してフリーになり小津安二郎監督作品「東京物語」等に出演

21歳の時に「新東宝」を退社しフリーに

そして、香川京子さんは、1952年には、映画「おかあさん」に出演したことで、初めて女優としての手応えを掴んだそうで、

もっと良い作品に出演したいと思うようになり、1953年、21歳の時には、「新東宝」を退社し、フリーとなっています。

21歳の時に小津安二郎監督作品「東京物語」に出演

そんな香川京子さんは、前年に「新東宝」のプロデューサーに転じていた叔父の永島一朗さんのバックアップのもと、1953年、21歳の時には、小津安二郎監督作品「東京物語」に出演しています。

(香川京子さんはかねてから原節子さんに憧れていたそうで、この「東京物語」で、主演の原節子さんと共演を果たしています)

香川京子
「東京物語」より。

22歳の時に溝口健二監督作品「山椒大夫」「近松物語」に出演

また、香川京子さんは、22歳の時には、溝口健二監督作品「山椒大夫」「近松物語」などにも出演しています。

「近松物語」
「近松物語」より。

香川京子の20代~80代

以降、香川京子さんは、数多くのテレビドラマや映画に出演しています。

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香川京子は現在(90代)も現役で活動中

そんな香川京子さんは、2022年、90歳の時には、映画「峠 最後のサムライ」「島守の塔」に出演するほか、2023年2月5日、91歳の時には、溝口健二監督作品「近松物語」4K上映に際してトークイベントに出席するなど、今なお、現役で活動を続けています。

ちなみに、香川京子さんは、溝口健二監督の思い出について、

私の長い女優生活で、一番印象に残っている作品です。溝口監督は、芝居というのは相手の言葉や動きに反射してでてくる、と。

『反射してください』と、いつも言われていました。芝居の根本。それを溝口監督に教えていただきました、ありがたかった

語っています。

香川京子
2023年2月5日、「近松物語」4K上映のトークイベントに出席した香川京子さん。

お読みいただきありがとうございました

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