50年以上もホームドラマを手がけ、90歳を回った現在も現役で活躍されている、石井ふく子(いしい ふくこ)さん。今回は、そんな石井さんの、結婚や子ども、ファミリー、現在の暮らしなどについてご紹介します。
「石井ふく子は橋田壽賀子の「愛と死をみつめて」を東芝に直談判していた!」からの続き
結婚は?子どもは?
石井さんの気になるプライベートですが、石井さんは、独身で、お子さんもいらっしゃいません。
(32歳で結婚し、その後離婚したという話もあるようですが、真相は不明です)
そこで、石井さんの過去の交際相手や、噂になった人、初恋の人についても調べてみたのですが、石井さんは、インタビューなどでも、恋愛や結婚、子どもについて、一切語っておられないようです。
数多くのホームドラマで、家族、親子、夫婦の問題を手がけられてきた石井さんだけに、意外ですが、それほど、お仕事一筋だったのかもしれません。
「石井ファミリー」の沢田雅美をかわいがっていた
ところで、石井さんの「ファミリー」といえば、「渡る世間は鬼ばかり」の出演者である、赤木春恵さん(死去)、山岡久乃さん(死去)、長山藍子さん、藤田朋子さん、岡本信人さん、沢田雅美さん、泉ピン子さん、角野卓造さん、えなりかずきさんなどのことを言うそうですが、その中でも、石井さんは、沢田雅美さんを大変可愛がられていたようです。
石井さんは、1964年、自身のプロデュース作品「ただいま11人」のオーディションで、当時、15歳だった沢田さんを見初められているのですが(沢田さんは、この作品でテレビドラマデビュー)、
沢田さんが高校に入学する際、芸能人だからと断られた高校に、石井さん自ら出向き、直談判されたこともあったほどだったそうです。
沢田雅美が「渡る世間は鬼ばかり」で人気を博すも・・・
そんな石井さんは、その後も、
1968年「肝っ玉かあさん」
1970~1974年「ありがとう」
1974年「女と味噌汁」
1975年「明日がござる」
1979年「女たちの忠臣蔵」
1987年「ああ家族」
1988年「おんなは一生懸命」
で、沢田さんを起用し、1990~1994年には、「渡る世間は鬼ばかり」で、主人公・小島五月(泉ピン子さん)の嫁ぎ先の小姑で、いつも問題を持ち込むトラブルメーカー・久子役に起用すると、沢田さんは、一躍、お茶の間でお馴染みの女優となられたのでした。
沢田雅美の「渡る世間は鬼ばかり」降板理由は内縁の夫
しかし、沢田さんは、1994年3月、突然、「渡る世間は鬼ばかり」を降板となると(久子はアメリカで暮らしているという設定に変更)、以降、「渡る世間は鬼ばかり」に出演されることはなく、表舞台からも姿を消してしまいます。
実は、石井さんに、1994年1月、突然、沢田さんから、3月の「明治座」、5~6月の「芸術座」、9月の「名鉄ホール」の舞台を降りたいと申し出があったそうで
すでにポスター撮りも済むなど、舞台の準備も整っていたこともあり、当然、石井さんは、考え直すように沢田さんを説得されたのですが、
沢田さんは、
女優をやめてもいい
と、まで言い出したそうで、
石井さんが、
会って話をしましょう
と、言うと、
突然、電話口に男の声が。
その男というのは、沢田さんの内縁の夫で、交際して5年になる舞台俳優の赤松秀樹さんだったのですが、なんと、
よぉ、大プロデューサーさんよ、 雅美はオレの女だから、あんたの仕事がなくなってもオレが食わせていく
などと、喧嘩腰で言ってきたうえ、挙句の果てには「バカヤロー」と悪態をついたそうで、さすがの石井さんも、腹に据えかね、その場で電話を切られたのだそうです。
橋田壽賀子が沢田雅美の復帰に反対
こうして、沢田さんは、「渡る世間は鬼ばかり」を降板されたのですが、4月に入ると、主人公をいびる重要な役割の沢田さんがしばらく出演していないことから、「石井ファミリーから追放された」「石井ファミリーから切られた」などの噂が流れるようになります。
すると、マスコミから取材を受けた石井さんは、1月の沢田さんとのやりとりを明かされたのですが、
週刊誌はこぞって、
赤松との交際に反対した石井ふく子と対立して、ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」を降板
と報道。
ただ、この報道に対し、沢田さんは記者会見を開き、
2人を別れさせようとして石井先生が彼の仕事を干している。別れないなら雅美も切るというウワサを耳にし、だったらこっちからお断りしようと電話したんです。2月に石井先生に会って伺ったら、心ないウワサであることがわかりました。
と、自身の勘違いであったことを明かされたことから、ようやく、沢田さん復帰かと思われたのですが・・・
今度は、脚本家の橋田壽賀子さんが、
石井さんは人がいいから使おうとするだろうけど、私はゴメン。今後、あの子の名前を配役に書こうとは思わない。
とコメントされ、沢田さんの復帰は叶わず。
結局、沢田さんは、以降、他のテレビドラマにもほとんど出演できず、テレビショッピングの司会などで、細々と芸能活動を続けられると、
ようやく、2005年になって(12年ぶりに)、「渡る世間は鬼ばかり」第7シリーズ最終回に出演され、2006年4月、第8シリーズで、レギュラー復帰を果たされたのでした。
ちなみに、沢田さんは、複雑な家庭環境で育たれたそうで、ホームドラマで、末っ子や次女、三女の役を数多く演じられたことについて、
だからね、芸能界には、たくさんお姉ちゃんお兄ちゃんがいるんです
と、現在は、「石井ファミリー」という大家族の中で、楽しんでおられるようで、石井さんは、そんなやんちゃな娘を見守る、お母さんのような存在なのかもしれませんね。
現在は奈良岡朋子・若尾文子と同じマンションで一人暮らし
そんな石井さんを、「マンション」で多くの人が調べているようです。
というのも、石井さんは、都心の一等地にある高層マンションで一人暮らしをされているそうですが、同じマンションには、女優の奈良岡朋子さんと若尾文子さんも暮らしているそうで、
(女優の京マチ子さんも同じマンションで暮らされていたそうですが、2019年に他界されています)
石井さんは、
15年ほど前に奈良岡さんから“いい物件がある”と教えられ、モデルルームを見に行ったら気に入って住むことを決めました。
奈良岡さんも住むようになって、引っ越しを考えていた京さんにも勧めました。若尾さんはご自分でお決めになって、ある日マンションの玄関でバッタリ会ってビックリしました。
と、3人が一つ屋根の下に集まった経緯について明かされているのですが、
1年に1度、お正月にウチに集まってお屠蘇のお祝いをします。普段でも何かあればお互いに電話するし、おすそ分けもする。奈良岡さんはあまり炊事をしないから、私が朝おにぎりを作って、彼女の部屋のドアノブにかけることもあります。
と、ともに助け合って暮らされていることも明かされているのです。
(奈良岡さんが石井さんに「天丼」をおねだりすることもあるのだとか)
ちなみに、ある芸能関係者の話によると、
大女優ほどプライベートを見せたがらないものですが、手料理をドアノブにかけてインターホンは鳴らさないという絶妙な距離感がポイントです。プロデューサーである石井さんならではの配慮があるから、大女優の“同居”が成立するのでしょう。
とのことで、ほどよい距離感を保たれているからこそ、良い関係を築かれているようです。
さて、いかがでしたしょうか。
石井さんの、
- 年齢は?出身は?本名は?
- 売れっ子芸者の母のもと婚外子として生まれ育つ
- 幼少期は踊りに夢中だった
- 学校が大嫌いだった
- 踊りを断念
- 母親が伊志井寛と結婚するも石井ふく子は戸籍に入れてもらえず
- 戦争で悲惨な体験をする
- 空襲で家が焼け落ち知人の家を転々
- 俳優・長谷川一夫の家に居候する
- 映画スター長谷川一夫のコネで新東宝から女優デビュー
- 「女医の診察室」で原節子と共演
- 「新東宝」を退職
- 「日本電建」に入社
- 宣伝マンながら制作にもかかわるようになっていた
- TBSからプロデューサーとしてスカウトされる
- 「日本電建」と「TBS」の2足のわらじの激務
- テレビの普及率が上がって仕事が激増
- 平尾社長の死去とお家騒動で「日本電建」退職を決断
- 「TBS」のプロデューサーとして数多くのホームドラマを制作
- 「TBS」を一旦退職していた!その理由とは?
- 「TBS」の専属プロデューサーに
- プロデュース作品(テレビドラマ)
- 演出作品(舞台)
- 90歳にして舞台「君はどこにいるの」を演出
- 演出は義父・伊志井寛に勧められて
- 60年以上「またね」を大切に
- 受賞・受章歴
- 「ありがとう」の主人公は水前寺清子に即決
- 当初は超売れっ子の水前寺清子には接触できず
- 水前寺清子への口説き文句は「あなたは美人じゃない」?
- 「ありがとう」が視聴率56.3%を記録する大ヒット
- 橋田壽賀子に「愛と死をみつめて」の脚本を依頼
- スポンサーの「東芝」に直談判
- 「愛と死をみつめて」の大ヒットで橋田壽賀子が一躍脚光を浴びる
- 橋田壽賀子との関係
- 結婚は?子どもは?
- 「石井ファミリー」の沢田雅美をかわいがっていた
- 沢田雅美が「渡る世間は鬼ばかり」で人気を博すも・・・
- 沢田雅美の「渡る世間は鬼ばかり」降板理由は内縁の夫
- 橋田壽賀子が沢田雅美の復帰に反対
- 現在は奈良岡朋子・若尾文子と同じマンションで一人暮らし
について、まとめてみました。
大家族が当たり前だった時代、芸者だったお母さんのもと、婚外子として生まれ、兄弟もなく孤独に育つ中で、大家族に囲まれ、親子や兄弟がケンカをしたり、にぎやかに笑ったりするなど、普通の家庭に憧れていたという石井さんですが、石井さんのホームドラマの出演者達は、石井さんにとって、かけがえのない家族のような存在なのかもしれませんね。
「石井ふく子の幼少期は踊りに夢中だった!義父は俳優の伊志井寛!」